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中之島再開発とは?最新プロジェクトとマンション市場への影響を徹底解説

中之島の再開発記事のサムネイル

中之島再開発は、大阪市北区にある中之島エリアで進行中の都市開発プロジェクトです。

すでに中之島は大阪市のビジネス街として有名な地域ですが、都市再開発をおこなうことで、よりいっそうの発展が見込まれています。また、文化施設の集積や水辺を活かした施設の新設など、魅力ある総合的なまちづくりが進行中です。

エリア内ではさまざまなプロジェクトが同時進行しており、再開発後には中之島エリアの環境が一変するのではないかと期待されています。都市機能が一変することで、周辺のマンション価格にも影響が出ると推測されており、中之島周辺で物件探しをしている方にとっても、再開発は気になる情報といえるでしょう。

この記事では中之島再開発の背景と目的、主要なプロジェクト、不動産市場への影響までをわかりやすく解説します。

目次

中之島再開発の背景と目的  

中之島で再開発がおこなわれる理由や目的は、土地の高度利用を図るためです。

再開発エリアは「堂島川」と「土佐堀川」に挟まれた中州にあり、江戸時代から「水都大阪」として港湾・物流・文化を中心に発展してきました。
戦後はビジネス街として急成長し、中之島エリアは今でも大阪を代表するビジネス街と呼べるほどの発展を遂げています。

このように中之島エリアは歴史ある地域ですが、歴史があるからこそ、建物の老朽化や土地の低利用などの問題が生じるようになりました。このような問題に対応するために、都市の多機能集積や国際文化交流の拠点化、スマートシティの推進など、再整備の必要性が高まりました。

これらの再整備をおこなうために「中之島再開発」が進められています。

中之島再開発の主要プロジェクトとスケジュール  

中之島再開発は個々の再開発の総称であり、いくつもの開発が同時進行しています。

2025年現在、進行している主なプロジェクトは以下のとおりです。

  • (仮称)中之島五丁目3番地計画
  • 中之島三丁目共同開発Ⅳ期計画
  • なにわ筋線 中之島新駅

また、その他にも文化・研究・医療機能の再編がおこなわれており、住居・オフィス・公共施設の整備がおこなわれています。

ここからは、中之島再開発でおこなわれている主要な開発の概要を紹介します。

(仮称)中之島五丁目3番地計画(高さ約205m)

引用:NTT都市開発「(仮称)中之島五丁目3番地計画に係る環境影響評価準備書の提出について

(仮称)中之島五丁目3番地計画は、京阪中之島線の「中之島駅」の南側でおこなわれる開発です。

この計画では、以下のような大規模マンションの建設が予定されています。

所在地大阪市北区中之島五丁目3
敷地面積約9,685㎡
延べ面積約129,000㎡
高さ約205m
階数地上57階
戸数約1,100戸
建築主関電不動産開発株式会社
NTT都市開発株式会社
住友商事株式会社
着工予定日2026年春
竣工予定日2031年春

商業施設が入居する巨大な高層マンションの建築が予定されており、大阪の象徴となるランドマークが完成する予定です。

開発の中でも、とくに人口増加に寄与する建物となる予定であり、周辺施設の活性化に貢献するのではないかと期待されています。

(参照元:大阪市「(仮称)中之島五丁目3番地計画環境影響評価方法書要約書」)

中之島三丁目共同開発Ⅳ期計画(オフィス・研究施設など)

中之島三丁目共同開発Ⅳ期計画は、中規模オフィス建築により、エリアのビジネス強化を図るプロジェクトです。

すでにⅠ期からⅢ期までの計画は完了しており、Ⅳ期は計画の最終段階となります。

Ⅳ期に建築が予定されている建物の概要は、以下のとおりです。

所在地大阪府大阪市北区中之島3-1ほか
敷地面積約21,089.32㎡
延べ面積約10,715.98㎡
階数地上8階
用途事務所
建築主関電不動産開発株式会社
着工予定日2026年春
竣工予定日2028年秋

詳細な利用方法は確認できませんが、大阪市が公表する資料には「関電ビルディング別館(仮称)」と表記されています。関西電力株式会社の人員増加によるオフィス面積の増床として計画されているようですが、2025年12月現在、実際の利用方法はまだ不明確な部分があります。

(参照元:大阪市「評価書」)

なにわ筋線 中之島新駅(2031年開業予定)

なにわ筋線「中之島駅(仮称)」は、大阪駅から関西空港までの所要時間を短縮する、交通アクセスの改善を担っている事業です。

現在、大阪駅から関西空港までは1時間ほどかかり、決してアクセスがよいとはいえません。
中之島エリアを国際交流拠点として開発する際の大きな問題となるため、なにわ筋線を新設して問題の解消を図る予定です。
2031年春に開業を予定しており、運行を開始すれば大阪駅から関西空港までの所要時間が10分以上短縮されるとしています。

