リフォーム・リノベーションでマンションの価値が高くなるとは限らない! 資産性を高める改修とは?

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マンションは「リフォーム・リノベーションすれば高く売れる」と思っていませんか?しかし、逆に流通性や資産性を損なわせてしまうリフォームやリノベーションもあるため注意が必要です。

この記事では、さくら事務所の創業者である長嶋修氏とさくら事務所の共著「マンションバブル41の落とし穴(小学館)」から一部抜粋して、リフォーム・リノベーションがマンションの流動性や資産性に与える影響について考察します。

株式会社さくら事務所創業者・会長不動産コンサルタント
長嶋 修

1967年、東京生まれ。1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社さくら事務所を設立、現会長。業界の第一人者として不動産購入のノウハウにとどまらず、業界・政策提言にも言及するなど精力的に活動。TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動など、様々な活動を通じて『第三者性を堅持した不動産コンサルタント』第一人者としての地位を築く。

目次

資産価値が落ちてしまうリフォーム・リノベーションもある⁈

基本的に、リノベーションは自分のライフスタイルに合わせて行えばいいのですが、こだわりを詰め込みすぎると、かえって市場流通性が低下する恐れがあります。将来的に売却する予定がある場合は、資産性を極力落とさずにリノベーションするポイントを押さえておきましょう。

アイランドキッチンは実は不人気

たとえば、人気のアイランドキッチン。見栄えも良く、モデルルームやSNSでよく見る憧れのキッチンです。

しかし、こだわって作る人が多い一方で「アイランドキッチンは使いづらい」という意見も根強いもの。よって、アイランドキッチンにこだわると、市場流通性が大きく下がる可能性があります。

極端な間取りも敬遠される

50㎡以上あるのにワンルームのような極端な間取りも敬遠される傾向にあります。物件を探す際には物件情報サイトで検索条件を設定しますが、そのときに「専有面積50㎡以上」、間取りは「ワンルーム」で物件を絞り込む人はあまりいないでしょう。そのため、多くの人の目に触れづらくなり、売れにくくなっていくのです。

さくら事務所のグループ会社、らくだ不動産でもこのような物件の売却相談を受けましたが、妥当な価格だったにもかかわらず、なかなか売れなくて苦戦したことがあります。

過剰に広いワンルームのようにその場所で生活することを想像しにくい物件よりも、ここが寝室、ここがリビングでソファを置いてくつろぐ場所、ここが子ども部屋……などという具合に、わかりやすく生活風景が思い描けるような物件のほうが売れるのは早くなります。

市場流通性が高いのは可変性のある物件

市場流通性が高くなるのは、やはり可変性のある物件です。仮に広いワンルームだったとしても、簡単に壁を取り付けて部屋を仕切れるスライディングウォールを付けられるようにしておき、必要に応じて二部屋に分けられるようにしておけば、引き合いは強くなるでしょう。

「コンセプト」は売りになる

一方で、多くの人に刺さりそうなコンセプトがあることも売りになります。たとえば、ちょっとしたスペースに書斎を作れば「ワークスペース」のある物件であることを売りにできます。狭くても書斎を持ちたいというニーズは多いので、目を付けられる可能性は高まります。

逆に、コンセプトを明確にせず、中途半端なサイズの部屋を物置代わりにしていて、何の説明もなく売り出すと、「これ、何の部屋?」「もったいない間取りなのでは?」という印象を与え、売れづらくなってしまいます。

充実した収納はマスト

昔は収納が少ないマンションも多くありましたが、今は収納が充実していることもマスト。自己流にリノベーションすると収納が少なくなることがままありますが、それだけで売れにくくなるのは必至です。

家事動線・生活動線を重視する人も多い

共働き世帯が増えた現代では、生活動線も重要です。

たとえば、キッチンと脱衣所、洗面所がつながっていて回遊できるような間取りや、すべての水回りが一直線上にあり移動がしやすい間取りだと、家事動線としては秀逸。逆に動線が複雑だと、微妙に毎日の暮らしが不便になることが容易に想像できるため、やはり敬遠されてしまいます。

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マンションをリフォーム・リノベーションするときの注意点

マンションのリフォーム・リノベーションには、次のような点に注意が必要です。

周囲の住戸に配慮する

意外と考えない人が多いのですが、リノベーションする際には周囲の住戸への配慮も忘れてはいけません。

たとえば下の階の寝室の真上、もしくは隣の部屋の寝室に接する部屋に子どもがドタドタ走り回るような部屋を持ってきたら、騒音で苦情が来るリスクが高まります。基本的には下の階のことを考えるなら水回りの上に水回り、リビングの上にリビング、と揃えたほうが無用なトラブルを生みにくいでしょう。

タワマンのリフォームは業者選びに注意

また、今後増えてきそうなのがタワマンを買ってリノベーションするケースです。タワマンのリノベーションで気をつけたいのは、業者選びです。

タワマンには、普通のマンションとは異なる特性がいくつもあります。たとえば住戸間の壁には、軽量化のためにコンクリートではなく乾式壁が採用されています。乾式壁とは石膏ボードの間にグラスウールを挟んだ壁で、防音性は一定保たれますが、どうにかして破壊しようと思えば破壊できてしまう程度の強度です。

しかし、タワマンに不慣れな業者だと、コンクリート壁と同じような感覚で作業をしてしまい、壁を破損したり、隣の住戸に被害を及ぼしたりした事例も。加えてタワマンは搬入経路が複雑だったり、管理規約や使用細則で定められているルールが複雑だったりするケースもありがちです。高層階だと工事期間中エレベーターでの移動に手間がかかり、ずっとエレベーター一基をふさいで住民に苦情を言われることもあるかもしれません。

今後、タワマンのリノベーション案件は加速度的に増えると考えられます。慣れない業者が工事をするともめ事が頻発し、大きな問題になることも考えられるのです。

まとめ

リフォームやリノベーションをしていれば無条件でマンションの価値が上がるわけではありません。逆に改修によって売値が下がってしまったり、売却に時間を要するようになってしまったりするおそれもあります。また、マンションは集合住宅であることから、リフォーム・リノベーションを実施する際には隣接する住戸や構造面への配慮も必要です。

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この記事を書いた人

亀梨奈美のアバター 亀梨奈美 不動産ジャーナリスト/株式会社realwave代表取締役

大手不動産会社退社後、不動産ライターとして独立。
2020年11月 株式会社real wave 設立。
不動産会社在籍時代は、都心部の支店を中心に契約書や各書面のチェック、監査業務に従事。プライベートでも複数の不動産売買歴あり。
不動産業界に携わって10年以上の経験を活かし、「わかりにくい不動産のことを初心者にもわかりやすく」をモットーに各メディアにて不動産記事を多数執筆。

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