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住んでよかった!中央区・日本橋エリアの魅力|生活・資産・歴史が交差する、“暮らす都心”のすすめ

目次

はじめに:都心不動産は「暮らせるラグジュアリー」へ

2025年、東京都心の不動産市場はこれまでにない高値圏に突入しています。

特に港区、中央区、千代田区といったいわゆる「超都心」エリアは、不動産が単なる住まいの場ではなく、資産クラスとしての側面を強く持つようになりました。

かつては投資家や富裕層がターゲットだったこれらのエリアが、今では居住目的の高所得者層にとっても魅力的な「暮らせるラグジュアリー空間」として注目されています。

しかし、不動産価格が高騰しているからと言って、単純に「良い物件」「住みやすい街」とは限りません。

特に最近では、価格上昇のスピードが実需の伸びを上回り、いわゆる「住みにくさ」や「暮らしの質」との乖離が生じているケースも散見されます。

だからこそ今、資産価値の維持・向上に加えて、「実際に暮らして満足できるか」「生活環境として成立しているか」という視点が非常に重要になっています。

いわば「住んで楽しい街」こそが、これからの資産価値の根幹となる時代に差し掛かっているのです。

そんな中、今最も注目されているのが東京都中央区の日本橋エリアです。

単なる金融や商業の中心地としてだけでなく、生活基盤と歴史文化、そして資産価値のバランスが優れている“暮らせる都心”のモデルケースとして、改めて注目されています。

本稿では、不動産市場の数字や人口動態といったデータ分析に加え、街歩き視点でのリアルな暮らしの風景を交えながら、日本橋の魅力を余すことなくお伝えします。

第1章:数字が語る東京超都心の「異常な高騰」

まず、東京都心の不動産市場動向を数字で見てみましょう。

2025年4月〜6月期における福嶋総研の調査によると、港区の平均坪単価は970万円を突破し、過去最高を記録しました。

新築や築浅物件に限定すれば、坪単価1000万円を超える物件も珍しくなく、東京の不動産価格の“異次元”ぶりを示しています。

中央区も平均坪単価は680万円と非常に高水準で、特に湾岸エリアに建つタワーマンション群は、坪730万円前後とさらに突出しています。

この水準は、都心居住を望む一般層にとって極めてハードルが高いものです。

例えば、港区で70㎡(約21坪)のマンションを購入しようとすると、価格はおよそ2億円に達します。

年収1500万円の世帯であっても、住宅ローン借入の上限は1億5000万円程度が一般的なため、自己資金として最低でも5000万円を用意しなければ購入が難しい状況です。

これはつまり、今や「高収入であっても住めない街」が都心には存在しているということを意味しています。

資産価値としての不動産は魅力的でも、実際に住むためのハードルが非常に高まっているのが現状なのです。

こうした高騰は、一方で投資マインドを加速させる反面、実需者の生活環境やコミュニティ形成に影響を及ぼし、街の魅力そのものに影を落とすリスクも孕んでいます。

第2章:暮らしと数字が一致する街──中央区・日本橋

そんな厳しい価格環境の中で、中央区・日本橋エリアは例外的な存在と言えます。

2025年上半期のデータでは、日本橋の坪単価はおよそ560万円前後と中央区全体の平均よりも割安でありながら、再開発が着実に進行し、複数の地下鉄路線が交差する交通利便性、生活に欠かせないスーパーやクリニック、学校、公園などの施設が整い、さらには歴史的文化資産が息づいています。

言い換えれば、日本橋は「価格と暮らしのバランスが取れた都心の穴場」として、高いコストパフォーマンスを誇っているのです。

また、人口動態を見ると、中央区は23区内でも屈指の「人口増加+価格高騰エリア」として注目されています。

これは価格が高騰するだけでなく、実際に「住みたい」と望む人が集まっている証拠でもあります。

日本橋は伝統と新しい暮らしが融合し、単なるビジネス街の枠を超えた「生活都市」として進化しているのです。

※一方で、港区は価格が高騰しているのに人口が増えていません。

これは、価格が高騰しすぎた結果、新規流入が困難になっていることを示唆します。

むしろ、港区にすでに居住している高所得者層が、区内での住み替えや資産入れ替えを繰り返しており、それが相場を維持・押し上げているのです。

いわば“内需”だけで回っている構造です。

第3章:街ブラで見える、“住める日本橋”のリアル

① 「三越前」から始まる、生活と文化の交差点

街歩きの出発点は、地下鉄銀座線・半蔵門線が交差する「三越前」駅。

改札を出ると、目の前に広がるのは、江戸の風情と現代の洗練が融合した商業施設「COREDO室町」群です。

地下には江戸時代から続く老舗が軒を連ね、「にんべん」の鰹節出汁を試飲したり、「山本山」の海苔を吟味したり、「千疋屋総本店」の芳醇なフルーツの香りに包まれたりと、豊かな食文化が息づいています。

こうした歴史ある名店が身近にあることは、都心暮らしの楽しみのひとつ。

駅直結で食・衣・知の生活要素が揃い、働くだけでなく「暮らすための街」としての要素が高いレベルで整っています。

また、再開発の谷間に静かに佇む「福徳神社」は江戸の守り神として親しまれ、ビル群に囲まれたオアシスのような存在。都会の喧騒から一息つける場として、多くの人の心を和ませています。

