注文住宅を建てるとき、誰でもなるべく安いコストで建てたいと思うでしょう。
そのためにはハウスメーカー各社の坪単価や特徴を比較する必要があります。
本記事では、ローコストで住宅を建築できるハウスメーカー10社を比較します。
筆者調べの坪単価は、SUUMOやホームズなど複数の不動産サイトから平均坪単価を算出し、エリアはSUUMOを参照しています。
この記事に掲載している情報は、いずれも2024年6月時点の調査結果です。
ランキングは最低坪単価順で紹介しています。
(筆者調べ) | 坪単価エリア | |
秀光ビルド | 32.6万〜95万円 | 近畿、中部、東北、四国、中国(一部地域を除く) |
アイダ設計 | 35.2万〜73.2万円 | 関東、近畿、中部、東北、中国、九州(一部地域を除く) |
ファイブイズホーム | 42.5万〜65万円 | 埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県の一部地域 |
アイフルホーム | 46万〜60.4万円 | 全国(沖縄と一部地域を除く) |
富士住建 | 48万〜72.3万円 | 関東 |
ヤマト住建 | 49.9万〜76.7万円 | 関東、近畿、中部、中国エリアの一部地域 |
アキュラホーム | 50.9万〜93.9万円 | 関東、近畿、中部、中国エリアの一部地域 |
木下工務店 | 52.5万〜95万円 | 関東、近畿、東北、中国、九州エリアの一部地域 |
ユニバーサルホーム | 55万〜90.3万円 | 全国(一部地域を除く) |
アエラホーム | 59.8万〜99.1万円 | 全国(一部地域を除く) |
(エリアはSUUMO参照)
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ローコスト住宅ハウスメーカーランキング
ここからは、ローコスト住宅ハウスメーカー10社の特徴について紹介していきます。
秀光ビルド
坪単価 | 32.6万〜95万円(筆者調べ) |
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エリア | 近畿、中部、東北、四国、中国(一部地域を除く) |
性能 | 吹付断熱材 省令準耐火構造 | 耐震等級3
保証 | 地盤保証20年 | 標準10年
施工実績 | 2万7,491棟(2023年9月時点の累計) |
秀光ビルドは、スタイル提案型のハウスメーカー。
平均坪単価は32.6万〜95万円です。
「~のある家」など希望に合ったコンセプトの住宅を建てることができます。
ローコスト住宅のサイトイメージ調査で3部門1位を獲得しています。
アイダ設計
坪単価 | 35.2万〜73.2万円(筆者調べ) |
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エリア | 関東、近畿、中部、東北、中国、九州(一部地域を除く) |
性能 | 耐震性震度7 断熱等級5 太陽光発電 |
保証 | 最長35年 |
施工実績 | 年間2,000件以上 |
アイダ設計は、1,000万円以下で建築が可能なローコスト住宅の代表的なハウスメーカー。
平均坪単価は35.2万〜73.2万円です。
「ブラーボミニマルプラス」という規格住宅は固定価格で24坪888万円(税込)という低価格です。
「正直価格」をモットーとしており、誠実なイメージがあります。
ファイブイズホーム
坪単価 | 42.5万〜65万円(筆者調べ) |
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エリア | 埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県の一部地域 |
性能 | 制震ユニット 24時間換気 マシュマロ断熱 |
保証 | 最長20年 |
施工実績 | 年間1,200棟以上 |
ファイブイズホームは、埼玉県が地盤の中堅ハウスメーカー。
平均坪単価は42.5万〜65万円です。
地域シェア№1の実績があります。
社名のファイブイズは「品質・性能・デザイン・価格・品揃え」の5アイテム(I)と、顧客の要望に応えるサービス(S)を表します。
アイフルホーム
坪単価 | 46万〜60.4万円(筆者調べ) |
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エリア | 全国(沖縄と一部地域を除く) |
性能 | 耐震等級3相当 高性能断熱材 省令準耐火構造 |
保証 | 最長60年 |
施工実績 | 17万1,028棟(2020年9月期時点の累計) |
アイフルホームは、2022年度の日本子育て支援大賞、キッズデザイン賞を受賞するなど、子育て世帯向けの住宅に力を入れている、LIXILグループのハウスメーカー。
