
- ブランドマンション「ブリリア」の特徴と位置づけ
- ブリリアの中古価格推移
- 中古市場でブリリアが評価される「見えない価値」
調査期間:2017年6月〜2025年12月
データ出典:東京建物公式サイト、ブリリア公式サイト、マンションナビ
調査機関:マンションナビ
調査対象:東京建物が展開するマンションブランド「ブリリア」
調査対象エリア:東京都23区全域
調査対象物件:ブリリアタワーズ目黒 ノースレジデンス/ブリリアタワー有明ミッドクロス/ブリリアタワー東京/ブリリア一番町/ブリリアシティ石神井公園アトラス1号棟
調査方法:各物件の価格推移・㎡単価・賃料・管理費・修繕積立金・立地特性をもとに、ブランドごとのポジショニングと資産性を分析。ブランド間の資産価値ラインを定量・定性的に比較評価。
東京建物株式会社が分譲するマンションブランド「ブリリア」は、中古市場で高い評価を受けており、築年数が経過しても安定した需要を誇ります。
高い評価を受けている理由は、経年変化を味方につける外観デザインやJVだからこそ実現できる高品質な設備仕様などが挙げられます。これらの理由を詳しく理解すれば、ブリリアが中古でも人気があるブランドだとわかるでしょう。
本記事では、ブリリアが中古市場で高く評価される理由、東京23区内での中古価格推移などについて解説します。
この記事をお読みいただければ、ブリリアが自身の理想を叶えられるマンションなのかどうかを判断できるようになるでしょう。
ブランドマンション「ブリリア」の特徴と位置づけ
「ブリリア」を展開する「東京建物株式会社」は、歴史ある不動産会社です。
当初は「東建ニューハイツ」「ヴェール」などのブランドで分譲していました。
そして、2002年、時代の変化に合わせるため、各ブランドをブリリアに統一した経緯があります。
ここからは、ブリリアのブランド思想や他社ブランドと比較したときの立ち位置などについて解説します。
東京建物「ブリリア」のブランド思想とは
1896年、東京建物は「安田財閥」の創始者である「安田善次郎」によって設立された日本最古のデベロッパーです。
1928年に宅地分譲事業を開始し、1968年にマンション分譲事業を開始しました。1993年にはヴェールシリーズを展開し、都心の一等地の高級マンションや単身者向けワンルームなど、種別に応じたマンションを分譲するようになります。
そして、2003年、ヴェールシリーズをブリリアに統一し、マンション事業を再編しました。
なお、創業者である安田善次郎は、以下の言葉を残しています。
個人住居ノ安楽ヲ図リ、併セテ帝都ノ品位ヲ高尚ナラシメルコトヲ欲ス
ブリリア公式サイト「住宅事業の歴史」
この言葉の中で、「帝都の品位」を「洗練」へ、「個人住居の安楽」を「安心」へと置き換え、ブリリアのコンセプトである「洗練と安心」が生まれました。そして、新ブランドの第一弾として、洗練と安心というコンセプトを具現化した「ブリリア調布国領」が分譲されました。
ブリリアは長期にわたって居住満足度を高められるよう、共用部分の設計や設備の仕様、管理体制に至るまでこだわっています。このようなコンセプトのもと建築されたブリリアは、高級感のみならず、居住性も重視したブランドとして供給が続いています。

