住宅ローン審査とは?基準や流れ、通すためのコツを解説!

こんなお悩みありませんか?

マンションを売ろうかなと思っているけど、何から始めたら良いか分からない...

不動産会社をまわるのは面倒...

Webから最短45秒で申し込み!
比較することで納得売却に繋がります。

住宅ローンを組むときは、金融機関の審査を受ける必要があります。

審査に通過するためには、返済能力や物件の担保価値が金融機関の定める基準を満たしていなければなりません。

では、金融機関は住宅ローンの審査で何を確認しているのでしょうか。本記事では、住宅ローンの審査基準や審査の流れなどをわかりやすく解説します。

目次

住宅ローン審査とは

住宅ローンの審査とは、金融機関が融資をしても問題ないか確認することです。審査では、住宅ローンを申し込んだ人の返済能力や物件の担保価値などが確認されます。

住宅ローン審査には「事前審査(仮審査)」と「本審査」の2種類があります。事前審査は、本審査に通過できる見込みがあるかどうかを判断するための審査です。

住宅ローンの借入額は、一般的に数千万円と高額であり、返済期間も長期にわたります。

そのため、金融機関は住宅ローンを申し込んだ人の年収や勤続年数などさまざまな項目を審査し、融資をしても問題ないか慎重に判断します。

しかし、取得する物件が決まらなければ、金融機関は住宅ローンの本審査ができません。また借り手側も、住宅ローンを借り入れられるかどうか分からなければ、住宅を購入する資金の見通しが立ちません。

そこで、住宅を購入するときは、まず金融機関の事前審査を受けて、住宅ローンの借り入れの可否を確認します。

事前審査に通過し、住宅ローンを正式に申し込んで本審査でも承認されると、物件が引き渡されるときに融資が実行されます。

住宅ローンの審査項目

では、住宅ローンの審査ではどのような項目が確認されるのでしょうか。ここでは、住宅ローン審査で確認される主な項目をご紹介します。

年齢

金融機関は、住宅ローンを申し込める人の年齢や完済時の年齢に制限を設けているのが一般的です。たとえば、住宅ローンの完済時の年齢は80歳前後が上限とされています。

住宅ローンの返済期間は基本的には最長で35年ですが、完済時の年齢が上限を超えてしまう年数には設定できません。

また、完済時の年齢が高いと審査に通過しにくくなる可能性があります。

年収・雇用状況

金融機関は、借り入れる人に安定した年収があるかどうかを入念に審査します。住宅ローンの場合、毎月の給与がローンを返済する原資となるためです。

また、申し込んだ人の勤務先や雇用形態、勤続年数なども審査で確認される項目です。金融機関によっては「勤続年数1年以上である」のような申し込み条件を設けていることもあります。

「大企業の正社員である」「公務員である」「勤続年数が長い」など、安定した収入を得ていると考えられる人は、住宅ローンの審査に有利となる傾向にあります。

返済負担率

返済負担率とは、年収に占める年間の返済総額の割合のことです。

たとえば、年収400万円、年間の返済総額が120万円である場合、返済負担率は「120万円÷400万円=30%」です。

返済負担率が金融機関の定める基準を超えると、ローンが否決されたり借入額が制限されたりする可能性があります。返済負担率の基準は、金融機関によって異なりますが、一般的には30〜40%程度です。

