即金買取って何か怪しくない?

不動産会社が即金で買うには、事情が絡む物件であることが多い

不動産業界では、仲介を請け負うだけではなく、不動産会社自らが買主となって即金で不動産を買い取るサービスが見られるようになりました。

買主が現れてくれるまで、じっと待つことができずに、すぐに不動産を処分して現金が必要という売主にはどのような事情が絡んでいるのでしょうか?また、そのサービスをお願いする注意点について考えたいと思います。

会社が倒産して転職によるマンションの売却

ある売主は、会社が倒産し転職したことで、大幅な給与ダウンになってしまいました。すでに購入していたマンションのローン支払いが残っており、はじめに予定していた月々の返済額はとても払いきれなくなったので、やむなく住まいを売却することになりました。

次の住まいに移るための時間を短縮させるため、すぐに買い取ってもらえることを条件として、即金買取サービスを活用することで、マンションをスムーズに売却できたようです。

離婚により重荷になるマンションの売却

また、離婚をきっかけに利用した事例もあります。結婚をきっかけにマンションを購入するケースは多いと思われますが、多くのご夫婦が希望する間取りは3LDKや4LDK。将来家族が増えても暮らせる広い間取りだと思います。

しかし、離婚してしまえば、当然一人暮らしをするにはこれらの間取りは広すぎます。マンションを所有していることで、それぞれが新たな人生を歩むために重荷になってしまうための、即金での買い取りを求めたのでした。

任意売却との違い

このように会社の倒産や離婚など人生の予期せぬ事態に遭遇し、持っている不動産をすぐに処分したいという人は増えております。すぐに現金化でき、身軽になりたいと考えている人にとって即金買取は便利なサービスといえます。

なお、混合しやすいサービスとして任意売却(任売)というものがあります。これは競売により担保物件を売却して債権の回収を図るには時間や手間がかかるので、不動産会社が仲介して、債権者と債務者の間に入り、より高く早く担保物件を売却しようとすることであって、必ずしもそこで仲介する不動産会社が買い取るわけではありません。

早く手放したい売主と安く買いたい不動産会社


このように、即金での買い取りサービスが広がる背景として、生活者のスタイルやニーズの多様化が一因として考えられます。売主にしてみれば、様々な理由で自分のライフプランに適さなくなった不動産を持っていることで、生活に負担をかけたくはないのです。

そして不動産会社が間に入るわけではなく買い取るため、仲介手数料はかからないという利点があります。だから一刻も早く不動産を処分したいと思うときに、即金買取のサービスを利用すると考えられます。

売主にとって不利益になることも

本来は長い期間をかけ、腰を据えてでも買い手を探したほうが、高く売却できる可能性が高いです。即金買取は、売主にとってはどうしても通常より安く買い叩かれてしまうので、早く買い取って欲しい事情がなければ、無理に買取を依頼する必要はありません。

不動産会社のメリット

即金買取は売主だけでなく、不動産会社にもメリットが大きいもの事実。マンションの売却を依頼されたけれど、買主が現れずに売却できるのをひたすら待つことも少なくありません。その場合、売却できなければ不良在庫になってしまい、マンションの価値が下がってしまうというリスクがあります。

そこで、適正な値段をつけて転売できる可能性がある物件なら、マンション所有者から即金で安く仕入れることで、より多くの利益を生み出すことが可能があります。

適正な価格を把握して、慎重にお願いしましょう

近年は地価が上昇傾向にあり、不動産会社が売却する土地を仕入れることが大変なので「今すぐに処分したい資産はありませんか」と“高価買い取り”をうたい文句に盛んに営業を行う営業担当者が増えてきたと言われています。

しかし、売主側から見れば、その買い取り金額が適正かどうかを検証する時間的余裕がなく、後になってずいぶん安い値段で売ってしまったと後悔することもあります。

不動産は一生のうちで何度も売ったり買ったりするものではなく、その判断一つで人生を大きく左右してしまうほどの大事な資産といえます。したがって、どのようなサービスなのかを十分に見極めてから慎重に利用されることをおすすめします。

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田井 能久
田井 能久
不動産鑑定士/ロングステイアドバイザー
大学卒業後に国内最大手の不動産鑑定事務所に勤務し、1995年に不動産鑑定士の資格を取得。その後米国系不動産投資ファンドに勤務し、全国各地で1,000件以上の不良債権のデューデリジェンス業務を中心とした資産評価を担当。2006年に独立し、名古屋地方裁判所の民事調停委員や愛知大学非常勤講師を兼務しながら、ロングステイアドバイザーを取得。2015年にマレーシアの会社と業務提携を行い、MM2Hの取得アドバイス業務もスタートさせ、自身も2018年にMM2Hを取得。今後、マレーシアを中心とした海外事業の展開について模索中である。