ブリリアとブリリアタワーの違い
ブリリアは東京建物が分譲するマンション全体のブランド名です。
一方、ブリリアタワーはブリリアのブランドの一つで、主に大規模な高層マンションに付与されるサブブランドとなっています。
名称を分ける理由は、階数の違いだけではなく、異なるブランドの特性を明確にするためです。
ブリリアとブリリアタワーの主な特性は、以下のとおりです。
| シリーズ名 | 特徴 |
|---|---|
| ブリリア | ・小中規模のレジデンス(邸宅) ・居住性重視・住宅エリアなど幅広いエリアで供給 ・高級すぎない仕様や施設 |
| ブリリアタワー | ・大規模高層のタワー ・ランドマーク性 ・再開発エリアなど供給が限定 ・高級感ある仕様や施設 |
このように、ブリリアは住環境を重視する層、ブリリアタワーは資産価値やステータスを重視する層をターゲットとしています。
ブランドを分けることで、名称を見るだけで、どのような仕様なのか想像がつくようにされています。
他社ブランドと比較したブリリアの立ち位置
ブリリアを他社ブランドと比較すると、大手デベロッパーに引けを取らない品格と独立系にみられる柔軟な企画力を持ったバランス型のポジションにあります。
三井不動産レジデンシャルの「パークシリーズ」や三菱地所レジデンスの「ザ・パークハウス」ほど、高級な路線とは言えません。一方で、大京の「ライオンズマンション」ほど、供給数を重視するあまり、立地選定が甘くなるようなことはありません。
どちらかに振り切るのではなく、都市型ライフスタイルに適応する品質と立地を両立しているブランドです。
このような事情から、特定の人に限定されず、実需層と投資層、ともにアプローチできる柔軟なブランドと言えるでしょう。
東京建物の強み「共同事業(JV)」戦略

東京建物が展開するブリリアの強みの一つとして、「共同事業(JV)」戦略が挙げられます。
共同事業(JV・ジョイントベンチャー)とは、複数の企業が共同で出資して単独では取り組めないような大規模プロジェクトのために設立する事業形態です。
東京建物は、共同事業でマンションを分譲してきた実績を持ちます。
共同事業で分譲されたマンションは、購入者側にもメリットがあるため、その利点や東京建物がJVで分譲した物件などについて解説します。
大手デベロッパーとのJV実績とパートナーシップ
東京建物が大手デベロッパーと共同事業(JV)で分譲したマンションの分布は、以下のとおりです。

東京建物が大手デベロッパーと共同事業で分譲した代表例は、以下のとおりです。
| 東京ツインパークス | 三菱地所・三井不動産・住友不動産など |
| ブリリアマーレ有明タワー&ガーデン | 伊藤忠都市開発 |
| ザ・豊洲タワー | 三菱地所・三井不動産・野村不動産 |
このように、東京建物は大手デベロッパーと共同事業に取り組んできた実績を持ちます。
共同事業を進めるためには、不動産業界内での信頼の厚さが必要であり、東京建物がいかに優れた企業であるかがわかるでしょう。数多くの大手デベロッパーと組む機会が増えると、高額な希少地の取得機会が増加し、資産性のあるマンションの分譲につながります。
JVで実現する「都心再開発」と「圧倒的スケール」
共同事業(JV)のメリットの一つとして、1社では取得が困難な大規模な土地を購入でき、街を再開発できる点が挙げられます。
都心部や湾岸エリアを開発し、数百戸以上の大規模マンションを分譲するためには、莫大な資金が必要となります。
また、大規模開発は都市計画にも影響を及ぼすことから、行政との高い交渉力・調整力が不可欠です。
この2つの難題を解決する手段として用いられるのが、各社の資金力と経験を活用できる共同事業です。
大規模開発されたエリアやマンションには、商業や保育施設などが入居するケースが多く、生活利便性が高くなります。生活インフラを含めた一体開発は、不動産価格を押し上げる要因となり、資産性を重視する方にも適したマンション分譲を可能にします。
単独開発(idシリーズ等)とJV開発のポートフォリオ

