【激動の2024年振り返り】中古マンション市場の異変!湾岸が牽引

2024年、首都圏の中古マンション市場は湾岸エリアの急激な台頭と地域間の需要格差が顕著な年となりました。不動産投資家や購入検討者にとって、注目すべき変化の年であったと言えるでしょう。

この記事では、最新のデータと専門家の見解をもとに、激動の2024年首都圏(東京都23区・さいたま市・横浜市・千葉市)中古マンションマーケットを振り返っています。

本記事のまとめ

・2024年における湾岸タワーマンションは、指標的にも非常に高い需要があることを示しています。
・平均坪単価をみてもあきらかで、2024年6月には湾岸タワーマンションの平均坪単が都心5区の平均坪単価を上回りました。
・東京都23区はいまだ需要が強まっており、横浜市・さいたま市・千葉市は、横ばいもしくはやや需要の弱まりが見られました。

目次

2024年「湾岸タワーマンション」の実態

湾岸タワーマンションと東京都23区と都心5区の平均坪単価推移

以下のグラフは湾岸タワーマンションと東京都23区と都心5区の平均坪単価の推移を表しています。

グラフ1:湾岸タワーマンションと東京都23区と都心5区の平均坪単価推移
【出典:福嶋総研】

グラフ1の緑色の棒線は湾岸タワーマンションの成約坪単価の推移を示しています。2024年6月、都心5区の成約坪単価を上回り以降も都心5区よりも高い、または同等の水準を保っています。従って、2024年の湾岸タワーマンションの価格は、都市5区を凌ぐ程、大きく高騰したと言えます。

湾岸タワーマンションの「値下げ回数」と「販売期間」

以下のグラフは湾岸タワーマンションの「値下げ回数」と「販売期間」を示しています。

グラフ2:湾岸タワーマンションの「値下げ回数」と「販売期間」
【出典:福嶋総研】

2024年における湾岸タワーマンションは値下げ回数が値下げの頻度がさらに減少しているにも関わらず、販売期間も短期化しました。これは「出し値で(値下げしなくても)すぐ売れる」、非常に高い需要がある事を示しています。

また10月、11月は「値下げ回数」「販売期間」押し戻した節がありますが、以下グラフ3で示すように、湾岸タワーマンションの成約坪単価に対して募集中の坪単価が高額になり過ぎていますが、売主が強気なため、長期在庫化したものも増えてきていると考えられます。

グラフ3:湾岸タワーマンションの「成約坪単価」と「募集坪単価」
【出典:福嶋総研】

2024年「東京都23区・横浜市・さいたま市・千葉市」の実態

東京都23区と横浜市・さいたま市・千葉市の成約坪単価推移

以下のグラフは東京都23区と横浜市・さいたま市・千葉市の成約坪単価の推移を表しています。

グラフ4:東京都23区と横浜市・さいたま市・千葉市の成約坪単価推移
【出典:福嶋総研】

東京都23区では2023年1月以降も成約坪単が上昇しているにもかかわらず、さいたま市、千葉県は横ばい、横浜市においては微減の傾向にあることが分かります。

東京都23区・横浜市・さいたま市・千葉市の「値下げ回数」と「販売期間」

以下のグラフは東京都23区と横浜市・さいたま市・千葉市の「値下げ回数」と「販売期間」推移を表しています。

グラフ5:東京都23区と横浜市・さいたま市・千葉市の「値下げ回数」と「販売期間」
【出典:福嶋総研】

東京都23区は値下げ回数が減少していっているにも関わらず、販売期間も短期化しました。この事は23区の中古マンション需要が高い事を示していますが、横浜市、さいたま市、千葉市においてはいずれも横ばいに推移しており、現状の需給関係がバランスしている為、価格においても現状のトレンドをキープしています。

全体として2024年の市場はエリアによる二極化が顕著であり、今後の動向にも注目が必要です。

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この記事を書いた人

福嶋 真司のアバター 福嶋 真司 マンションリサーチ株式会社 不動産データ分析責任者

【保有資格】宅地建物取引士
早稲田大学理工学部経営システム工学科卒。大手不動産会社にてマーケティング調査を担当。現在はマンションリサーチ株式会社にて中古マンション市場調査を行い、顧客に情報の提供を行っている。

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