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2位は都心の風格で価値を伸ばす「千代田区」!東京23区中古マンション価格推移と価格上昇率ランキング【2025年8月最新】

千代田区は、日本の政治・経済の中心地としての機能に加え、格式高い住宅地としての顔も持つ、特別なエリアです。オフィス街のイメージが強い丸の内や大手町がある一方で、平河町や麹町、特に番町エリアのような主要な住宅街も擁しています。

マンションナビの最新データによると、千代田区は過去9年間で約103%という大幅な価格上昇を記録し、東京23区中で第2位にランクインしています。

本記事では、具体的な数値や比較データを交えながら、千代田区のマンション価格の推移を分かりやすく解説します。

調査概要

調査期間: 2016年7月~2025年7月
調査機関: マンションナビ
調査対象: 東京都23区のマンション
データ基準: 調査期間中の東京都23区におけるマンション売買価格の中央値

「マンション売買価格の中央値」を指標とすることで、市場の動きや価値の変化を多角的に分析できます。

上昇率の定義

上昇率=(現在の値ー基準値)÷基準値×100%

【例】1年前に1,000,000円だった㎡単価が、現在は1,250,000円の場合。
(1,250,000-1,000,000)÷1,000,000×100=25…よって25%の上昇率がみられる。

目次

東京全体から千代田区の価格比較(2016年→2025年)

東京23区全体と比較することで、千代田区の価格上昇がどれほど際立っているかがより明確になります。ここでは、まず東京都全体、そして23区全体の価格推移を確認した後、千代田区の動向と比較します。

東京都全体の平均価格

2025年7月時点での東京都全体の中古マンション平均売買㎡単価は105万円で、9年前と比べて64.7%上昇しています。 直近1年間でも15.4%の上昇が見られ、堅調な価格推移が続いています。


このような推移からも世界有数の大都市・東京としての地力と、資産価値の安定性が浮き彫りになっています。

東京都の平均売買価格推移
東京都の平均売買価格推移

東京23区全体の平均価格

2025年7月時点での東京23区における中古マンションの平均売買㎡単価は約109万円でした。
これは2016年(9年前)の約66万円と比べて63%の上昇となっており、都内マンション価格は依然として右肩上がりの傾向が続いています。

中でも、港区・中央区・千代田区といった都心3区が相場を牽引しており、加えて再開発の進む湾岸エリア(江東区・品川区など)でも顕著な価格上昇が見られます。

ただし、23区全体の平均では見えにくい“区ごとの価格差”は年々広がっており、
実需・投資のいずれにおいても、よりエリア特性を踏まえた物件選びが重要になっています。

千代田区は都心の中核とブランド力で資産価値が上昇中

千代田区の2025年7月時点での中古マンションの平均売買㎡単価は196万円で、9年前の基準値と比較して約103%もの上昇率を記録しています。 直近1年間でも20.8%の上昇が見られます。

千代田区は、丸の内や大手町といった日本経済の中枢を担うオフィス街のイメージが強いですが、平河町、富士見町、麹町といったエリアは山手の主要な住宅地として知られています。

特に一番町から六番町までを総称する「番町エリア」は千鳥ヶ淵に面し、大使館なども立ち並ぶ高級住宅街です。昔は庭付きの高級一戸建てが多かったこの地域も、現在は広い敷地を利用した都会的なタワーマンションが増加しています。また、事務所として利用可能なマンションも多く存在し、多様なニーズに応えています。

東京都千代田区のマンション平均売買価格推移
東京都千代田区のマンション平均売買価格推移

東京都千代田区のマンション価格変動の背景とポイント

千代田区のマンション価格上昇には、他の区とは異なる3つの要因があります。

  • 都心中枢機能と歴史的ブランド力
    皇居や国会議事堂、最高裁判所などの国家中枢機関が集中しており、他の区にはない「公共・歴史性」が価格プレミアムとして評価され続けています。 
     