なにわ筋線による開発では、中之島駅(仮称)の他にも、「西本町駅(仮称)」や「南海新難波駅(仮称)」が新設予定です。
中之島エリア以外の交通網も整備されるため、周辺地域にあるマンション市場にも大きな影響を与えるのではないかと推測されています。

(参照元:大阪府「なにわ筋線」)

その他の文化・研究・医療機能再編(国立国際美術館・中之島図書館周辺など)

再開発では住居やオフィス、交通網の他にも、文化・研究・医療機能などが再編される予定です。

中之島は大阪のシンボルアイランドと位置づけられており、文化・学術都市としての機能も求められています。
すでに「大阪市中央公会堂」「中之島図書館」などの歴史ある文化施設が存在していますが、大阪府の「知の集積地」形成を目指すため、以下のような設備を整備しています。

  • 国立国際美術館
  • 大阪中之島美術館
  • こども本の森中之島

上記はすでに開館している施設であり、これらの施設を中心にして学術機能の再編を推進しています。学術機能の再編が進めば新たな文化の創造につながり、産業の発展や来訪客の増加など、中之島エリアによい影響を与えると考えられています。

また、2024年には再生医療拠点である「中之島クロス」が開業し、製薬会社や医療機器メーカーなど30社ほどが入居したことで、医療都市の側面も持つようになりました。

再開発で変わる中之島の街と暮らし

中之島再開発は大規模なプロジェクトであり、開発が終わりに向かう頃には周辺エリアの街並みや暮らしを一変させる可能性があります。

ここからは、再開発で変わる中之島の街と暮らしについて解説します。

水辺空間・緑地の拡充(川沿い景観 × 都市公園)

中之島再開発により、中之島エリアの水辺空間が改善し、緑地が拡充される予定です。

水都といわれるように河川に囲まれた景観のよい立地にあるにもかかわらず、その利点を活かしきれておらず、観光客は西側エリアに集中しているという問題が発生しています。

東側エリアは「歴史景観再生ゾーン」「文化公園ゾーン」と従来の利点を活かし、さらに西側エリアでは「リバーフロント景観ゾーン」としてさまざまな施策が実行される予定です。

水辺空間や緑地が拡充されることで、ビジネス街のみの都市から住宅地も含めた総合的な住環境の構築が期待できます。

オフィス・商業・住宅一体型の都市構造へ

中之島エリアはオフィス街というイメージが強くありますが、再開発により、オフィスや商業、住宅が融合した都市機能へと変貌しつつあります。

(仮称)中之島五丁目3番地計画では、約1,100戸の超高層マンションが建築予定であり、その他にもオフィス・事務所も整備されます。商業と住宅がバランスよく整備されることにより、「暮らす」「働く」が地理的に近接し、住みよい街になることでしょう。

また、開発エリアでは商業施設や公園も整備されるため、「遊ぶ」も加わります。中之島エリアに居住する人だけでなく、観光客にとっても魅力的な街になるはずです。

交通アクセスの劇的改善(梅田・難波・新大阪への接続強化)

中之島再開発が完了した際には、周辺エリアの交通アクセスが劇的に改善すると考えられています。

現状、大阪市内には多くの路線が乗り入れており、どの地域も非常に交通利便性が高いといえます。しかし、中之島に乗り入れている路線は、東西線である京阪中之島線のみです。しかも、現在は中之島駅が終点になっており、南北に向かうには乗り換えが必須です。

大阪のシンボルとなる場所にもかかわらず不便な立地であるため、南北線であるなにわ筋線の新設、東西線である京阪中之島線の延伸が計画されています。

なにわ筋線が開業した場合、梅田・難波・新大阪への接続が強化され、延伸により中之島に訪れる人の増加が見込まれています。交通アクセスの劇的な改善は、周辺エリアの生活利便性の向上につながるため、より快適な生活が送れる地域へと変貌することでしょう。

中之島再開発がマンション市場に与える影響

中之島再開発が完了すれば、高層マンションの建設による人口増加やなにわ筋線の運行による交通アクセスの改善が見込まれています。

人口の増加や交通アクセスの改善は、不動産価格にも影響を与えるため、周辺のマンション市場も変化する可能性が高いといえるでしょう。

ここからは、中之島再開発がマンション市場に与える影響について解説します。

なお、現状の中之島エリアの相場を確認できるよう、2025年12月現在のマンション市場についての集計を掲載します。

中之島駅周辺800m 駅徒歩×築年帯別 2024年12月~2025年11月の中古マンション新規売出数

スクロールできます
~築1年~築5年~築10年~築15年~築20年築21年以上
徒歩1分000000
~徒歩3分00421018
~徒歩5分0092173031
~徒歩7分00641851
~徒歩10分68328633380
マンションリサーチ調べ

