「駅近マンション神話」崩壊?都心5区の傾向からアフターコロナのトレンドを考察

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「新型コロナウイルス」一色だった2020年。4月・5月には緊急事態宣言が発令され、私たちの暮らし方・働き方が大きく変わった1年となりました。

中古マンション価格はというと、都心5区では緊急事態宣言下に暴落したものの、2020年後半にはほぼ前年を上回る価格で推移。2021年に入ってからも高騰傾向を維持しています。

2020年度平均成約坪単価2019年度平均成約坪単価前年度比増加率
3,886,955円3,744,330円3.8%

2020年度全体で見れば、都心5区の中古マンション平均成約坪単価は、前年比にして「3.8%」増。しかし築年数や駅からの距離などセグメントを細分化してみると、大変、興味深い結果が見えてきました。

目次

【2020年】都心5区中古マンションの成約価格を調査

マンションナビを運営するマンションリサーチ㈱は、都心5区(新宿区・渋谷区・千代田区・港区・中央区)で2020年に成約した中古マンション(投資物件を除く)の成約価格を調査しました。

調査方法

2020年都心5区で成約した中古マンションを、「築年数」「駅からの距離」「面積」という3つ項目で以下のように分類。既定のサンプル数を取得できた「60」のセグメントで、対前年度平均成約坪単価を比較しました。

築年数

1.1982年築以前
2.1983~1990年築
3.1991~2000年築
4.2001~2010年築
5.2011年~築

駅からの距離

1.5分未満
2.5分以上10分未満
3.10分以上15分未満
4.15分以上

面積

1.30㎡未満
2.30㎡以上50㎡未満
3.50㎡以上70㎡未満
4.70㎡以上100㎡未満
5.100㎡以上

調査結果

上記表は、調査結果を増減率が高い順に並べたものです。

全体的には都心5区の中古マンションの成約価格は「前年比+3.8%」でしたが、セグメントを分けてみると「-14.8%」~「+16.0%」と大きな幅があることがわかりました。

傾向的には、「広さがある」かつ「駅近“ではない”」マンションが上位を占めています。

・2020年に価格が高騰した都心5区の中古マンションには「広い」「駅近ではない」という傾向が見られる

考察1.駅近マンションのニーズが減少

上記は、先ほどのグラフの中で平均値である「前年比+3.8%」より高い増減率のセグメントを抜粋したものです。要は、これらのセグメントのマンションは2020年の価格高騰率が平均以上ということですね。

赤く囲った部分は、駅からの距離。よく見てみると、「5分未満」というセグメントが一つも入っていないことがわかります。逆にいえば、駅から徒歩「5分未満」の駅近マンションの成約価格の前年比増減率は、すべて当該エリアの平均値を下回っているということです。

こちらは、前年比増減率がマイナスとなったマンションのセグメントですが、ほとんどが駅近マンションです。このことから、都心5区では駅近ではないマンションのニーズが高くなり、駅近のマンションのニーズが減少したということが見てとれます。

元来、“駅近”というのはマンションの普遍的かつ恒常的な価値の一つであったはず。今回、上記のように駅近マンションの価格が軒並み大きく落ち込む現象が見られた要因は、これまでの生活様式がコロナによって変わったことにあると考えられます。

コロナによって大きく変わったことの一つに、「働き方」が挙げられるでしょう。出勤する人が減り、リモートワークが一般化したことにより、マンションは「居住スペース」としての役割が重視され、逆に「通勤のしやすさ」が重視されなくなってきていると推察されます。

・駅から一定の距離がある中古マンションのほうが価格の高騰率が大きい
・駅近マンションの多くは価値が下落

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考察2.中型~大型の中古マンションの需要が上昇

再び、当該エリアの率平均値である「前年比+3.8%」より高い前年比価格増減率のセグメントを抜粋したものを見てみましょう。今度は、青枠の「面積」の部分にご注目ください。

「100㎡以上」や「70㎡以上100㎡未満」の比率が高く、「広さのあるマンション」が上位を占めていることがわかります。

一方で「30㎡未満」のマンションは、軒並み成約価格の前年比増減率が平均値より低く、昨今の傾向として大型マンションの需要が高く、コンパクトマンションの需要が下がっていると見られます。

こちらも要因として考えられるのは、コロナによる働き方の変化。そして、それに伴う暮らし方の変化によるものでしょう。

家で過ごす時間が増え、在宅ワークや在宅学習など家でする作業や業務が増えたことにより、ある程度、広さのある住まいが求められているのではないでしょうか。

住宅ローン控除の「広さ要件」が緩和

これまで、住宅ローン控除を受けるには「50㎡以上」という広さの要件がありましたが、2021年度税制改正によりこの点が「40㎡以上」に緩和されています。

改正に伴い、コンパクトマンションの需要は一定数増えるものと見られています。しかし「ある程度、広さのある住まいが求められている」という今の傾向を踏まえれば、その動きも限定的となる可能性があるでしょう。

また利便性が高いエリアにおいても、相対的に高額であり、住宅ローン控除が適用とならない「40㎡未満」の単身者用マンションについては、今後さらに需要が下がる可能性も否めません。

・70㎡以上の大型マンションの需要が上昇か
・コンパクトマンションのニーズは減少傾向に

全体的な市況データのみならずもっと小さなデータを知ることも大事

・都心5区では「駅近ではない大型マンション」のニーズが高まる
・「駅近の小規模マンション」のニーズは減少
・コロナによる働き方・暮らし方の変化が中古マンションのトレンドに影響か

不動産価格は、2020年後半から2021年現在にかけて高騰傾向にあります。しかし今回の調査結果により、セグメントを細分化することで異なる様相が見えてくることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

周辺相場が上がっている局面であっても、マンションによっては価値を下げている可能性もあります。もちろん、その逆もしかりです。

マンションナビTOP

大事なのは、「中古マンション市況」など大きな動きだけを気にするのではなく、トレンドやセグメントを最小化したデータも知るということ。マンションナビでは、ウェブ上ですぐに特定のマンションの相場価格をお調べいただけます。これからマンションの売却を考えている方はもちろん、中古マンションの購入を検討されている方も、マンションナビの「AI査定」と「PRO査定」を使い分け、売り時・買い時を見極めましょう。

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この記事を書いた人

亀梨奈美のアバター 亀梨奈美 不動産ジャーナリスト/株式会社realwave代表取締役

大手不動産会社退社後、不動産ライターとして独立。
2020年11月 株式会社real wave 設立。
不動産会社在籍時代は、都心部の支店を中心に契約書や各書面のチェック、監査業務に従事。プライベートでも複数の不動産売買歴あり。
不動産業界に携わって10年以上の経験を活かし、「わかりにくい不動産のことを初心者にもわかりやすく」をモットーに各メディアにて不動産記事を多数執筆。

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