民間金融機関と住宅金融支援機構が共同で提供する「フラット35」では、返済負担率に以下の条件が設けられています。

  • 年収400万円未満:返済負担率30%まで
  • 年収400万円以上:返済負担率35%まで
    ※参考:フラット35

返済負担率は、借り入れ予定の住宅ローンだけでなく、自動車ローンや教育ローンなど、別のローンや借入金の額も返済総額に含んで計算されるので注意が必要です。

健康状態

住宅ローンを借り入れる人の多くは「 団体信用生命保険(以下、団信)」に加入します。

団信とは、住宅ローンの契約者が返済途中で亡くなったり所定の高度障害状態になったりしたとき、住宅ローン残高が0円となる生命保険のことです。

団信を申し込むときは、現在の健康状態や過去の傷病歴などを告知して、引受先の保険会社の審査を受けます

告知する項目は、引受先の保険会社によって異なりますが、一般的には以下の通りです。

  • 告知日から3か月以内に受けた治療や投薬歴
  • 告知日から3年以内に受けた手術や治療歴
  • 現在の身体障害状態

健康状態を告知するときは、問われたことに対して事実をありのままに記入することが大切です。

偽りの内容を記載すると、万が一のときに保障が受けられないおそれがあります。

個人の信用情報

信用情報とは、クレジットやローンの契約状況や利用状況などに関する情報のことです。個人信用情報機関という専門機関に、一定期間保管されています。

住宅ローンの審査時に、金融機関は個人信用情報機関に問い合わせて、申し込んだ人の個人信用情報を確認します。

クレジットカードの支払いやローンの返済などの履歴を確認し、住宅ローンを融資したあとにきちんと返済できる経済状況にあるか、信用取引ができるかどうかが確認されます。

物件の担保評価

住宅ローンの返済ができなくなったときに、金融機関は担保となっている物件を差し押さえて強制的に売却し、融資金の回収を試みます。

物件に担保としての十分な価値がなければ、差し押さえて売却しても融資金を回収できません。そこで住宅ローンの審査では、購入予定の物件の担保価値も入念に審査されます

「築年数が古い」「周辺にスーパーや学校、医療機関などがなく利便性が低い」などの物件は、担保価値が低い傾向にあるため、金融機関の審査に通過しにくいです。

住宅ローン審査の流れと必要書類

続いて、住宅ローンの審査がどのような流れで行われるのかをみていきましょう。

①事前審査

まずは、住宅ローンを借り入れる金融機関を決めて、事前審査を受けましょう。事前審査は、金融機関の公式サイトや店舗の窓口などで申し込めます。

また、不動産会社と提携している金融機関であれば、不動産会社の担当者を経由して申し込むことが可能です。事前審査の結果が分かるまでの期間は、3〜4日程度が目安です。

事前審査を申し込む際に必要となる書類の例は、以下の通りです。金融機関によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

  • 本人確認書類:運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証など
  • 収入を確認できる書類:源泉徴収票・確定申告書(過去3年分)・納税証明書
  • 住宅に関する書類:物件概要書やパンフレット、間取り図など

また、事前審査で確認される項目も金融機関によって異なります。

たとえば、不動産会社と提携する都市銀行や地方銀行は、申し込んだ本人の返済能力だけでなく、物件の担保価値まで事前審査に段階で確認するようです。

②住宅ローンの正式申し込み

事前審査に通過できたら、正式に住宅ローンを申し込みます。申し込み時に必要となる書類の例は、以下の通りです。

  • 本人を証明する確認書類:運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証
  • 収入に関する書類:源泉徴収票・確定申告書の控え・納税証明書 など
  • 印鑑証明書(抵当権の設定手続き等で必要)
  • 世帯全員の住民票の写し
  • 不動産に関する書類:売買契約書・重要事項説明書・工事請負契約書・パンフレット・確認済証の写し・登記簿謄本など
  • 他の借り入れ状況がわかる書類:返済用口座の預金通帳・最新の返済予定表 など

正式な申し込み時に必要となる書類は金融機関によって異なります。また、事前審査よりも多くの書類をそろえる必要があるため、計画的に準備をすすめましょう。

③本審査

本審査では、年収や勤続年数だけでなく、物件の担保価値や健康状態なども入念に確認されます

また、保証会社による保証を受ける場合は、借入先の金融機関だけでなく保証会社による審査も行われます。

本審査の結果が分かるまでの期間は、およそ1〜2週間です。1か月以上かかる場合もあるため、引っ越しなどのスケジュールにはある程度の余裕を持たせておきましょう。

④金銭消費貸借契約を結ぶ

本審査に通過すると、借入可能額や金利などの条件が提示されます。金融機関から提示された条件に問題なければ金銭消費貸借契約を結びましょう

金銭消費貸借契約を結ぶと、住宅の引渡し日に金融機関からローンが実行されます。

また引渡し日には、住宅の購入に必要な代金のすべてを支払う「残代金の決済」や、所有権・抵当権の設定登記が行われます。

300万円以上差がつくことも!?
査定は比較することが重要!

