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マンションの売却価格は高額なので、なるべく高く売りたいと思うものです。しかし、どのタイミングで売却すれば高く売れるか分からないので、売却時期を迷っている方も多いと思います。
結論から言うと、マンション売却のタイミングは2020年が良いです。今回は、その理由を「時期」や「築年数」など色々な切り口で解説していきます。
マンションを売却すべきか迷っている人は、ぜひ読んでみてください。
まずは「市況」の観点から、2020年が売るタイミングである理由を解説していきます。2020年の中古マンションの動向や価格推移を見ていきましょう。
東京カンテイの資料によると、2020年および2019年8月~12月の中古マンション動向(東京23区)は以下の通りです。
年次 | 月 | 流通戸数(新規) | 値下げ率 |
2020年 | 8月 | 2,042 | -5.0% |
7月 | 2,130 | -5.1% | |
6月 | 1,922 | -5.4% | |
5月 | 1,616 | -5.6% | |
4月 | 2,284 | -5.6% | |
3月 | 2,546 | -5.3% | |
2月 | 2,851 | -5.3% | |
1月 | 2,280 | -5.1% | |
2019年 | 8月~12月 平均 | 2,317 | -5.2% |
上記のように、中古マンションの流通(売り出し)戸数は2020年5月から例年よりも少なくなっています。
これはコロナによって「様子見」の人が増えたことが理由でしょう。ただ2020年7月より、流通戸数は徐々に回復していることが分かります。
なお値下げ率はさほど変わっていないため、全体的にそこまで売却を焦っている状況ではないと考えられます。
東京カンテイのデータによると、2020年の中古マンション価格(首都圏)の推移は以下のように横ばいです。
月 | マンション価格 | 前月比 |
8月 | 3,678万円 | -0.2 |
7月 | 3,687万円 | 1.0% |
6月 | 3,668万円 | -0.5% |
5月 | 3,674万円 | -0.8% |
4月 | 3,701万円 | -1.3% |
3月 | 3,748万円 | 0.1% |
2月 | 3,824万円 | 2.9% |
1月 | 3,716万円 | -0.7% |
2020年1月と8月を比較すると、わずか1.1%しか価格は変わっていないため、現在のところコロナの影響はほぼないといえるでしょう。
なお、2019年の首都圏マンション価格は年間平均3,709万円なので、2019年と比較してもほぼ横ばいであることが分かります。
不動産売却一括査定サイトを運営するマンションリサーチのデータによると、東京23区ではマンション価格が上昇しているエリアも多いです。
2019年上半期と2020年上半期の売り出し価格を比較すると、23区中19区で価格が上昇していました。また下落した4区も、最大で-1.12%の下落率だったので、ほぼ横ばいといえます。
つまりコロナでもマンション価格は変わっておらず、むしろ上昇している状況です。
このようにコロナでもマンション価格は特に変わっていないものの、2021年のマンション価格は不透明といえるでしょう。というのも、新型コロナウイルスの影響が徐々に数字として出てきているからです。
たとえば帝国データバンクのデータを見ると、コロナ関連の倒産は2020年10月時点で593社あります。倒産件数は右肩上がりに増えており、今後ますます増えてくる可能は高いでしょう。
また東京商工リサーチによると、上場企業の早期・希望退職者の募集は2020年9月時点で1万人を突破しました。希望退職者を募集している社数は、ここ10年で最も高い水準である2010年に迫るペースです。
このように、日本全体の景気低迷が徐々に明るみに出ています。不景気になれば購買意欲が下がるので、特に不動産などの高額な商品は需要が下がり、それに伴い価格も下がる傾向があります。
一方、上述のように現時点で不動産価格は下がっていないので、「今」が高く売却できるタイミングといえるでしょう。
・2020年は5月以降コロナの影響で中古マンションの売り出し戸数は減っている
・ただし価格が下がっているわけではない
・2021年は価格が下落する可能性はあるため早めに売り出した方が良い
次にローン金利から売却のタイミングを見ていきましょう。
結論からいうと、現在の低金利は菅総理になっても継続する可能性が高いため、金利面だけでみるとマンションは買い時です。言い換えると、ローン金利の観点からは、直近で需要が下がる可能性は低いといえます。
現在の住宅ローン金利は0.5%を切っている金融機関もあるほど、極めて低い水準です。そもそも金利を低くしている理由は「世の中にお金を回すため」なので、金利を上げるタイミングは「世の中にお金が回りすぎることを抑制したいとき」です。
つまりお金の流通量を減らして、過度なインフレ(物価上昇)を抑えるときに金利を上げます。しかし上述したように、現在はコロナの影響もあり景気が低迷するリスクは高い状況です。
このような状況下では、世の中にお金をどんどん回す必要があるので、金利を上げてお金の流通を抑制することは考えにくいでしょう。そのため、しばらくは低金利がつづく可能性が高く、金利面からはマンションを買いやすい状況がつづくと考えられます。
・現在は超低金利なのでマンションを買いやすい状況
・しばらくは低金利がつづく可能性が高い
次に時期(シーズン)からマンション売却のタイミングを見ていきましょう。
東日本不動産流通機構のデータを見る限り、時期別の成約件数は3・6・9月に増える傾向があります。年度末や四半期末は、転勤や入学など「マンションを買う理由」が増えることが理由でしょう。
マンション売却は、売り出してから成約まで3ヶ月ほどかかることが多いです。そのため、3月に成約するなら1月ごろ、6月に成約するなら3月ごろ、9月に成約するなら6月ごろに売り出しておく必要があります。
いずれにしろ、すぐに売り出せるように査定依頼しておき、大体いくらで売却できるかは把握しておいた方が良いです。
・年度末や四半期末に成約が増える