中之島駅周辺800m 駅徒歩×築年帯別 中古マンション坪単価

スクロールできます
~築1年~築5年~築10年~築15年~築20年築21年以上
徒歩1分
~徒歩3分420万円/坪429万円/坪193万円/坪
~徒歩5分729万円/坪431万円/坪524万円/坪314万円/坪
~徒歩7分277万円/坪349万円/坪350万円/坪185万円/坪
~徒歩10分828万円/坪795万円/坪289万円/坪339万円/坪261万円/坪191万円/坪
マンションリサーチ調べ

中之島駅周辺800m駅徒歩×築年帯別 中古マンション単価(60㎡換算)

スクロールできます
~築1年~築5年~築10年~築15年~築20年築21年以上
徒歩1分
~徒歩3分7623万円7786万円3503万円
~徒歩5分13231万円7823万円9511万円5699万円
~徒歩7分5028万円6334万円6353万円3358万円
~徒歩10分15028万円14429万円5245万円6153万円4737万円3467万円
マンションリサーチ調べ

それでは、中之島再開発がマンション市場に与える影響を見ていきましょう。

地価・マンション価格の上昇要因

中之島再開発は、地価やマンション価格の上昇要因となる開発です。

大阪市内では、「うめきた2期」「大阪駅西口再開発」「大阪IR」など、主要な地域で大規模な開発がおこなわれています。
ただし、どの再開発も商業やオフィス、観光など特定の分野の開発にとどまっています。
一方、中之島再開発は、住宅・商業・オフィス・学術・研究・交通・観光など、さまざまな分野を総合的に開発しているのが特徴です。

総合的な開発により、今までにない中之島エリアに変貌すると期待されており、周辺エリアの地価もマンション価格も上昇する可能性が高いといえます。
とくに、河川を活かした水都大阪という特徴は中之島再開発独自のものであり、他の再開発との差別化につながるという希少性を持ち合わせているのも上昇につながる要因です。

賃貸需要の拡大(ビジネス層・研究者・医療従事者など)

中之島再開発では、商業やオフィスだけでなく、学術・研究にも力を入れた開発がおこなわれます。

関電ビルディング別館(仮称)や国立国際美術館、中之島クロスなどの整備により、それぞれの拠点に勤務する方や訪問する方が増加します。
これらの方の中には転勤や駐在する方もいると考えられるため、周辺の賃貸需要によい影響を与えると考えてもよいでしょう。

ビジネス層・研究者・医療従事者などによって賃貸需要が増加すれば、家賃の上昇や不動産への投資熱が高まると予測されます。

投資用としてのメリット・注意点

中之島再開発では、さまざまな分野を総合的に開発することで賃貸需要が増加し、投資家による不動産投資がおこなわれると考えられています。

不動産への投資が増加すれば価格も上昇するため、資産形成としてマンション購入を検討する方にとって、中之島エリアは魅力ある都市となるでしょう。

一方、大規模開発プロジェクトの完了時期が集中した場合、供給過多となり、一時的に価格や家賃の上昇が停滞するリスクも存在します。
伸び悩みやすいエリアで購入すると、リセールが困難となる恐れもあります。

中之島エリアのすべてで価格・賃料が上昇するとは考えず、中長期的な視点で売却時期や市場環境を研究し出口戦略を設定することが大切です。

狙い目のマンション・再開発エリア外の注目ポイント

中之島再開発が進むと、周辺のマンション市場に大きな影響を与えるため、価格の上昇につながる可能性もあります。

マンション市場に大きな変化が予想されるエリアでマンション購入を検討する際には、狙い目の物件や穴場などを理解してから物件探しをすることが大切です。狙い目や穴場を理解していれば、資産価値の上昇が見込める物件を購入できる可能性が高くなるためです。

ここからは、再開発エリア内のマンションや穴場の情報、物件を選ぶときのポイントについても解説します。

再開発エリア内のタワーマンション(眺望・駅近・資産性重視)

再開発エリア内では、(仮称)中之島五丁目3番地計画として高さ約205m、総戸数約1,100戸となる超高層マンションの建設が予定されています。

2025年12月現在、どのような価格帯になるかはわかりませんが、すでに人気のあるエリアであるため、高額な価格帯になるのではないかと推測されます。

参考として、中之島3丁目にある「グランスイート中之島」の概要を見ていきましょう。

所在地大阪府大阪市北区中之島三丁目
最寄駅京阪電鉄中之島線「渡辺橋駅」徒歩6分
築年数(竣工年)2005年2月
総戸数141戸
階数構成27階 (地下1階)
現在の売買価格相場11,310万円〜11,710万円
現在の㎡単価227.90万円/㎡〜235.60万円/㎡
3年前の売買価格相場平均8,870万円
管理費約89円/㎡
修繕積立金約111円/㎡