平均坪単価は46万〜60.4万円です。
ローコスト住宅としては異例の60年保証を実施しています。
富士住建
坪単価 | 48万〜72.3万円(筆者調べ) |
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エリア | 関東 |
性能 | 制震壁装置 遮熱ペアガラス 太陽光発電 |
保証 | 最長20年 |
施工実績 | 1万1,545棟(2022年1月時点の累計) |
富士住建は、関東地方7都県を営業エリアとする中堅ハウスメーカーです。
平均坪単価は46万〜60.4万円。
設備メーカーと年間契約することによって仕入れコストを下げて低価格を実現しています。
太陽光発電システムが標準装備で付いているのが特徴です。
ヤマト住建
坪単価 | 49.9万〜76.7万円(筆者調べ) |
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エリア | 関東、近畿、中部、中国エリアの一部地域 |
性能 | 耐震等級3 外張り断熱工法 24時間換気 |
保証 | 最長30年 |
施工実績 | – |
ヤマト住建は、「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー」で3回大賞を受賞し、省エネに力を入れているハウスメーカーです。
平均坪単価は49.9万〜76.7万円です。
モデルハウスのほか、オープンハウス見学会も実施し、実際に施工した住宅を見る機会を提供しています。
アキュラホーム
坪単価 | 50.9万〜93.9万円(筆者調べ) |
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エリア | 関東、近畿、中部、中国エリアの一部地域 |
性能 | 耐震等級3 全館空調 ZEH基準断熱 |
保証 | 最長35年 |
施工実績 | – |
アキュラホームは、グッドデザイン賞をはじめ数々のデザイン賞を受賞している完全自由設計のハウスメーカーです。
何代にも渡って住み続けられる長期優良住宅を目指し、「永代家守り」という思想を大事にしています。
筆者が調査した坪単価は、高級住宅商品の「AQレジデンス」を含めた坪単価となっているため「50.9万〜93.9万円」という結果になりました。
しかし、アキュラホームの担当者によると45万~65万円で建てられることがほとんどだそうです。
アキュラホームは、ローコスト住宅〜ハイグレード住宅まで対応しているハウスメーカーとなっています。
木下工務店
坪単価 | 52.5万〜95万円(筆者調べ) |
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エリア | 関東、近畿、東北、中国、九州エリアの一部地域 |
性能 | 発泡断熱システム 制震システム 木造耐火構造 |
保証 | 最長50年 |
施工実績 | – |
木下工務店は、昭和31年に創業した老舗のハウスメーカーです。
平均坪単価は52.5万〜95万円です。
創業68年(2024年5月時点)の歴史をセールスポイントにして、注文住宅のほか分譲住宅や土地活用も展開しています。
ユニバーサルホーム
坪単価 | 55万〜90.3万円(筆者調べ) |
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エリア | 全国(一部地域を除く) |
性能 | 耐震等級3 地熱床暖房 断熱性ZEH基準 |
保証 | 最長30年 |
施工実績 | 5万棟(2022年9月時点の累計) |
ユニバーサルホームは、飯田グループホールディングス傘下のハウスメーカーです。
平均坪単価は、55万〜90.3万円です。
地熱床暖房に力を入れています。
ユニバーサルホームは床下がないので、豪雨災害があっても床下浸水しないため安心です。
アエラホーム
坪単価 | 59.8万〜99.1万円(筆者調べ) |
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エリア | 全国(一部地域を除く) |
性能 | 耐震等級3 ダブル断熱 全熱交換型換気システム |
保証 | 永年保証(初期保証は20年) |
施工実績 | – |
アエラホームは、「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー」で11年連続受賞している省エネ品質の高いハウスメーカーです。
平均坪単価は、59.8万〜99.1万円です。
ハウスメーカーとしては珍しく永年保証(条件あり)を実施しています。
ローコスト住宅とは
次にローコスト住宅の具体的な内容について見てみましょう。
ローコスト住宅とは、一般的な住宅価格よりも安い価格で建築できる住宅のことです。