・いつでも売り出せるように査定しておこう
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次に、所有するマンションの築年数から売却のタイミングを見ていきましょう。まずは日本不動産流通機構のデータから、築年数別の成約率を見ていきます。
築年数 | 成約率 |
築0~5年 | 23.30% |
築6~10年 | 31.90% |
築11~15年 | 26.10% |
築16~20年 | 25.80% |
築21~25年 | 18.60% |
築26~30年 | 13.50% |
築31年~ | 12.60% |
こちらを踏まえた上で、築5年・10年・20年・30年という節目ごとに、売却タイミングを解説していきます。
前項の表の通り、築20年までのマンションの中では築5年以下の成約率はやや低い水準です。
その理由は、築浅マンションは売り出し価格が高いので、新築マンションと比較されるからでしょう。つまり中古マンションだけではなく、新築マンションも競合物件になるということです。
そのため、築5年以下のマンションを売却するときには、周辺で売り出されている新築マンション価格を注視する必要があります。
逆にいうと、競合状況次第では新築並みに売却できるので、早めに査定して状況を見極めておくことをおすすめします。
築年数10年~20年くらいのマンションは人気があります。設備もそこまで古くない上に、内装や外観がさほど劣化していないマンションが多いものの、新築マンションよりは安価なのでコストパフォーマンスが良いからです。
逆に売主の立場からは、売り出し価格を高くしすぎると売りにくいですし、安くしすぎると損します。だからこそ複数社へ査定依頼して、適切な査定価格を見極める必要があります。
上述した表のように、築20年を超えてくると成約率は落ちてきます。築20年以上は外観・内装の劣化が目立ってくる点と、設備も古いタイプになってくる点が理由です。
築年数20年以上の場合、まずは大規模修繕の前が一度目の売却タイミングでしょう。大規模修繕の前には修繕積立金が上がりやすく、工事中は外観が見えないので売りにくいからです。
大規模修繕工事は12年周期で行うマンションが多いので、管理規約集を見て工事時期を確認しておくことをおすすめします。
築年数が30年以上のマンションは、不動産会社からしても価格をつけるのが難しいです。そもそも査定価格は周辺で成約した事例を基に算出しますが、築30年以上だとマンション個別に劣化具合が大きく異なるからです。
また、鉄筋コンクリート造の耐用年数は47年なので、築47年以上のマンションは住宅ローンを組みにくくなります。そのため築40年を超えているのであれば、早めに売り出した方が良いでしょう。
いずれにしろ、築年数30年以上のマンションは早めに査定して、競合環境を把握しておくことをおすすめします。競合物件が少ない状況なら、もしかすると高い金額で売却できるかもしれません。
・築5年以下は新築と競合になる点と売却時の税率が高い
・築20年以上は大規模修繕のタイミングが一つの目安
・築30年以上は物件によって劣化具合が大きく異なるので早めに査定して状況を確認
先ほど少し触れましたが、マンション売却時の税率は保有期間によって以下のように異なります。
税の種類 | 長期保有(5年超) | 短期保有(5年以下) |
所得税率 | 15% | 30% |
復興特別所得税率 | 所得税額×2.1% | 所得税額×2.1% |
住民税率 | 5% | 9% |
保有期間とはマンションを売却した時点ではなく、マンションを売却した年の1月1日時点の保有期間です。
ただし居住用マンションの場合は3,000万円の特別控除を利用できるケースが多く、この特例を利用できる場合は譲渡所得税がかからないことが多いでしょう。
マンション売却に関する税金について詳しく知りたい方はこちらの記事でご確認ください。
マンション売却を成功させるコツは以下の通りです。
詳しく解説します。
マンション売却で成功するためには、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。マンション売却の集客・接客・交渉は不動産会社がすべて行うため、不動産会社によって売却価格は大きく変わるからです。
そんな信頼できる不動産会社を選ぶ方法は、複数の不動産会社へ査定依頼することです。その理由は、不動産会社によって強み・弱みが違うからです。
たとえば東京郊外のマンションを売りたいときは、同じようなエリアで売却実績のある不動産会社が望ましいといえます。そのような相性のよい不動産会社を見つけるためには、複数社へ査定依頼する必要があるのです。
複数社へ査定依頼した後は、査定の根拠や売買実績、マンション売却が得意かどうかを確認しましょう。前項の通り、自分のマンションと相性のよい不動産会社を選んだ方が、高く売却できる可能性は高まるからです。
そして査定依頼時は、担当者のレスポンスの信頼性も確認しましょう。査定の担当者はそのまま売却時の担当になることが多いため、担当者のレスポンスはそのまま購入検討者へのレスポンスだからです。
具体的には、レスポンスの早さ・正確さ・丁寧さを確認し、信頼できる担当かどうかを確認します。
・複数の不動産会社へ査定依頼して信頼できる会社を選ぶ
・査定額の根拠や売買実績を確認する
・担当者のレスポンスの信頼性も確認する
マンションの売却価格は一千万円単位なので、なるべく高く売却できるタイミングで売り出したいです。そのためには、上述した時期・築年数などを踏まえた上でタイミングを見極めましょう。
とはいえ、結局は査定してみないといくらで売れるか分かりません。そのため、まずは査定依頼して査定価格や周辺環境などを確認し、その上で売却するかどうか判断することをおすすめします。
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日々すみかうるの企画・編集・運営を行っています。今後さらに記事の数・内容をパワーアップさせ、どこよりも充実した情報を届けていきたいと考えていますので、お楽しみに!
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今売ったらいくら?