
- 野村不動産が展開するプラウドとプラウドタワーの違い
- 立地ごとの価格推移と資産性の傾向
- 今、注目される23区内のプラウドとプラウドタワー“狙い目”エリア
調査期間:2016年9月〜2025年9月
データ出典:野村不動産公式サイト、各種プレスリリース、マンションナビ
調査機関:マンションナビ
調査対象:野村不動産が展開するマンションブランド「プラウド」「プラウドタワー」
調査対象エリア:東京都23区全域
調査対象物件:プラウド赤坂/プラウド文京千駄木/プラウドタワー亀戸クロス/プラウドタワー目黒MARC
調査方法:各物件の価格推移・㎡単価・賃料・管理費・修繕積立金・立地特性をもとに、ブランドごとのポジショニングと資産性を分析。ブランド間の資産価値ラインを定量・定性的に比較評価。
プラウドとは?ブランドの特徴と位置づけ
野村不動産株式会社が提供する日本を代表するマンションブランドである「プラウド」は、2023年で誕生から20周年を迎えました。
『住むほどに愛される「世界一の時間」をお届けするために。』をコンセプトとしており、高級感あふれるデザイン、安全性や機能性の高さ、厳選された立地などのこだわりがブランドを支えています。
ブランド誕生から合計で約7.4万戸を供給し、2020年と2021年には2年連続で全国の新築マンション供給戸数第1位を獲得するなど、同ブランドのコンセプトが多くの人に支持されているといえるでしょう。(2023年時点)
さらに、プラウドは大きく低層型と超高層型に分類され、超高層型は「プラウドタワー」という名称で展開されています。
本記事では、プラウドの低層型と超高層型が展開されている場所を示しつつ、それぞれの特徴について解説します。立地の傾向や建設済みの代表的なマンションの資産価値など、さまざまな視点から解説しますので、プラウドシリーズの購入を検討されている方はぜひご参考になさってください。
プラウドの立地傾向(住宅地型)

数十戸規模の小規模開発である低層型のプラウドは、千代田区や中央区、新宿区などの東京都心を避け、閑静な高級住宅地に展開される傾向があります。
プラウドの立地を地図で確認すると、都心部を取り囲むように北・西・南方向に配置されていることがわかります。
地域名の代表例を挙げると、文京区の千駄木や本駒込、目黒区の碑文谷や自由が丘、世田谷区の成城や深沢などです。
これらの地域は教育水準が高く、文化的なイメージがあり、東京23区内にもかかわらず、緑が多い場所でもあります。つまり、低層型のプラウドは「教育・文化・緑」に加え、「駅から徒歩10分圏内」といったファミリー層に人気のエリアを中心に開発されているといえるでしょう。

プラウドタワーの立地傾向(再開発型)

プラウドタワーの中には500戸以上の大規模な物件もあることから、再開発エリアのランドマーク的な存在として建設されています。
立地を地図で確認すると、プラウドタワーは再開発エリアを中心に建設されていることがわかります。
地域名の代表例を挙げると、中央区の勝どきや月島、江東区の亀戸や豊洲、品川区の大井町などです。
再開発エリアでは住居だけでなく、オフィスビルや商業施設などが総合的に整備され、都市機能と生活利便性の融合が図られています。都市機能が向上することで、多くの人や資金が流入し、周辺の不動産価格が上昇するため、再開発エリアを中心に建設されるプラウドタワーは、投資や資産形成を目的とする方に向けたブランドだといえるでしょう。

立地傾向を見たところで、次に注目したいのが資産価値の推移です。マンション価格の変化から、ブランドとしての評価がどのように高まっているかを見ていきます。
東京都23区のプラウド価格推移

