社名 | 一心エステート株式会社 |
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住所 | 東京都渋谷区広尾一丁目15番6号 BRエビスAKビル4階 |
電話番号 | 03-6432-5345 |
設立 | 2021年1月 |
代表取締役 | 高田 一洋 |
事業内容 | 不動産の売買・賃貸の仲介、不動産賃貸管理 不動産の運用、資産コンサルティング、損害保険代理店 |
今回すみかうる編集部が突撃したのは「一心エステート」。「人の心をゆたかにする」ことをモットーに営業している不動産会社です。
代表の高田さんは、別の不動産会社で10年以上ご活躍されており、2021年にお1人で独立。設立から1年足らずで、社員6名を抱える不動産会社にまで急成長しました。
今回は、すみかうるを運営するマンションリサーチ㈱取締役社長 山田 力が、一心エステートに突撃取材を敢行。根掘り葉掘り聞かせていただきます!
代表の高田さんとは、お仕事もプライベートでも大変お世話になっています!
代表 高田氏に聞く!一心エステート立ち上げの経緯は?
※撮影の際にのみマスクを取っていただいております。
2022年1月で1周年ですね!おめでとうございます!
これまでの高田さんのご経歴を含め、会社を立ち上げた経緯をお聞かせください。
高田さん:2006年、新卒で入社したのは、人材教育のコンサルティング会社です。コンサル会社では、新規事業の立ち上げと法人営業をしていました。当時は、不動産業者に営業をかける立場だったんです。
この業界に入ったのは、2010年。一心エステートを立ち上げるまで10年以上お世話になった不動産会社にヘッドハンディングされたことがきっかけです。
不動業界に出会い、やりがいをもって楽しく仕事をしていたのですが、少し「不自由さ」を感じていたんです。
「不自由さ」とは一体?
高田さん: 「不動産業」と一口にいっても、売買仲介や賃貸仲介、デベロッパー、建売販売、用地仕入れ……など、様々な事業があります。これらの事業が“縦”で分断されてしまっていて、1人の方に寄り添いきれるサービスが提供できないことに歯がゆさを感じていました。
私が当時いた不動産会社にも、建築部門や仕入れ部門、リフォーム部門などがありましたが、同じ会社であっても連携ができていなかったんです。業界の慣習といいますか……各々の事業が独立していて、個人プレーのような状態になってしまうんですよね。でもそれって、完全に「業界の都合」であって、お客様の中にはワンストップでサポートしてもらいたい人、サポートすべき人もたくさんいるんです。
であればと、お客様お1人お1人に必要なサービスをプランニングしてあげられる“ディレクター”のような組織体を作りたいと考えるようになったんです。
なるほど……!それが一心エステートですね。
高田さんの目指す体制は取れていらっしゃいますか?
高田さん: もちろん、すべてのサポートを弊社だけですることはできません。しかし、信頼している優秀な不動産事業者さんと一緒に、ワンストップサポートを提供させていただける仕組みが整いつつあります。
たとえば、リフォームであれば工務店さんとタッグを組んで、リースバックであればリースバック事業者さんと組んで……弊社を窓口としていただいて、あらゆるご要望・お悩み・トラブルを解決させていただいております。
一心エステートは教育体制も万全
不動産業界が“縦”で分断されてしまっている背景には、不動産業者自身が隣の業界のことがよくわかっていないという事情もありますよね。
たとえば……不動産の売買仲介はできても、賃貸仲介はできない。中古の販売はできても、新築は扱っていない。といった事業者さんが多いです。
売買と賃貸、中古と新築、同時に考えたい方も多いはずですが、窓口が変わってしまうんですよね。
高田さん:おっしゃる通りですね。
業者間のつながりや知識の共有といったことも大きな課題ですが、不動産取引に不可欠な「税」や「法律」、あるいは「ご提案の方法」といった知識が不足している会社、担当者も多いと思うんです。
僕は人材教育コンサル出身なもので、この辺りがどうしても気になってしまいまして。弊社では、週に2回、2時間/1回の勉強会を開いています。
週に2回も!?
高田さん講師ですか?
高田さん:はい、そうです。税金や法律、登記のこと、営業、資格の勉強など、様々なことを社員に向けてレクチャーしています。
良い営業をしたいなら「練習」あるのみだと思うんですよね。練習しないで本番の試合ばかりしてもうまくなりません。練習試合をして、公式戦で勝っていく。毎日、本番に挑んでばかりではなく、学び、練習する場所が必要だと考えています。
縁あって、弊社に入ってくれた社員です。「日本を代表する営業担当者にする」というつもりで育てています。
高田さんはブログ執筆やYouTube出演にも積極的
いや、さすがですね……!
