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大京ライオンズシリーズ徹底分析 ― 23区最大級のストックブランドはなぜ中古市場で強いのか ―

ライオンズマンション広尾南の外観(マンションナビ)
ライオンズマンション広尾南の外観(マンションナビ)
この記事でわかること
  • 大京ライオンズシリーズのブランド体系と特徴
  • 東京23区に見るライオンズシリーズの分布
  • 目的別にライオンズシリーズの選び方がわかる
調査概要

調査期間:2017年1月〜2026年1月(過去データは2016年~現在を対象)
データ出典:株式会社大京公式サイトマンションナビ
調査機関:マンションナビ
調査対象:株式会社大京が展開するマンションブランド「ライオンズ」「ザ・ライオンズ」「ライオンズガーデン」「ライオンズタワー」
調査対象エリア:東京都23区全域
調査対象物件:ライオンズマンション中目黒/ライオンズマンション東陽町/ザ・ライオンズ本郷/ザ・ライオンズ上野の森/ライオンズタワー池袋/ライオンズガーデン阿佐ヶ谷
調査方法:各物件の価格推移・平米単価・賃料・管理費・修繕積立金・立地特性をもとに、ブランドごとのポジショニングと資産性を分析。ブランド間の資産価値ラインを定量・定性的に比較評価。

株式会社大京が分譲するマンションブランドの歴史は古く、日本全国でいくつものシリーズを展開しています。

大京ブランドのフラッグシップとなった「ライオンズマンション」をはじめ、「ライオンズガーデン」「ザ・ライオンズ」「ライオンズタワー」などのシリーズが分譲されています。

各シリーズの名称が分類されているのは、それぞれに特徴があり、その特徴を印象付けるためです。このような事情から、大京ブランド「ライオンズ」の購入を検討する際は、シリーズごとの特徴を把握することが重要となります。

本記事では、大京が展開するブランドの特徴や位置づけ、東京23区の価格推移、目的別の選び方について解説します。この記事をお読みいただければ、どの大京ブランドが自身に適しているか判断できるようになることでしょう。

目次

大京ライオンズシリーズのブランド体系と特徴

大京のマンションブランドは、大まかに分類すると、以下の4つのシリーズが展開されています。

  • ライオンズマンション
  • ライオンズガーデン
  • ザ・ライオンズ
  • ライオンズタワー

ここからは、いくつものブランドを展開する大京と、各シリーズの特徴について解説します。

大京とは?

「大京」とは、1960年に創業された「大京商事」の現在の名称です。

1968年にはライオンズシリーズの第一号となる「ライオンズマンション赤坂」の販売を開始し、1978年にはマンション事業主別供給戸数全国第1位を獲得、2006年まで29年連続の首位を維持する大手分譲会社に成長しました。

そして、企業設立から2023年12月末日までに、累計供給戸数約47万戸を分譲するという実績を上げています※累計供給戸数はグループ会社が分譲した数を含みます

1998年には当時分譲マンションとして日本一の高さを誇る「エルザタワー(高さ約185m・55階建)」を分譲、2000年にはマンション業界第1号となる「住宅性能評価書」を取得するなど先進的な取り組みもおこなっています。

このような社歴や実績から、大京は日本を代表するマンション分譲会社と言えるでしょう。

ライオンズシリーズのブランド構造

ライオンズシリーズのブランドは主に4種類あり、以下のように、それぞれのブランドによって特徴が異なります。

シリーズ名特徴
ライオンズマンションスタンダードクラス
ザ・ライオンズハイグレードクラス
ライオンズガーデン大規模×住環境特化
ライオンズタワー都市型タワー×準高級グレード
表1:ブランド別特徴・スペック比較(2026年1月マンションナビ調べ)

ライオンズマンションとザ・ライオンズはグレード、ライオンズガーデンとライオンズタワーは建物の特徴による違いを表しています。

分譲会社の中には、グレードのみを区分するところもありますが、大京はまったく別軸であるマンションの規模や形状によってもシリーズを分けています。

このことから、大京ブランドの特徴は「製品ラインの広さ」とも言えるでしょう。

なぜライオンズマンションには「ライオン像」があるのか

ザ・ライオンズ上野の森のライオン像(マンションナビ)

ライオンズマンションに「ライオン像」がある理由は、住まいに対する大京のある想いが込められているためです。

その想いとは、「家族を愛し、守るライオンのように、大切な人との住まいを守り続ける」です。

1977年に初めて設置されたライオン像は、その後、大京ブランドの顔として多くのライオンズマンションに設置されました。ただし、すべての物件に設置されているわけではなく、近年分譲されたマンションには像が設置されないケースもあります。

ライオン像が設置されない理由は明確になっていませんが、大京が供給数よりもマンションの質を重視する傾向になり、ライオンズマンションシリーズの分譲数が減ったことが原因の一つと考えられます。

外観カラーに見る「ライオンズらしさ」の変遷

ライオンズマンションの外観を俯瞰して見ていくと、時代ごとに一定の「らしさ」が存在していることがわかります。

特に1970年代後半から1990年代にかけて分譲された物件では、ベージュ系・ブラウン系を基調とした落ち着いた外観が多く見られ、街並みに溶け込むことを重視した設計思想が感じられます。

1970年代|ライオンズマンション九段の外観(マンションナビ)
1970年代|ライオンズマンション九段の外観(マンションナビ)
1990年代|ライオンズシティ九段の外観(マンションナビ)
1990年代|ライオンズシティ九段の外観(マンションナビ)

これは、大京が大量供給期においても「目立つ建物」ではなく、長期にわたって違和感なく存在し続ける住まいを志向していたことの表れと考えられます。

実際、現在でも築30年以上が経過したライオンズマンションの多くが、外観上の古さを過度に感じさせないのは、この色調選定による影響が大きいでしょう。

一方、2000年代以降の物件では、グレーやホワイトを基調としたややモダン寄りの外観も増え、シリーズや立地条件に応じて表情に幅が出てきています。

2010年代|ライオンズ千代田岩本町ミレスの外観(マンションナビ)
2010年代|ライオンズ千代田岩本町ミレスの外観(マンションナビ)

特に「ザ・ライオンズ」シリーズでは、重厚感を意識した濃色系や素材感を前面に出したデザインが採用されるケースもあり、グレード差を視覚的に表現する役割も担っています。

2000年代|ザ・ライオンズ上野の森の外観(マンションナビ)
2000年代|ザ・ライオンズ上野の森の外観(マンションナビ)

このように、ライオンズマンションの外観カラーは時代とともに変化しつつも、「奇抜さよりも持続性」を重視する姿勢は一貫しており、結果として中古市場における受容性の高さにつながっていると考えられます。

編集部が千代田区のライオンズマンションを巡ってみた

ライオンズマンションの特徴をより具体的に把握するため、編集部では千代田区内に立地する複数のライオンズマンションを実際に巡り、外観や周辺環境を確認しました。

今回ピックアップしたのは、以下の6物件です。

編集部が巡ったライオンズマンション6物件の地図
図1:編集部が巡ったライオンズマンション6物件の所在地(2026年1月 マンションナビ調べ)
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この記事を書いた人

保有資格:宅地建物取引士、行政書士、不動産コンサルティングマスター
大手不動産仲介会社など計5社に勤める。不動産売買仲介・不動産買取・事業用定期借地権での法人テナント誘致などを行う。これらの業務に18年間携わり、不動産売買全般、借地、税金、相続などの分野に強い。現在、不動産・金融webライターとして執筆活動中。愛知県出身。

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