※金額の単位は「円/㎡」
こちらの表は、東京23区内にあるプラウドとプラウドタワーの価格推移をグラフ化したものです。
両者とも2021年1月ごろまでは上下を繰り返しつつ、安定した価格推移を見せていました。しかし、2022年1月ごろから上昇に転じ、2024年1月あたりから上昇幅が拡大しています。
とくに、2024年12月から2025年6月にかけて急上昇しています。
プラウドの平均価格 | プラウドタワーの平均価格 | |
---|---|---|
2024年12月 | 1,617,402円/㎡ | 1,909,305円/㎡ |
2025年6月 | 1,953,151円/㎡ | 2,127,799円/㎡ |
上昇幅 | +335,750円/㎡ | +218,494円/㎡ |
マンションは一般的に築年数経過とともに下落しますが、プラウドもプラウドタワーも価格が上昇していることから、どちらのブランドコンセプトも現在の顧客ニーズに合致しているといえるでしょう。
注目物件ピックアップ(事例分析)
東京23区内のプラウドとプラウドタワーの価格推移を紹介しましたが、ここからは、具体的に4つの物件をピックアップして価格の上昇が起こっている理由を解説します。
ピックアップしたプラウド・プラウドタワーは、以下のとおりです。東西南北のバランスや築年の幅を考慮し、資産価値上昇が顕著な4物件を選定しました。
それでは、各マンションの価格上昇につながる事例分析をしていきましょう。
マンション名 | プラウド赤坂 | プラウド文京千駄木 | プラウドタワー亀戸クロス | プラウドタワー目黒MARC |
所在地 | 港区赤坂六丁目 | 文京区千駄木二丁目 | 江東区亀戸六丁目 | 品川区西五反田三丁目 |
最寄駅 | 東京地下鉄千代田線「赤坂駅」徒歩3分東京地下鉄銀座線「溜池山王駅」 徒歩10分 | 東京地下鉄千代田線「千駄木駅」徒歩5分東京地下鉄千代田線「根津駅」徒歩6分 | JR総武線「亀戸駅」徒歩2分 | 東急目黒線「不動前駅」徒歩7分JR山手線「目黒駅」徒歩9分 |
築年数(竣工年) | 2015年4月(築10年) | 2017年10月(築8年) | 2022年1月(築3年) | 2023年8月(築2年) |
総戸数 | 40戸 | 78戸 | 934戸 | 301戸 |
階数構成 | 12階 (地下1階) | 14階 | 25階 (地下2階) | 32階 (地下1階) |
現在の売買価格相場 | 25,660〜26,060万円※65㎡6階南向きの場合 | 9,520〜9,920万円※57㎡7階南向きの場合 | 14,090〜14,490万円※75㎡13階南向きの場合 | 15,240〜15,640万円※50㎡16階南向きの場合 |
現在の㎡単価 | 394.80〜400.90万円/㎡※65㎡6階南向きの場合 | 167.00〜174.00万円※57㎡7階南向きの場合 | 187.90〜193.20万円/㎡※75㎡13階南向きの場合 | 304.80〜312.80万円/㎡※50㎡16階南向きの場合 |
3年前の売買価格相場 | 平均13,830万円 | 平均7,770万円 | 平均10,250万円 | ー |
管理費 | 約525円/㎡※1 | 約340円/㎡※1 | 約275円/㎡※1 | 約586〜769円/㎡※1 |
修繕積立金 | 約394円/㎡※1 | 約240円/㎡※1 | 約106円/㎡※1 | 約170円/㎡※1 |
※1:2025年9月事例参照
プラウド赤坂
「プラウド赤坂」は、港区の中でも格式ある赤坂氷川町エリアの高台に位置するブランド象徴物件です。
周辺には赤坂氷川神社や檜町公園などの緑地が広がり、都心にありながらも静寂と落ち着きを備えた住環境を実現しています。徒歩圏には東京メトロ千代田線「赤坂駅」、日比谷線「六本木駅」、銀座線・南北線「溜池山王駅」など複数路線が利用可能で、「六本木・青山・麻布」を生活圏に収める高い利便性も魅力です。
外観は重厚なタイル貼りと低層構成の邸宅デザイン。建物内部はプライバシーを重視したフロア設計となっており、港区内でも“静かな高級住宅地に住まう”というプラウドらしい価値観を体現しています。
また、周辺相場と比較しても㎡単価・売買価格ともに高水準を維持しており、築年数の経過にかかわらず安定した資産価値を保ち続ける“プレミアムレジデンス”として位置づけられています。


居住者の声

治安は良く、交通の利便性も高いのですが、子育て世代が住むとなれば相当の資金力があるご家庭でないと難しいと思います。
独身でやDINKSなどで高収入の方が住む場所かと思います。
再開発されて麻布台ヒルズもできたし、資産価値は高まったと思います。
出典元:マンションレビュー
プラウド文京千駄木
「プラウド文京千駄木」は、教育・文化のまちと呼ばれる文京区に位置するマンションです。
文京区には教育施設が集まり、子育て支援も手厚いことから、ファミリー層の需要が高いエリアとして知られています。さらに、文京区らしい落ち着いた住宅地に立地しながら、東京地下鉄千代田線「千駄木駅」徒歩5分、「根津駅」徒歩6分と、交通アクセスに優れた好立地です。
また、1LDK〜3LDKとシングルからファミリーまで幅広い需要に応えられる設計であるのも特徴の一つです。さまざまな世代が入居するため、世代の入れ替わりが発生し、マンション全体の高齢化が進みにくく、安定した運営が期待できます。
ファミリー層を中心としながらも人を選ばないプラウド文京千駄木は、資産価値の安定したマンションと呼べるでしょう。