高田さんは対外的な発信にも力を入れていらっしゃいますよね。SNSやブログ、YouTube、いつも拝見しております。
こちらも「学んでほしい」という意味合いが強いのでしょうか?
高田さん : そうですね、それもあります。それ以上に、不動産業界の印象を変えたいという想いからです。
もちろん、正しい知識を伝えたいという気持ちもありますが、不動産業界ってやはり「疑念」や「疑惑」も向けられることもあるじゃないですか。僕が正直に色々発信させていただいて、少しでも人となりがわかっていただければ、アピールになるのかなと考えています。
市況は「異常事態」一心エステートが考えるこれからの不動産マーケット
続いて、「市況」についてお話をお伺いさせてください。
今とこれから不動産市場について、どのようにお考えですか?
高田さん:2022年1月現在、不動産価格は上がっています。そろそろ横這いになっていくかなと考えていたのですが、まだ上昇を続けています。売却を考えている方にとっては、間違いなく非常に良い時期だといえると思います。
ただ高く売れる時期だからといって、すべての方にとっての売り時ではありません。やはり、不動産を売るからには、何らかの理由や事情があるはずです。「高く売れるから」という理由だけで売却を考えないほうがいいでしょう。
・価格は上がっている
・だけど、もっと上がるかもしれない
・でも、インフレも気になる…‥‥
このようなジレンマを抱えている人は、今の時期、多いと思います。こういった方々に向けたアドバイスはありますか?
高田さん :現時点では「今、不動産価格が高い」ということしか確定していないんですよ。コロナウイルス感染が拡大していった時期は、多くの人が「不動産価格は下がる」と予想していたものです。しかし、蓋を開けてみれば不動産価格は上がり続けている。これからもっと価格が上がるんじゃないか、いや暴落するんじゃないか……これは予想の範疇を出ないんです。
投資物件においてはとくにそうですが、マイホームであっても、独身の方や財力、機動力がある方々におかれては、今の時期に売却することで利益が出る、あるいはより良い物件に移れるということであれば「利益確定」が1つの選択肢になるのかなと思います。
働き方が変わったことで、住む場所以上に、部屋数や広さ、周辺環境、教育環境を重視して住まいを選べる方も増えたことでしょう。不動産が高く売れる時期だからこそ、自由な選択ができるチャンスでもあるのではないでしょうか。「メリットのある住み替え」がしやすい時期であることは確かです。
「将来のことは予想の範疇を出ない」という前提で……高田さんは今後の不動産市況、どのように予測していますか?
私自身、実は2020年中には下降に転じると思っていたんですよ。
高田さん :僕もそう思っていました!ただ今は、2022年もじわじわ相場価格は上がっていくと予想しています。
そもそもですが、中古不動産の相場って新築の影響を大きく受けるんです。10年以上前、新築マンションの供給数は10万戸以上でしたが、ここ数年は半分近くにまで減少しています。要は、供給を絞りながら価格を調整しているわけです。
新築マンション市場では契約率70%を超えると好調とされていますが、2021年に70%を割ったのは1月と9月のみ。80%に迫る月も多く、12月の契約率は「73.5%」と好調を維持しています。そして価格も、バブル期を超えるほど高騰しています。
また不動産価格は、基本的に経済に連動します。ここ最近、日経平均はやや下落傾向にありますが、長期スパンでみればまだまだ高騰基調は継続しています。
今後の市況を考えるうえでは、このような市場の全体像を見ることをおすすめします。それと同時に、先ほど申し上げたようにご自身の事情や意向。この大小2つの視点をもって売り時を検討していただきたいです。
不動産会社を選ぶ時には見るべきは評判?口コミ?
いざ「売ろう」と考えたり、「ちょっとプロの見解聞いてみたい」と思ったりしたとき、不動産会社に相談しますよね。
ただ、大手もあれば中小もある。マイホームの売買が得意な不動産会社もあれば、投資マンション専門の不動産会社もある。ユーザーは、どのようにして自分が売りたい物件の売却に合った不動産会社を探せばいいのでしょう?評判や口コミですかね?
高田さん :そうですね……色々、選定基準はありますが、最も簡単かつ、評判や口コミより中立的、客観的で、不動産会社の能力が測りやすいのは「制作物」を見ることだと思います。
たとえば、チラシやWebサイト、不動産ポータルサイトのページなど。不動産会社が販促物として出しているものをご覧になってみてください。
売主に対する不動産会社の役割は、買ってくれそうなお客様を募ることにあります。買主の立場になって販促物を見てみると、物件の魅力をよく引き出している写真や文章、デザインなのか、あるいはちょっと“残念”な作りなのか、よくわかると思います。さらに販促物を見れば、どんな物件を取り扱っているのかもわかりますよね。
一心エステートは、販促物を作るにあたってどのような工夫をされているのでしょうか?
