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2022年8月現在の日本では、1ドル130円を超える円安が続いていることに加え、原材料やエネルギー資源の価格高騰により物価上昇が起こっています。
そのようななか、各金融機関の住宅ローン金利はどうなっているのでしょうか。本記事では、2022年8月現在の住宅ローン金利をご紹介します。
まずは、2022年8月における各金融機関の住宅ローン金利をみていきましょう。
金利の比較表には、各行が取り扱う金利タイプの最低値と、金利上乗せで加入できる団体信用生命保険(団信)を記載しています。
一般的な団信は、死亡または所定の高度障害状態のときに、ローン残高を保障する保険です。住宅ローンの多くは、金融機関の保険料負担で一般団信に加入できます。
金融機関によっては、所定のがんと診断されたときにローン残高の半分を保障する団信(がん50%保障)や、病気やけがで働けない状態が一定期間続いたときの保障(全疾病保障)なども、保険料0円で加入できることがあります。
住宅ローンを選ぶときは、金利だけでなく団信の保障内容も比較すると良いでしょう。
2022年8月における各行の変動金利の最低値は、以下の通りです。
適用金利 | 金利上乗せなしの団信 | |
---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 年0.475% | 一般のみ |
三井住友銀行 | 年0.475% | 一般のみ |
みずほ銀行 | 年0.375% | 一般のみ |
りそな銀行 | 年0.47% | 一般のみ |
PayPay銀行 | 年0.38% | 一般+がん診断一時金+先進医療給付金 または 一般+がん50%保障 |
auじぶん銀行 | 年0.389% | 一般+がん50%保障 |
住信SBIネット銀行 | 年0.44% | 一般+全疾病保障 |
ソニー銀行 | 年0.397% | 一般+がん50%保障 |
楽天銀行 | 年0.537% | 一般+がん50%保障+全疾病保障 |
イオン銀行 | 年0.52% | 一般+全疾病保障 |
※ソニー銀行は自己資金10%以上で借り入れをしたときの金利
※auじぶん銀行は2022年9月30日までに借り入れをしたときの金利
変動金利は、おおむね0.3%台後半から0.5%台前半となっており、引き続き低水準となっています。もっとも金利が低いのは、みずほ銀行の年0.375%でした。
ただし、au金利優遇割というキャンペーンを適用できるのであれば、auじぶん銀行の年0.289%が最低値となります。団信にがん50%保障が無料で付帯されることもあり、総合的にみれば魅力的な住宅ローンといえます。
金融機関によっては、住宅ローンの借り換えを低金利で提供していることがあります。たとえばPayPay銀行に借り換えをする場合、通常の0.38%から0.33%に引き下げられます。
続いて、固定期間選択型(10年固定金利)の最低金利をみていきましょう。
適用金利 | 金利上乗せなしの団信 | |
---|---|---|
三菱UFJ銀行 | 年0.99% | 一般のみ |
三井住友銀行 | 年0.98% | 一般のみ |
みずほ銀行 | 年0.95% | 一般のみ |
りそな銀行 | 年0.895% | 一般のみ |
PayPay銀行 | 年0.86% | 一般+がん診断一時金+先進医療給付金 または 一般+がん50%保障 |
auじぶん銀行 | 年0.795% | 一般+がん50%保障 |
住信SBIネット銀行 | 年0.96% | 一般+全疾病保障 |
ソニー銀行 | 年0.80% | 一般+がん50%保障 |
楽天銀行 | 年1.268% | 一般+がん50%保障+全疾病保障 |
イオン銀行 | 年0.93% | 一般+全疾病保障 |
※ソニー銀行は自己資金10%以上で借り入れをしたときの金利
10年固定金利は、多くの金融機関が1%弱となっています。もっとも適用金利が低いのはauじぶん銀行の年0.795%でした。au金利優遇割を適用できると、さらに0.1%引き下げられて0.695%での借り入れが可能となります。
auじぶん銀行に続いて低金利なのが、ソニー銀行の年0.80%です。auじぶん銀行と同様に、がん50%保障が無料で付帯されますが、10%以上の自己資金が必要である点が異なります。
代表的な全期間固定金利であるフラット35(買取型)の金利は、2022年8月に年1.53%となり、前月の年1.51%から0.02%上昇しました。これで、2022年1月から8か月連続で上昇したことになります。※融資率9割以下・借入期間21年以上35年以下・新機構団信付きの金利
※【フラット35】借入金利の推移をもとに筆者作成
※上記は「買取型・融資率9割以下・借入期間21年以上35年以下・新機構団信付き」の金利
金融機関が独自に取り扱う35年固定金利の適用金利は、三菱UFJ銀行が年1.60%、みずほ銀行が年1.26%、三井住友銀行が年1.99%、りそな銀行が年1.195%となっており、金融機関によって値が大幅に異なる結果となりました。
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2022年9月以降も、変動金利はしばらく上昇しないと考えられます。日銀(日本銀行)が、金融緩和政策を止める様子がないためです。
日銀は、日本の景気を下支えするために大規模な金融緩和政策を実施しており、市場の金利が上がらないようにコントロールしています。
変動金利は、金融政策の影響を受ける「短期プライムレート」という金利を指標に決められています。2022年7月20日と21日に開かれた金融政策決定会合では、金融緩和政策を続けることが決まっていることから、変動金利は引き続き低水準で推移するでしょう。
一方の固定金利は、今後引き下げられる可能性があります。固定金利の指標である長期金利の中でも代表的な「新発10年物国債」の利回りが、以下の通り2022年7月下旬から下降したためです。
※財務省「国債金利情報」をもとに筆者作成
一部の金融機関は、すでに8月から固定金利を引き下げてきています。10年国債の利回りが再び上がらなければ、9月にはフラット35の金利は引き下げられるかもしれません。
2022年8月の住宅ローン金利は、変動金利が0.3%台後半〜0.5%台前半、固定期間選択型がおおむね1%弱でした。
全期間固定金利のうちフラット35は、前月から0.02%上昇して1.53%となっています。各金融機関が独自に取り扱う全期間固定金利は、1%強のものもあれば2%程度のものもあり、金融機関によって対応が異なっています。
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保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大手生命保険会社にて7年半勤務し、チームリーダーや管理職候補として個人営業、法人営業の両方を経験。その後人材会社で転職したのちに副業としてwebライターを始める。お金に関する正しい知識をたくさんの人々に知って欲しいとの思いから、2019年1月よりwebライターとして独立。これまで保険、不動産、税金、音楽など幅広いジャンルの記事を、多数のメディアで執筆・監修している。
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