最短わずか60秒無料一括査定で、あなたのマンションを高く評価してくれる不動産会社にまとめて査定依頼。

住宅ローンの審査に通らない主な理由

どのような理由で住宅ローンの審査に落ちてしまうのでしょうか。ローンが否決される主な理由は、以下の通りです。

  • 返済負担率が高すぎる
  • 信用情報に傷が付いている
  • 勤続年数が短い
  • 持病がある・過去に重い病気にかかったことがある

返済負担率が高すぎる

返済負担率が金融機関の基準を上回ると、審査に通過できない可能性があります。

たとえ年収が高く安定していたとしても、希望する借入額が高く返済負担率が金融機関の定める基準を超えていると、審査に落ちてしまうかもしれません。

また、自動車ローンや奨学金、カードローン、クレジットカードのリボ払いなどを利用している人も、返済負担率が高くなって審査に落ちやすくなるでしょう。

キャッシング枠があるクレジットカードを持っている人も、審査に通過しにくくなることがあります。キャッシング枠を利用していなくても、限度額まで借り入れているとみなされて、返済負担率を計算されることがあるためです。

信用情報に傷が付いている

クレジットカードの支払いやローンの返済を長期間にわたって滞納した履歴が個人信用情報機関に残されていると、住宅ローンの審査に通過できない可能性が高まるでしょう。

たとえば、信用情報機関の1つである「CIC」に登録された信用情報に「異動」が登録されると、住宅ローンの審査に通過するのが著しく困難となります。

CICの信用情報に異動が登録されるのは、クレジットカードの支払いやローンの返済が61日または3か月以上遅れたときや、過去一定期間内に債務整理をしたときです。

異動が登録されていると、いわゆる信用情報に傷が付いた状態となり、住宅ローンだけでなく、他のローンやクレジットカードなどの審査にも通過しにくくなります。

勤続年数が短い

住宅ローンの返済は長期にわたるため、金融機関は審査において申し込んだ人の収入の安定性を重視します。

転職して間もない人や短期間の転職を繰り返している人は、金融機関から収入が安定していないと判断されて、住宅ローンの審査に落ちてしまうことがあります。

持病がある・過去に重い病気にかかったことがある

金融機関が独自に取り扱う住宅ローンは、団信への加入が融資条件となっているケースがほとんどです。

そのため「持病がある」「過去に重い病気にかかったことがある」などの理由で、引受先の保険会社に団信の加入を断られて、住宅ローンを組めなくなることがあります。

住宅ローンの審査に通すためのコツ

住宅ローンの審査に通過しやすくするコツは、以下の通りです。

  • 自己資金を増やす
  • 他の借り入れを返済する
  • ワイド団信を検討する
  • 住宅ローンの専門家に相談する

自己資金を増やす

年収に対する年間の返済額が多く、返済負担率が金融機関の基準を上回る可能性がある場合は、自己資金を多く準備すると良いでしょう。

自己資金を増やして借入額を減らすことで、返済負担率が金融機関の基準を下回って審査に通過できる可能性が高まるためです。

自己資金を増やすときは、父母や祖父母などから援助してもらうのも方法です。「住宅取得資金の非課税の特例」を利用できれば、父母や祖父母などから住宅購入資金を援助してもらった際に、最大1,000万円まで贈与税が非課税となります。