東京建物は共同事業のみならず、単独でも多くの開発をおこなっているデベロッパーです。
近年は、都心の単身者向け・少人数世帯向けマンションである「Brillia id」の分譲も積極的におこなっています。
「id」とは「Individual(個人の)」と「dual(2人の)」の頭文字を取った造語です。
共同事業で数百戸の大規模な高層マンションを分譲しているだけでなく、都心部の小型マンションまで供給していることからも、東京建物の対応範囲の広さがうかがえるでしょう。
さまざまな規模のマンションを分譲しているため、安定した供給数となり、実績がポートフォリオとなってブランド力が高まります。ブランド力の向上は、ブリリアを求める方の増加につながるため、資産価値の向上が見込めます。
JV物件が中古市場で高い信頼を得る理由
共同事業が中古市場で高い信頼を得られる理由は、一定以上の品質が裏付けられるからです。
東京建物に加え、大手デベロッパーが関与するため、各社の設計・施工・管理の基準を超えなければ建築が進みません。各社は知名度が高く、今までに培ったブランド力を低下させるわけにもいかず、厳しい基準を設けています。
チェック体制も整っており、供給されるマンションは一定以上の品質が確保されやすいのもメリットです。
設計・施工・管理の品質の高さは、中古市場においても評価され、信頼性と流動性の確保に役立っています。
東京都23区におけるブリリアの供給エリア分析
ブリリアは、東京23区内で数多く分譲されています。
どのような場所を中心に分譲しているのか読み解いていきます。
都心・湾岸・城南・城西へのバランスよい供給

東京23区において、ブリリアは特定のエリアに偏らず、都心・湾岸・城南・城西とバランスよく供給されています。
そして、各エリアに適した形で設計し、分譲しているのが特徴です。
例えば、千代田区や港区などの都心では高級感を前面に押し出す、城南・城西エリアでは居住性を重視するなどです。各エリアの特性に合わせた戦略を立てることにより、地域ごとの需要に適合したマンションとなります。
地域の需要に適合しているマンションは、購入希望者のニーズに合いやすく、リセール時にもスムーズな売却につながります。
有明・目黒・池袋に見る「街の顔」としてのタワー戦略

東京建物は単なる住宅建設だけでなく、「街全体の価値」を高める再開発もおこなっています。
例えば、目黒駅前でおこなわれた「目黒駅前地区第一種市街地再開発事業」にも携わっています。

目黒駅前地区第一種市街地再開発事業では、「ブリリアタワーズ目黒 ノースレジデンス」のみならず、森・文化の広場の整備や公益施設の整備やオフィスの増床などをおこないました。
目黒駅から徒歩1分という立地にもかかわらず、緑豊かな施設を整備し、良質な住環境を実現しています。駅前の利便性を高めつつ、良質な住環境を実現したことで、マンション価値の向上が見込めます。
このように、東京建物はマンション単体の価値の向上だけでなく、再開発により、街全体の価値向上に寄与している会社です。
1,000戸超のマンモス物件から小規模邸宅までの対応力
東京建物は、大規模マンションから小規模マンションまで分譲しており、バリエーションが豊かです。
例えば、再開発にも携わった有明の「ブリリアタワー有明」は、総戸数1,089戸です。一方、「ブリリア代官山プレステージ」「ブリリア文京江戸川橋」などの総戸数は100〜150戸程度となっています。
総戸数の幅が大きいのは、東京建物が柔軟な考えを持つ企業である証と言えるでしょう。柔軟な考えがあるため、ファミリー層から富裕層、投資層まで、すべてのニーズに対応でき、ブリリアが高い競争力を維持できる要素の一つとなっています。
まとめ|ブリリアの圧倒的なバランスのよさ
東京建物が分譲するブリリアは実需層から投資家層まで幅広い層に対応できる設計、供給エリアが偏らない分譲戦略など、バランスに優れたブランドです。
バランスに優れたブランドと言える理由としては、大手デベロッパーとの共同事業(JV)の成果が挙げられます。
大手デベロッパーとの共同事業を進めるには、各社の基準となる設計・施工・管理の品質を一定以上に保たなければなりません。このような高い基準で事業を継続した結果、高いレベルでのノウハウや経験が蓄積し、どの層にも対応できるマンション供給につながったと考えられます。
ブリリアは自身に適したマンションをみつけやすく、将来的な売却にも対応しやすいブランドと言えるでしょう。
データ提供/マンションナビ
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監修:福嶋総研
【公式ホームページ】https://mansionresearch.co.jp/fri/
【公式YouTubeチャンネル】https://www.youtube.com/@mansionresearch
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