居住者の声



総合的に判断して非常によかったという印象があります。利便性の高い交通事情もあって幅広い勤務地に行くことが出来ます。コストパフォーマンスについての特に弱点がなく、うれしいことが沢山あるマンションだったと感じています。
出典元:マンションレビュー
プラウドタワー亀戸クロス
「プラウドタワー亀戸クロス」は、サンストリート亀戸跡地を利用して再開発された商業一体型タワーマンションであり、「再開発の象徴」ともいえます。
商業一体型のマンションの生活利便性は非常に高く、シングルからファミリー、シニアまで、どなたでも快適に生活できるでしょう。
プラウドタワー亀戸クロスと一体となっている商業施設「KAMEIDO CLOCK」には、買い物施設だけでなく、巨大なキッズパークやクリニックも併設されていますし、物件内の住宅棟には保育施設も完備されています。
再開発により、まち全体の利便性が大幅に向上しているため、この高い利便性を求める人が多いため、プラウドタワー亀戸クロスの資産性は今後も維持されると考えられます。




居住者の声



生活便利な点では都内の他のどのマンションに比べても劣らないトップレベルだと思います。 亀戸クロックとの一体開発により、町全体の雰囲気も昔とだいぶ変わりましたね。将来どんどん発展する亀戸の進化がとても楽しみにしてます。



管理人&清掃員が常に巡回で安全性担保。エントランスには江戸切子をモチーフにした壁面デザインのファサードが印象的。シンボリックなキューブが際立つ開かれた公開空地から商業施設の賑わいを創出



亀戸クロック、アトレ、成城石井、また商店街のいろんな地元の店があり、しかも亀戸クロックと直結するのはメリット大きいです。これまで複数のタワーマンションを見学したことありますが、これほど生活が便利なタワーマンション多分初めてです。 駅にもとても近いです。住み慣れましたら一生移住したくないでしょう。
出典元:マンションレビュー
プラウドタワー目黒MARC
「プラウドタワー目黒MARC」は、駅前再開発のランドマーク的存在であり、長期間にわたって資産性を維持するための設備が整ったマンションです。
目黒駅至近の利便性を持つ上に、広大な敷地に緑地帯が設けられており、再開発だからこそ実現できる高い利便性と快適な住環境を兼ね備えています。
また、プラウドタワー目黒MARCは最新の免震構造を採用し、長期優良住宅や低炭素建築物の認定も受けているため、災害に強く、長期間の居住に適した設計となっています。
居住できる期間が長い建物ほど資産価値の減少は緩やかになるため、プラウドタワー目黒MARCは再開発の恩恵も受けて資産価値が上昇しやすく、価値が下がりにくい物件といえるでしょう。




居住者の声



近隣で小ぶりな新築マンションが数件建つ計画が立っているが、中古購入であっても圧倒的にこの物件を勧める。 ・このクラスの規模のマンションが建つ場所がそもそもない ・設備(特に最大の特徴は天井の高さだと思っています)、共用部が充実 ・大規模のタワマン
出典元:マンションレビュー
まとめ


野村不動産が分譲するマンションブランドは、低層の「プラウド」、高層の「プラウドタワー」に分けられます。
プラウドは「静かな住宅地×小規模で希少性が高い」ため資産性が安定し、プラウドタワーは「再開発エリア×ランドマーク」として値崩れしにくいという特徴があります。
全体的にいずれも価格維持力が高い傾向にありますが、なかでも赤坂・文京・江東・目黒といったエリアは資産性の上昇が顕著で、今後も“狙い目エリア”として注目されます。
これらの地域は希少価値が高く、中古物件市場に出回ることが少ないため、購入を検討する際は早めの情報収集が重要です。検討をスムーズに進めるためにも、物件探しと同時に資金計画や住宅ローンの仮審査申込みまで済ませておくことをおすすめします。
データ提供/マンションナビ
監修:福嶋総研
【公式ホームページ】https://re-bigdata.com/lp/
【公式YouTubeチャンネル】https://www.youtube.com/@mansionresearch
メディアの皆様へ
本記事の転載・引用は出典明記(必須:メディア名・対象記事URL)の上、ご利用をお願いいたします。
記事の執筆依頼、その他お問い合わせはこちらまで→media@mansionresearch.co.jp