※2025年11月事例参照
※2025年12月マンションナビ調べ

グランスイート中之島は築年数が20年程度経過しているにもかかわらず、3年前の売買価格相場より30%程度上昇しています。

再開発により住環境や交通アクセスの向上が見込まれるため、住みたい方にとっても、資産形成を考える方にとっても魅力がある街と見られているという証拠ともいえます。

再開発エリア外の穴場(福島・天満・阿波座など)

再開発エリア外だとしても、「福島」「天満」「阿波座」など、おすすめのエリアがあります。

中之島エリアは再開発の恩恵を受けやすい反面、価格が高騰し、マンション購入が難しくなる可能性があります。

一方、中之島エリアから離れた地域でも、なにわ筋線の新設や京阪中之島線の延伸のよい影響を受ける場所があるのです。そのような場所であれば、マンション価格の上昇を抑えつつも、中之島再開発の恩恵を受けられます。

中之島エリアに住みたいわけではないが、利便性の向上した地域でマンションを購入したいと考える方は、中之島再開発の周辺地域で物件探しをするとよいでしょう。

選ぶ際のチェックポイント

再開発エリア内でマンションの購入を検討する場合、以下の項目に注意が必要です。

  • 眺望の変化
  • 工事期間中の振動や騒音
  • 生活動線の確認

再開発は都市機能の向上や土地利用の高度化を図るため、高層建築物を建てる場合が多くあります。
高層建築物が建つと、マンションでも日照や眺望に悪影響が出る場合があるため注意しなければなりません。

また、高層建築物の工事期間が長く、その期間中には騒音や振動が発生する可能性があります。住環境のよさを求めて購入したはずが、工事に悩まされて住みにくくなったということもありえます。

そして、大規模な施設が完成した場合に備え、生活動線が大きく変化することを考慮しておかなければなりません。
便利な立地だから購入した、という場合でも、開発により空中通路や地下道が整備されれば、より利便性の高いエリアが出現する可能性があります。

再開発エリアは街並みが大きく変わるため、物件探しは慎重におこなうことが大切です。

中之島の再開発に関してのよくある質問

中之島再開発でマンション価格はどれくらい上がりますか?

マンション価格がどれくらい上がるかは、一概にいえません。

ただし、中之島再開発では各種分野の総合的な開発がおこなわれ、交通アクセスは劇的に改善される可能性があります。価格が上昇しやすい開発といえるため、相当な価格上昇が起こるのではないかと考えておくべきでしょう。

実際、2025年12月現在、中之島再開発エリア内にあるグランスイート中之島は、3年前の売買価格相場より30%程度上昇しています。

再開発完成前に購入するのはリスクがありますか?

再開発完成前に購入する場合、リスクも発生すると考えましょう。

中之島再開発のような大規模再開発の場合、価格上昇の期待が先行するため短期的な価格騰落が発生する可能性があります。また、街並みの変化により、住環境も大きく変わる場合もあります。

資産形成と居住とは目的が異なるものの、どちらにも一定のリスクが存在すると考えておかなければなりません。

中之島5丁目と3丁目、どちらがマンション購入に向いていますか?

中之島5丁目と3丁目のどちらがよいかは、購入者の考え方によって異なります。

5丁目は大規模な超高層マンションのプロジェクトが進行中で、中之島再開発のシンボルとなります。このような立地はプレミアムがつく場合が多く、資産形成に向いているエリアといえるでしょう。

一方、3丁目は中規模プロジェクトに加え、水都大阪にふさわしい景観、充実した公園設備が整う予定です。そのため、資産形成よりも住環境を重視する方に向いている開発といえます。

このように5丁目と3丁目では、開発の内容が異なるため、選択すべきエリアも変わります。

まとめ

中之島再開発は、大阪のシンボルになる可能性を秘めた大規模な開発です。

住宅やオフィスの整備はもちろんのこと、大阪駅から関西空港までのアクセス改善、学術や医療の再編などがおこなわれます。開発が完了すれば、中之島の環境は一変する可能性が高く、日本を代表する街に変わるかもしれません。

当然ながら、都市機能が向上すれば、マンション市場も活性化して価格が上昇します。購入が難しいエリアになるかもしれないため、中之島エリアで物件探しをする方は、早めに検討を開始することをおすすめします。

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この記事を書いた人

保有資格:宅地建物取引士、行政書士、不動産コンサルティングマスター
大手不動産仲介会社など計5社に勤める。不動産売買仲介・不動産買取・事業用定期借地権での法人テナント誘致などを行う。これらの業務に18年間携わり、不動産売買全般、借地、税金、相続などの分野に強い。現在、不動産・金融webライターとして執筆活動中。愛知県出身。

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