コロナ禍で東京都23区投資用ワンルームマンションの価格変動リスクが低下?大阪市と比較

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新型コロナウイルス感染拡大により、各地で不動産価格が大きく変動しています。

不動産価格に影響するのは、需給バランス。コロナ禍では全国的に不動産の供給数が不足している状況であるものの、物件種別やエリアによってその動きは大きく異なります。

本記事では、40㎡以下・オーナーチェンジ物件=投資用ワンルームマンションに絞って、とくにコロナの影響が大きい東京都23区と大阪市の「価格」と「供給数」を比較し、両エリアの今後の価格変動リスクを考察します。

目次

【2019年~2021年】東京都23区・大阪市の投資用ワンルームマンション価格推移

まずは、投資用ワンルームマンションの平均成約坪単価の推移を見ていきましょう。

東京都23区の価格推移

こちらは、東京都23区のグラフ。青がコロナ前の2019年、オレンジがコロナ蔓延が始まった2020年、灰色が2021年の推移です。

全体的に、乱高下が目立ちます。ただそれは、コロナ前の2019年から継続的に見られていることです。

物流や人の流れに最も大きな影響を与えた2020年4月、1度目の緊急事態宣言。このときにはやや価格を落としたものの、前年2019年とほぼ同じ水準です。

その後は、安定しないながらも緩やかに高騰基調にあるといえるでしょう。

大阪市の価格推移

続いて、以下は同条件の大阪市のグラフです。

大阪市は、2019年(青線)については価格の変動が少なかったものの2020年(オレンジ線)以降の乱高下が目立ちます。

東京23区でもコロナ禍に価格の変動は見られていますが、大阪市はそれを凌駕する変動率です。

2020年から2021年5月までの価格の標準偏差は、次の通り大阪が上回っています。

東京都23区:113505.4
大阪市:153738.2

一方で、コロナ前2019年の標準偏差は大阪市が大きく下回っているのです。

東京都23区:106522.3
大阪市:70748.7

つまりこれは、コロナ発生を機に投資用コンパクトマンションの価格変動リスクが東京都23区と大阪市で逆転したということ。とはいえ東京の値はコロナ前後で大きく変わっておらず、2020年以降の大阪の乱高下が際立っています。

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東京・大阪の投資用コンパクトマンションの供給量は?

続いて、マンションの価格に大きな影響を与える「供給数」の推移を見ていきましょう。

東京都23区の供給数推移

まずは、東京都23区です。

2020年1月以降、投資用コンパクトマンションの売り出し件数は対前年比でマイナスが継続。-30%を下回った月も見られます。

2020年後半になるにつれ徐々に数値を戻し、2021年4月にはコロナ禍で初めてプラスに転換しました。直近のデータでは、供給数は増加傾向にあります。

大阪の供給数推移


一方、こちらは大阪市の同条件のグラフです。

大阪市では、2020年4月、1度目の緊急事態宣言発出で一時的に売り出し戸数が減りましたが、2020年後半まで好調に売り出し数を伸ばしていきました。

しかし、7月、8月のコロナ第二波以降マイナスに。2021年明けてから一時的に売り出し数が増えたものの、2021年4月には再び減少傾向にあります。

大阪の価格の乱高下は感染者数増加によるもの?


NHK発表のデータより筆者が作成)

新型コロナウイルス感染拡大から1年以上、日本国内では東京都の感染者が最も多い状況が続きました。

しかし、第二波の2020年秋には大阪の感染者数が東京に迫る時期も。そして3度目の緊急事態宣言が発出された前後、2021年3月あたりからは状況が一変し、大阪の感染者数・重症者数が東京を上回りました。

大阪の投資用ワンルームマンションの価格や供給数と照らし合わせてみると、感染者数が増加した時期やその直後に供給数が減り、価格が上がる……ということが繰り返されたことによる価格の乱高下だと考えられます。

今後も投資用ワンルームマンションの価格変動が大きくなる可能性も

2021年4月現在、東京都23区で投資用コンパクトマンションの供給数が増加傾向にある中、大阪市では減少傾向に。供給不足からの安定供給に転じると、価格の押し下げ圧力にはなるものの「安定化」をもたらします。

よって中期的には、東京都23区の価格変動リスクが減少するものと推測されます。

とはいえ、価格の変動はエリア全体の平均値を見たときのもの。すべてのマンションの価格が、平均値のような推移を辿ることはありません。

価格の変動が大きい時期はとくに、ご自分のマンションが今いくらなのかを知ることが重要です。投資の出口、マンションの売り時を考えるときには、人工知能による「AI査定」と不動産会社による「プロ査定」ができるマンションナビをどうぞご活用ください。

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この記事を書いた人

亀梨奈美のアバター 亀梨奈美 不動産ジャーナリスト/株式会社realwave代表取締役

大手不動産会社退社後、不動産ライターとして独立。
2020年11月 株式会社real wave 設立。
不動産会社在籍時代は、都心部の支店を中心に契約書や各書面のチェック、監査業務に従事。プライベートでも複数の不動産売買歴あり。
不動産業界に携わって10年以上の経験を活かし、「わかりにくい不動産のことを初心者にもわかりやすく」をモットーに各メディアにて不動産記事を多数執筆。

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