高田さん :写真撮影には、プロのカメラマンを入れています。また、InstagramなどSNSを駆使した販売戦略も行っています。社員が作る制作物も、最終チェックは僕です。他社と比較していただければ、一目瞭然のクオリティであるとおわかりいただけると思います。
やはり、集客率が最も高いのは不動産ポータルサイトです。不動産会社を選ぶうえでは、SUUMO、HOME’S、at home、yahoo!不動産……これらのページをご覧になられてみるといいと思います。
ただ「不動産会社」が優秀なのか、「担当者」が優秀なのか、あるいはいずれも優秀なのかの判断は少々難しいですね。販促物を見れば会社の体制や能力を推し量ることはできますが、やはり担当者の良し悪しを見るには実際に話してみるしかないです。
私も不動産会社を売却するうえでは「担当者」の役割が非常に大きいと思っています。窓口になるのも、買主さんに物件を紹介するのも、契約をサポートするのも、すべて担当者ですもんね。
高田さん :そうですね。弊社では僕が社員のサポートしていますし、会社の仕組みや実績が担当者のサポートになることもあると思います。ただやはり、担当者の経験や能力、そして相性というのは、売主さんにとって非常に重要です。
- 過去の実績
- 市況感
- エリアの相場
このようなことを、担当者にダイレクトに聞いてみるといいと思います。また専門的な話だけでなく、嘘をつかない人間なのか、一生懸命やってくれる人間なのか見定めるため、担当者と色々な話をされてみてください。僕なんか、本題じゃないことで1時間くらいお客さんと話し込んでしまいますよ。(笑)
やはり、信頼できる人に売却を任せたいですよね。そういう意味では、「合う・合わない」「なんだか好感持てる」といったフィーリングも大事にされてみるといいと思います。
それと、いかに「聞いてくれるか」は大事だと思います。自分のことや会社のことを最初からベラベラ話すのではなく、売主さんの状況や意向を丁寧にヒアリングしてくれる担当者が良い担当者だと僕は思います。
社員から見た一心エステートと代表 高田氏
社員さんにも来ていただいてありがとうございます!
石川さんは、元々、投資不動産会社で営業をされていたとのこと。実際に一心エステートで働かれてみて、どんな不動産会社だとお感じですか?
石川さん:割と不動産業界は、上下関係が厳しいと思います。でも一心エステートは、完全にフラット。高田さんや先輩方はもちろん尊敬していますが、なんでも相談できる環境なので非常に仕事がしやすいです。研修が多いということもまた、本当にありがたい環境です。
先ほど高田さんにもお伺いしましたが、週2回、2時間/1回の勉強会があるそうで。
石川さん:前職が「研修は入社してから1ヶ月だけ」「あとは習うより慣れろ」みたいな会社だったもので、ここまで面倒を見ていただいて本当に感謝しています。僕含め、社員の成長は必然的に早くなりますよね。
佐々木さん:週2回の勉強会でインプットしたことを、実際の現場でアウトプットするのですが、ここにも高田さんがしっかり付いてきてくれます。そのときに、フィードバックもしていただいています。
「研修」は、どこの会社でもあると思うのですが、改善するところまでしっかり見てくれるのは高田さんくらいかなと思います。手厚く見ていただいていることで、社内の「レベル」や「向いている方向」が統一できているように感じます。
私からすれば、高田さんは友人であり尊敬する経営者なのですが、社員の皆さんから見た高田さんってどんな方ですか?
石川さん:とにかく社内で一番明るいですね。(笑)社内の雰囲気づくりもそうですが、営業に関しても、行動で見せてくれる方だと思っています。
佐々木さん:高田さんはコンサル業界出身なので、良い意味で不動産屋さんらしくないかもしれません。ロジカルな思考を持っていますし、お客様と話すときも「ゴール」に向かってどうするべきなのかという話し方をされます。この点はお客様にとっても大きな安心になるのではないかと思います。
高田さんは、社員の皆さんに「日本を代表する営業担当者になってほしい」とおっしゃっていました。この辺りの期待は感じられていますか?
石川さん:ひしひしと感じます。(笑)一方的な期待を持たれているだけでなく、しっかり学ばせていただいている身としては、応えていかないといけないですよね。
石川さんが入社された当時は、1年目の不動産会社だったんですよね。少なからず、飛び込む勇気というのは必要だったことと思います。決め手となったのは、やはり高田さんのお人柄だったんですか?
石川さん:そうですね。お人柄やビジョンに惹かれたというのはもちろん、アルヒさんとの新規事業が決まっていたということも決め手の1つとなりました。
石川さん:大手さんもまだ介入していない新規事業ですからね。非常に魅力と可能性を感じました。
初期メンバーとして、これから会社が大きくなっていくところを見られるのは楽しみで仕方ありません!