一般的な住宅の坪単価が80~100万円程度に対し、ローコスト住宅は40~60万円程度で建築することができます。
(水準はハウスメーカーによって異なります)
住宅本体工事価格で1,000万円台が相場といわれています。
ローコスト住宅のメリット
ローコスト住宅のメリットとして、以下のような点が挙げられます。
価格が安い
ローコスト住宅の最大のメリットはなんといっても価格が安いことです。
価格が安いので、老朽化したら修繕ではなく建て替えるという選択肢もあります。
住宅ローンの支払いに余裕を持てる
価格が安いことで自己資金の比率が高まるので、住宅ローンの借入額が少なくて済みます。
毎月のローン返済に余裕を持てるので安心です。
納期が短い
一般的な住宅の納期が2階建てで5ヵ月程度といわれています。
床面積によって異なりますが、ローコスト住宅は3ヵ月程度と短いのがメリットです。
ローコスト住宅は「契約後の変更が不可」などの条件が付くため、打ち合わせの時間が短く、資材もすでに決められているというのが理由のようです。
ローコスト住宅のデメリット
ローコスト住宅には以下のようなデメリットもあります。
価格が安いのは規格住宅である場合が多い
ハウスメーカー各社は独自にコストを抑えた規格住宅を販売しています。
自由設計以外では材質や間取り、設備などの規格が決まっているため、一定のメニューから選択することになります。
価格は安いものの、設計の自由度が低い点に注意が必要です。
オプションを付けると結局一般住宅と価格が変わらない
規格が決まっているローコスト住宅でも、オプションを付けることはできます。
しかし、オプションを付けた分価格が高くなり、一般住宅として建てた場合とコストが変わらないという結果になりかねません。
個性的な家は建てにくい
ローコスト住宅メーカーはコストを下げるために資材を一括購入しています。
そのため、外観が似たような住宅が多くなります。
個性的な家を建てたい人には向いていません。
ローコスト住宅で家を建てた人の評判・口コミ
実際にローコスト住宅メーカーで家を建てた人の評判はどうなのでしょうか。X(旧Twitter)の口コミを拾ってみましょう。
良い口コミでは、やはり価格の安さに関する投稿が多いです。
この口コミでは吹き抜けにしても普通の住宅メーカーより安かったといいます。
価格以外ではローコスト住宅という性質上、性能や住み心地に関する良い投稿はあまり見あたりません。
悪い口コミでは、オプションに関する投稿があります。
普通の住宅では標準装備のものが、ローコスト住宅ではオプションになるというケースがあるようです。
また、工事現場に対する地域住民からとみられる苦情もあります。
駐車場を利用しない、警備員を配置しないなど、これもコストダウンの一環なのか?と思えるような内容です。
ローコスト住宅の選び方
ローコスト住宅を選ぶ場合、「30坪、1,200万円(税込)~」といった表面上の価格だけで選ぶことは避けたほうが無難です。
原則的に公式サイトで表示しているのは建物本体価格です。
面談の際に営業担当者に本体工事価格以外にどんな費用がかかるのか、総額を出してもらう必要があります。
また、標準仕様を確認する際は必ずカタログを取り寄せるようにしましょう。
公式サイトにすべての事項が掲載されているわけではないからです。
複数のハウスメーカーから取り寄せて、比較することが大事です。
ローコスト住宅はこんな人におすすめ
ローコスト住宅は以下のような人におすすめです。
ローコスト住宅は坪単価が安いため、その分専有面積を広くとることができます。
坪単価が高い大手メーカーで狭い家を建てるよりは、同じ予算で広い家に住みたい人に向いています。
ローコスト住宅のハウスメーカーは全国展開の会社はほとんどなく、エリアを絞って営業しているケースが多いです。
土地から探す場合は、地域に精通したハウスメーカーに依頼したほうが安心でしょう。
ローコスト住宅には必要最低限の設備しか搭載されていません。
設備にこだわりがなく、シンプルに暮らしたい人に向いています。
ローコスト住宅に関する質問
ローコスト住宅に関する質問を紹介します。
まとめ
ローコスト住宅は一定の制約があるといはいえ、安い費用で住宅を建てられることから、物価高で建築コストが上がっている今の時代に人気が高まっています。
もちろん、高級住宅メーカーと比べると全体のスペックは劣りますが、コストパフォーマンスで考えれば普通に住むには十分と考えることもできます。
無理のない予算でマイホームの夢を叶えたいという人には検討の価値があるでしょう。
今後も住宅価格の上昇が予想されるので、この機会にローコスト住宅10社を比較して、自分に合ったハウスメーカーを見つけてはいかがでしょうか。
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