② 日本橋、人とまちが交差する──再開発が描く未来の地図

かつて江戸五街道の起点として日本の交通と商業の中心であった日本橋は、今、再び“未来の拠点”として大規模な再開発プロジェクトが進んでいます。

首都高速の地下化や撤去構想が進み、超高層オフィスビルと低層の商業施設が融合し、ゆったりとした歩行者空間と水辺空間の再整備も実現しつつあります。

これらの開発は「街の骨格」を根本から変えつつあり、機能性と美観を両立させた新たな都市空間を創り出しています。

中でも注目される「日本橋一丁目中地区」「日本橋室町一丁目地区」では、歴史的建築の意匠を尊重しつつ、街路の幅を広げるなど歩行者優先の設計がなされ、ゆったりとした都市の質感が向上しました。

こうした空間では、平日の昼間にはスーツ姿のビジネスパーソンが行き交い、週末になると子ども連れの家族や観光客が散策するなど、様々な生活リズムが共存しています。

かつての“金融街”という機能的イメージに「暮らしのリズム」が戻ってきていることが感じられます。

③ 街の記憶を刻む小さな祈り──兜神社と小網神社

都市の大規模開発が進む中でも、日本橋には時を越えて変わらぬ祈りの場所があります。

高層ビルの谷間にひっそりと佇む「兜神社」と「小網神社」は、まるで“時間が止まったかのような”空間として、地元の人々にとってかけがえのない存在です。

兜神社は東京証券取引所の裏手に位置し、「証券の街・兜町」の象徴的な神社です。

かつての金融マンたちは、株価の上昇や市場の安定を願ってここを訪れました。

現在も朝の出勤前に静かに手を合わせるビジネスマンの姿が見られ、喧騒の中に心落ち着く空間を提供しています。

一方、小網神社は「強運厄除け」「財運招来」の神様として知られ、休日には多くの参拝客で行列ができることもあります。

戦災を免れた社殿は都心とは思えないほどの繊細な彫刻に彩られ、歴史の重みを感じさせる空気に包まれています。

周辺には和菓子屋や老舗の食堂も点在し、神社を中心とした“人の流れ”がこの街の温かさと活力を育んでいます。

こうした神社は単なる観光名所ではなく、街の「記憶」であり「日常の祈り」の場なのです。

第4章:日本橋の再評価

日本橋エリアは高層マンションこそ多くはないものの、優れた歩行環境が整備されており、スーパーやクリニック、学校、公園など生活に必要な施設が徒歩圏内にコンパクトに集約されています。

この設計は、都市生活者にとって理想的な「街区の機能的なまとまり」を実現しており、歴史的な町家と現代のタワーマンションが調和する独特の景観をつくり出しています。

いわば「スモール・トウキョウ」とも言える趣が、ここには息づいています。

加えて、日本橋は資産価値の高さも顕著で、購入者層が湾岸や港区と比べて幅広く厚いため、将来的な価格上昇の安定性が期待されています。

つまり、値上がりだけを狙う投機的な動きよりも、長期的に「住みながら資産を育む」ことができる街として再評価されているのです。

第5章:評価Aが物語る「暮らし×資産価値」のバランス

福嶋総研が示すエリア別評価では、日本橋は湾岸エリアと並んで最高評価の「評価A」に位置づけられています。

この評価は「価格の上がりやすさ」「実需の強さ」を兼ね備えたエリアに与えられ、投資先としての魅力だけでなく、住まう人々の満足度の高さも示唆しています。

  • 赤プロット(評価A):価格高騰率も高く、市場として極めて強いエリア
  • 黄プロット(評価B):価格か実需のいずれかが平均以上のバランス型エリア
  • 青プロット(評価C):価格上昇が限定的で成長余地が小さいエリア

日本橋はこの中で「両利き」の街として、資産としての堅実な価格上昇と、暮らす人の生活満足度を高い次元で両立しています。

これこそが「暮らすことそのものが価値になる」これからの都心居住の理想像とも言えるでしょう。

おわりに:日本橋に住むという選択

日本橋の街を歩くと、意外なほどの「静けさ」と「落ち着き」に気づかされます。

金融街、観光地、歴史の街といったさまざまな肩書きの陰に、日々の暮らしの営みがしっかりと息づいているのです。

これは単なる「便利」や「快適」といった表層的な価値では捉えきれない、「東京で暮らす本質」に近い体験とも言えます。

「資産としての都心」から「住まいとしての都心」へ。

中央区・日本橋は、そんな新たな都心居住の基点として静かにその価値を高め続けています。

ここに住まうことは、単なる居住を超えた人生の豊かさを享受する選択肢なのです。

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この記事を書いた人

すみかうるの企画・編集・運営を行う編集部です。マンション売却や購入にまつわる情報に加え、不動産市況調査や街の再開発に関する記事も執筆。独自の不動産データを掛け合わせ、不動産初心者から上級者まで関心を持っていただける記事を目指しています。不動産会社への取材や売却体験者へのインタビューなど、生の声を届けることを大切にしています。

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