「売らせることが仲介業者の役割ではない」一心エステートの“これから”
1年で、社員さんも6人増えた。
ワンストップで様々な不動産サービスを提供できる体制も整いつつある。
……高田さん、次は一体どこに向かうのでしょうか?
高田さん :僕自身、1人でできないことを「企業」という格でやっていきたいと思っているんです。「稼ぎたい」という気持ちだけであれば、1人でやっているでしょうね。縁あって入った業界ですから、目的はやはりこの不動産業界を良くしていくことです。
ただ今の僕に業界を変えるだけの力はないので「世のため人のため」というより、目下の目標は「縁ある人達を幸せにしたい」です。
やっぱりそうなんですね。会社を立ち上げて大きくしていくには、一定のリスクもあります。「自分さえ良ければ」という気持ちでできる行動ではないんですよね。
高田さん :リスクしかないような気がしています。(笑)ただそれをやらないと、僕が独立した意味がなくなっちゃうんですよね。「自分でやっていく」という決断をした時点で、いつまでも“進む”ためにベストの選択をしていくしかないんだろうなぁと思っています。
設立してからの1年は、弊社ができることを増やしてきたので、2期目は「仲介業」の基盤を固めていき、リースバック事業、買取再販事業、賃貸仲介事業、リフォーム事業、この4つを特に強くしていきたいと考えています。
この4つが強化されれば、不動産売却を考えている方にとってめちゃくちゃ心強いんじゃないですか?
高田さん :そうですね!
- 売却対価を得つつも住み続けたい
- すぐに売りたい
- 貸したい
- リフォームして住み続けたい
「売りたい」だけでなく、このようなご要望にも応えることができますからね。
「仲介」って本来「選択肢の幅」が商品だと思うんです。それにも関わらず、今は「売る」前提のサービスになってしまっていますよね。多くの方は、売ろうか悩んでご相談にいらっしゃるはずなのに。この仕組みには、すごく違和感を感じています。
これこそが、業界都合なんですよ。売買仲介会社は、売ってもらわない限り収入が得られません。であれば、仲介業者側ができる幅を広げていき、お客様の利益と会社の利益を一緒にすることが一番だと考えたんです。
コロナ禍で、リースバックの需要って増えてますか?
任意売却やリースバックはそろそろ増えてくる時期なのかなぁ考えているのですが。
高田さん :増えている感じがしています。ここ2~3ヶ月だけで「30件」ほどご相談をいただいていますね。
需要があるとは確信していますので、今年はどれだけいいサービスがご提案できるか試行錯誤していきたいと考えています。
つい、いつものように長々話し込んでしまいましたね。(笑)
それでは最後に、不動産の売却を考えている方に向けてメッセ―ジをお願いいたします!
高田さん :「不動産を売るぞ!」とお1人で結論を出せる方ばかりではないと思います。とはいえ「不動産会社に相談したら売却を勧められてしまうのでは……」とお感じの方もいらっしゃるでしょう。そんな方はぜひ一度、一心エステートにご相談ください。
様々な可能性を含めて検討し、正解へとサポートさせていただくのが仲介業者の役割です。「売却」に限らず、お悩みの解決やご希望を実現させるためのアドバイスをさせていただきます。
一心エステート突撃取材!編集後記
高田さんに出会ったときの印象は「クレバー」「ロジカル」。 当時、展開していたサービスに対しての懸念やボトルネックもすぐに指摘していただき、 それでも、共感や期待が勝るという理由で、導入していただきました。 その後、お互い違った道に進み出したものの、 そのときのご縁があって、今では定期的に食事をする仲に。 独立してからものすごいスピードで成長されていて、 同じ経営者ながら会う度に刺激をいただいています。
高田さんがお話しされた中で印象的だったのは 「練習でうまくいかないのに、本番では絶対にうまくいかない」 スポーツと同様で、練習して練習して、練習試合して、本番の試合を迎える。 なのに、ほとんどの営業担当者は本番の試合ばっかりして、うまくいかないと嘆いている。 考え方が根本的に違う、と。
一心エステートを立ち上げられてからは、社員の方々の教育にも力を注いでいらっしゃいます。 こういう組織は強くなるし、なによりお客様のことを第一に考えているからこそ、 知識を深め、広げることへの努力を惜しまないんだろうなぁと感じます。
弊社は多くの不動産会社様に支えられているので、 一社に対して肩入れすることはできません。しかしながら、一心エステートのような不動産会社が増えていくと、 お客様と不動産会社様をつなぐサービスをしている我々にとっても本望だと思う次第です。
マンションリサーチ㈱取締役社長 山田 力