【2025年最新】中古マンション購入時の注意点とチェックリスト

中古物件は価格面や立地の選択肢が広がる一方で、建物の状態や管理体制、将来的な資産価値などを慎重に見極める必要があります。

本記事では、予算の立て方や物件選びの基準、立地や周辺環境のチェックポイント、契約前の注意点など、失敗しないための重要ポイントを分かりやすくまとめました。さらに、実際に内覧する際のポイントや、価格交渉のコツ、住宅診断（ホームインスペクション）の活用方法なども解説します。

中古マンション購入前にまず最初に確認すべきポイント

中古マンションを購入する際には、事前に押さえておくべき重要なポイントがいくつかあります。購入後に後悔しないためにも、以下の点をしっかり確認しましょう。

予算の設定と資金計画

物件選びでは、立地や築年数、管理状況、設備などを総合的に判断することが大切です。

マンション購入時に必要な頭金は、一般的に住宅価格の1～2割とされています。そこからローン借入額を試算し、毎月のローンが家計にどれくらい影響するかを計算します。また、購入時にかかる諸費用（仲介手数料、印紙代、登録免許税、引っ越し代など）も含めて考えましょう。

また、マンションではローンの返済だけでなく、管理費や修繕積立金、駐車場代などの維持費も毎月発生します。仲介手数料や登記費用、税金などの諸費用も購入時に必要となるため、総合的な資金計画を立てるように心がけましょう。

物件の選定基準とチェックリスト

物件選びでは、立地条件や建物の構造、管理状態をはじめ、将来の資産価値を見据えた選択が重要です。

下記のような具体的なチェックリストを作成し、それに基づいて物件を評価することが、理想的なマンションを見つけるためのポイントとなります。

チェックポイント
立地	駅からの距離、周辺の商業施設、学校や公園の近さなど。
建物の構造	構造体の材質、耐震性能、建物の外観と内装の状態。
管理状態	管理組合の活動状況、管理人の存在、清掃や保安の状況。
修繕履歴	大規模修繕の履歴や計画、日常的なメンテナンスの記録。
築年数	建物の築年数とそれに伴う劣化の程度。
法的制約	土地の利用権限や建築に関する制限、今後の開発計画。
近隣環境	近隣住民の構成、騒音や匂いの問題、治安の状況。

 立地・周辺環境のチェックポイント

駅距離・交通の利便性

「駅から徒歩○分」といった表記は、実際の体感距離と異なる場合があります。物件を購入する前に、実際に歩いて距離を確かめることが大切です。また、最寄り駅の路線や乗り換えのしやすさ、通勤・通学の利便性も確認しておくとよいでしょう。

周辺の生活インフラ

生活のしやすさを左右するのが、周辺の施設の充実度です。日常の買い物に便利なスーパーやコンビニ、病院、学校、公園などが近くにあるかを確認しましょう。特に、日々利用する施設の有無は、生活の快適さに大きく影響します。

市場価値と購入タイミング

安全な住環境を確保するためには、災害リスクの確認が不可欠です。ハザードマップを活用して、地震や津波、洪水のリスクをチェックしましょう。また、過去の浸水履歴や地盤の安定性についても調査し、安心して暮らせる環境かどうかを確認することが重要です。

建物の状態と管理状況で注意すべき点

マンションの価値を長く維持するためには、建物の構造や管理状況をしっかり把握することが欠かせません。ここでは、特に重要な3つのポイントを解説します。

築年数と建物の構造

マンションの築年数によって、耐震性能や建物の老朽化リスクが異なります。1981年に導入された「新耐震基準」を満たしているかを確認することが重要です。また、鉄筋コンクリート造（RC造）や鉄骨鉄筋コンクリート造（SRC造）など、建物の構造によって耐震性が異なるため、購入前にしっかり調べましょう。

管理組合が機能しており修繕積立金が積みあがっているか

マンションの管理状態は、住み心地だけでなく将来的な資産価値にも影響を与えます。管理組合が機能しているかどうかを確認し、過去の修繕履歴や修繕積立金の残高をチェックしましょう。積立金が不足していると、大規模修繕の際に追加費用を負担する可能性があるため注意が必要です。