  • 交通利便性の高さと住環境の整備
    東京メトロ半蔵門線、有楽町線、銀座線、丸ノ内線など、主要な地下鉄路線が交差し、都内各所・オフィス街への直通アクセスが非常に充実しています。
     
  • 投資と実需の堅調な需要
    物件供給が限られており、駅近・小規模・高単価の1Rタイプが中心となっているため、購入単価は高くとも空室リスクが低く、投資対象としても選ばれやすい特徴があります。

よって、千代田区の中古マンション市場は、住宅というより「不動産商品」として評価される側面が強く、価格は相場以上でも需要がついてくる“選ばれる立地”として注目されています。

東京23区価格上昇率ランキング(2025年7月時点)

東京23区における9年前との上昇率をランキング形式で紹介します。過去9年間で各エリアがどのように変動してきたのかを可視化しました。

売買の最適なタイミングを見極めるヒントとして、ぜひご活用ください。

23区 2025年7月時点

順位23区上昇率(9年前比)㎡単価(万円)
1港区124.1%231.0
2千代田区103.3%196.0
3中央区99.9%166.0
4渋谷区95.5%182.0
5江東区72.6%106.0
6新宿区68.3%126.0
7品川区67.6%124.0
8足立区63.1%57.0
9文京区62.3%119.0
10目黒区60.4%130.0
11豊島区59.7%106.0
11台東区59.7%102.0
13葛飾区57.3%57.0
14荒川区55.5%81.0
15北区51.8%84.0
16世田谷区50.5%100.0
17江戸川区46.9%64.0
18墨田区46.6%88.0
19中野区46.5%92.0
20板橋区42.8%68.0
21杉並区40.0%86.0
22練馬区37.8%72.0
23大田区36.9%81.0

千代田区は港区に次ぐ第2位にランクインしており、その資産価値の高さが際立っています。

都心中枢としての機能、歴史的なブランド力、そして高い交通利便性を背景に、今後も価格水準を維持する可能性が高いエリアです。

よくある質問

千代田区のマンション価格は今後も上昇し続けるのでしょうか?

日本の政治・経済の中心という唯一無二の立地と、格式高い住宅地としてのブランド力が維持される限り、堅調な価格推移が見込まれます。

ただし、価格水準が非常に高いため、金利や経済情勢によっては調整局面に入る可能性も考慮する必要があるでしょう。

千代田区でマンションを売却・購入するなら、今注目のエリアはどこですか?

丸の内や大手町といったオフィス街の近くも需要が高いですが、住環境としては平河町、富士見町、麹町、そして特に番町エリア(一番町から六番町)が注目されます。

これらのエリアは、歴史と格式を兼ね備え、交通利便性も高く、資産価値も安定しているため、引き続き人気を集めるでしょう。

まとめ

千代田区のマンション価格は、日本の都心中枢としての役割と、歴史に裏打ちされた唯一無二のブランド力を背景に、着実に上昇を続けています。

9年間で103.3%という極めて高い価格上昇率を記録しており、資産価値の面でも非常に安定した動きが期待できます。

千代田区は、ビジネスと居住の双方に優れた環境を求める層にとって、魅力ある選択肢の一つであり、今後も安定した需要が期待されるでしょう。

データ提供/マンションナビ

マンションナビでは、都道府県から分譲マンションごとまでの売却・購入価格相場を確認できます。
以下のボタンをクリックすると、本記事でも注目している千代田区の価格推移をみることができます。

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この記事を書いた人

すみかうるの企画・編集・運営を行う編集部です。マンション売却や購入にまつわる情報に加え、不動産市況調査や街の再開発に関する記事も執筆。独自の不動産データを掛け合わせ、不動産初心者から上級者まで関心を持っていただける記事を目指しています。不動産会社への取材や売却体験者へのインタビューなど、生の声を届けることを大切にしています。

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