近隣環境に問題があってもマンションは売れる?

資産価値に影響を及ぼす、近隣環境

マンションの売却において資産価値を決定付ける要素は、何も建物の状態だけではありません。住居の近隣環境を見過ごしてはいませんか?そう言われてもいまいちピンとこない方もいらっしゃるでしょうか。

想像してみてください。引っ越した先が、墓地の隣だったり、目の前に高速道路や線路が通っていたりしていたらどうですか?保存状態がよくてグレードの高いマンションでも、ちょっとためらうはずです。また、新宗教団体や暴力団などのワケあり事務所などが近所にあるのも、気分はよくないものです。こうした条件にある物件を心理的瑕疵物件と呼びます。

これだけある、心理的瑕疵条件

さて、どんなものが心理的瑕疵物件にあたるでしょう。一般的なのが、先ほども挙げた大きな幹線道路や線路を間近にする「騒音・振動条件」です。電車や大型トラックやトレーラーが通るたび必ず話し声が遮られたり、家が揺れたりするのは嫌ですよね。

嫌われる立地としては墓地だけではなく、「火葬場や養鶏場、ゴミ処理場の近隣地」も代表的です。気味の悪さは無論のこと、なんとなく空気や臭いまで気になってしまいます。

その他にも、前述した「ワケあり」の施設や、「日照障害」を起こすような建物も、その条件に含まれます。

訴訟問題に発展することも

心理的な瑕疵物件は買い手に言わなかったからと言って必ずしも罰せられるものではありませんが、契約後に訴訟問題になり、損害賠償や契約破棄の原因になることもあります。

心理的な瑕疵条件の中でもっとも多いのは、実は「近隣住民とのトラブル」です。しかし、たとえ自分とは合わない近隣住民であっても新たな住人にとっては害ではないかもしれません。そのため、対象が「人」である場合のトラブルは瑕疵条件にしづらく、立地物件が悪い物件と比べても明らかに瑕疵条件の度合いは変わってきます。

ひと口に心理的瑕疵といっても、住人に与えるダメージにはこれだけ違いがありますから、それが本当に心理的瑕疵物件にあたるのかプロの目から判断をあおいでもらうのがベストです。

ストレス社会だけに心理的条件は重要

私たちが暮らす現代社会はストレス社会とも言い換えられます。精神的な安らぎを住まいに求める方は今後も増えるでしょうから、心理的瑕疵条件は重要視されることが予想されます。

売主も買い手もすっきりと次の暮らしに移れるよう、「隠れた瑕疵条件」と言われる心理的瑕疵の部分も明らかにして契約を交わしたいものです。

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山田 敏碁
山田 敏碁
マンションリサーチ株式会社 代表取締役
不動産ディベロッパー及びフランチャイズ系不動産仲介会社での勤務経験を経て、2011年4月にマンションリサーチ株式会社を設立。
不動産実務を知る不動産専門ウェブサービス会社として、「より現場に近く、現場の声を知り、不動産業者の言語を知っている」をテーマに、結果の出せるウェブコンサルティングを目指しております。