共有部分の劣化状況

エントランスやゴミ置き場、駐車場などの共用部分の管理状態も物件の価値に影響を与えます。清掃やメンテナンスが適切に行われているかを確認し、建物全体の管理体制をチェックしましょう。

購入前の契約・費用の確認事項

マンション購入を成功させるためには、契約内容や費用についての事前確認が不可欠です。契約後のトラブルを防ぐために、以下のポイントを押さえておきましょう。

住宅ローンの事前審査

住宅ローンを利用する場合、事前審査を受けて借入可能額の目安を知ることが重要です。審査の流れを理解し、自分の返済能力に見合ったローンを選ぶことで、無理のない資金計画を立てられます。

重要事項説明の確認ポイント

契約前に、不動産会社から重要事項説明を受けることになります。この際に、管理規約や違約金の有無、専有部分と共用部分の修繕範囲などを細かく確認しておくことが大切です。契約後に気づいてトラブルになることのないよう、慎重にチェックしましょう。

購入時に発生する諸費用

マンション購入には、物件価格以外にもさまざまな費用が発生します。具体的には、仲介手数料、登記費用、不動産取得税などがあり、これらを事前に把握しておきましょう。また、引っ越し費用や新しい家具・家電の購入費も考慮し、トータルの予算を計画的に管理することも欠かせません。

購入後に後悔しないための最終チェックリスト

マンション購入は人生の大きな決断の一つです。契約を結ぶ前に、細かい点まで確認し、納得した上で購入を進めることが大切です。ここでは、内覧時のポイントや価格交渉のコツ、住宅診断の活用について解説します。

①実際に内覧して確認するポイント

実際に内覧することで、日当たりや風通し、騒音の影響など、現地でしか分からない情報を確認できます。また、収納スペースの広さや生活動線など、居住空間としての使い勝手も慎重にチェックしましょう。

②売主との価格交渉とタイミング

売主との価格交渉は、物件の売却期間や市場の動向を踏まえた上で行うと成功しやすくなります。特に長期間売りに出されている物件は値引きの可能性が高いため、適切なタイミングを見極めることが大切です。

③住宅診断（ホームインスペクション）の活用

購入前に専門家による住宅診断（ホームインスペクション）を実施することで、目に見えない部分の不具合を発見できます。特に、給排水設備や屋根、基礎部分の状態を確認することで、将来的な修繕リスクを事前に把握できるでしょう。

中古マンションを購入する際の注意点に関するよくある質問

中古マンションの購入を検討する際、多くの人が気になるポイントをまとめました。特に築年数や内覧時のチェックポイントについて見ていきましょう。

築年数が古いマンションを購入する際、どういった点に注意が必要か？

築年数が古いマンションを購入する場合、まず把握しておきたいのが耐震基準です。1981年以降の「新耐震基準」に適合しているかをチェックし、旧耐震基準の物件であれば耐震補強の有無を確認しましょう。

また、設備や配管の老朽化にも注意が必要です。特に給排水管や電気配線などのインフラ部分は、修繕履歴を確認し、交換が必要な場合の費用も考慮しておくとよいでしょう。さらに、管理組合が機能しており、適切な修繕計画が立てられているかも確認すべきポイントです。修繕積立金が不足している場合、将来的に大きな負担がかかる可能性があります。

マンション購入前の内覧時にはどういった点を注意すればいいか？

内覧時には単に部屋の広さや間取りを見るだけでなく、日当たりや風通しを確認し、室内の明るさや快適さを確かめましょう。その際、窓を開けて外の騒音状況を把握することも大切です。

また、壁や天井にヒビやシミがないか、床の傾きがないかなど、建物の状態も細かくチェックしましょう。収納スペースの広さや、生活動線が快適かどうかも実際に試してみることをおすすめします。共用部分についても、エントランスや廊下の清掃状況、ゴミ置き場の管理状態など、管理体制がしっかりしているかを確認するとよいでしょう。

まとめ

中古マンションを購入する際には、適切な予算の設定と資金計画、物件の選定基準に基づく慎重な物件選び、そして適切なローン選びがとても重要となります。

立地の良さと将来性、建物の状態と管理、市場価値を見極めることも大切です。

これらのポイントを踏まえ、リスクを最小限に抑えながら、資産価値の高い物件を選ぶことが成功への道となります。