特例の対象となるのは、2023年(令和5年)12月31日までに父母や祖父母などから住宅購入資金を贈与されたときです。

特例制度を適用するためには、所定の要件を満たす必要があるため、詳しくは不動産会社や最寄りの税務署に問い合わせてみましょう。

他の借り入れを返済する

自動車ローンや教育ローンなどを借り入れている人は、完済してから住宅ローンを申し込むのも方法です。

他のローンを完済すると、返済負担率を計算するときの年間返済額が減るため、審査に通過しやすくなります。

また、クレジットカードのキャッシング枠をなくしたり、カードの保有枚数を減らしたりする方法もあります。

ワイド団信を検討する

健康上の理由で通常の団信に加入できない場合は「ワイド団信」を検討する方法があります。

ワイド団信は、通常の団信よりも告知項目が少なく、引受けの基準が緩和されているため、健康状態に不安がある人でも申し込みやすいでしょう。

ただし、ワイド団信に加入する場合、住宅ローンの金利に0.3%程度を上乗せするのが一般的です。そのため、ワイド団信を申し込むときは、上乗せ金利がかかることで返済負担が増えても問題ないかをよく確認することが大切です。

複数の金融機関に申し込む

住宅ローンの審査基準は金融機関ごとに異なるため、「A銀行では審査に通過したが、B銀行では否決された」ということもあります。

そのため、住宅ローンを借り入れる際は、複数の金融機関を検討するのも方法です。事前審査に申し込む際に、金融機関の候補を3〜4つほど選んでおくと良いでしょう。

住宅ローンの専門家に相談する

金融機関は、住宅ローンの審査基準を公開しているわけではありません。また、住宅ローンの審査に落ちた理由を教えてくれることはないため、個人で対策を立てるのは困難です。

そこで、マイホームを購入するときは、住宅ローンに精通した不動産会社の担当者やファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。

  • 審査の通し方を熟知している専門家に申し込みをサポートしてもらうことで、住宅ローンを組みやすくなる
  • 審査に落ちてしまったとき、想定される原因と対策を一緒に考えてくれる
  • 審査に通過できる可能性がある金融機関の候補を挙げてくれる

以上の点から、専門家に相談するのがおすすめです。

住宅ローン審査に関してのよくあるご質問

住宅ローンの審査では何が確認されますか?

住宅ローンの審査では、申し込んだ人の年収や勤続年数、勤務先、健康状態が審査されます。また、住宅ローンを組んで購入する物件の担保価値も重要な審査項目です。

住宅ローンの審査に落ちる理由は何ですか?

審査に落ちる理由には「返済負担率が高い」「長期にわたって返済を滞納したことがある」「勤続年数が短い」などが挙げられます。なお、住宅ローンの審査に落ちたとしても、金融機関が住宅ローンの審査に落ちた理由を教えてくれることはありません。

住宅ローンの審査に落ちたときはどうすれば良いですか?

審査に落ちた理由を考えて対処することが大切です。たとえば、返済負担率が高いことが否決の理由と想定される場合は、自己資金を増やしたり他の借入額を減らしたりして、返済負担率を下げる方法があります。

まとめ

住宅ローンの審査に通過するためには、申し込んだ人の年収や勤続年数、物件の担保価値などが、金融機関の定める基準を満たしている必要があります。

審査に落ちてしまったときは、原因を考えて対策をすることが大切です。しかし、 住宅ローンの審査基準は非公開なうえ、金融機関が住宅ローンの審査に落ちた理由を教えてくれることはありません。

そのため、住宅ローンを申し込むときは、不動産会社の担当者やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談することをおすすめします。

今ならいくらで売れる?
初めての方にオススメできる
一括査定サイトNo.1

最短わずか60秒無料一括査定で、あなたのマンションを高く評価してくれる不動産会社にまとめて査定依頼。

初めてマンションを売りたい方にオススメできる一括査定サイトNo.1に選ばれているので、安心してご利用いただけます。

すみかうるの記事をシェアする

この記事を書いた人

保有資格:2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大手生命保険会社にて7年半勤務し、チームリーダーや管理職候補として個人営業、法人営業の両方を経験。その後人材会社で転職したのちに副業としてwebライターを始める。お金に関する正しい知識をたくさんの人々に知って欲しいとの思いから、2019年1月よりwebライターとして独立。これまで保険、不動産、税金、音楽など幅広いジャンルの記事を、多数のメディアで執筆・監修している。

目次