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日本の経済や流行の中心地である東京は、人口の多さや賃貸需要の高さから、不動産投資をおこなう方にとっても非常に魅力的に映る都市です。事実、東京は新しく不動産投資を始めるのにうってつけのエリア。今回は東京で不動産投資をおこなうべき理由と、物件を購入する際に着目したいポイントについて解説します。
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東京は日本で最も人口の多い都市のため、なんとなく「不動産投資に向いていそう」と感じている方も多いのではないでしょうか。確かに人口が多ければ部屋を借りてくれる人も多いため、ほかの都市に比べて失敗が少なそうなイメージがあるでしょう。
しかし東京で不動産投資をすべきと言われているのは、ただ目先の人口の多さだけが理由ではありません。
東京の人口が減少しない理由のひとつとして、常に地方からの人の流入があることが挙げられます。
総務省のデータによると、日本全体の人口は2017年10月時点では約12億7千万人でしたが、5年後の2022年10月には約12億5千万人にまで減少しています。さらにその後2022年から2023年下半期にかけても減少の一途をたどっており、今後も大幅な上昇の目途は立っていません。
参考:総務省統計局『人口推計-2023年(令和5年)9月報-』
一方東京都はというと、特に若年層からの支持が続いている状況です。一度は新型コロナウイルスの影響によるテレワークの普及で、東京から地方への人口流出がささやかれていました。しかし実際のデータを見ると、2020年~2021年というまさにコロナ禍の真っただ中であっても、東京への人口流入の多さが目立つ結果となっています。
こうしたデータから見ても、東京は引き続き賃貸需要が高い地域であり、不動産投資に適していると言えるのです。
東京が不動産投資にふさわしいエリアであることを支える背景として、東京が日本の経済の中心であるということも挙げられます。
東京には日本の経済を支える大企業が集結しており、上場企業の半数が本社機能を東京に置いているとも言われています。さらにビジネスだけでなく、文化や資本が多く集まるということもあり、自身でビジネスを始めようと考える夢のある若者が集まりやすいという特徴も。有名大学や専門分野を学べるニッチな大学も集まっており、進学を機に東京を目指す学生も大勢います。
東京は国全体の経済発展に欠かせない、文化・資本・学問が集まる場所であり、それを求めて多くの人が訪れる土地なのです。
東京では2000年代から多くのエリアで再開発が進められており、各地で老朽化したビルの新陳代謝がおこなわれています。
丸の内・大手町・品川といったビジネスの中心地のほか、新宿・渋谷・池袋のような若者や観光客が多く集まる街でも、大規模な工事が進行中。街の景観が一新されるだけでなく、駅のホームの移設などもおこなわれ、交通アクセスの良さも進化し続けています。
2030年までに計画されている再開発には以下のようなものがあり、東京は不動産投資のターゲットエリアとしてさらに魅力が増すことが予想されます。
・2024年 高輪ゲートウェイ再開発(品川開発プロジェクト)
・2025年 東京駅前八重洲一丁目東地区市街地再開発
・2025年 日本橋一丁目中地区再開発
・2029年 新宿駅西口開発計画
・2029年~2036年 東京クロスパーク構想・帝国ホテル東京建替
※2023年10月時点
投資用物件の購入を検討している人にとっての最大の疑問は、「不動産投資で成功するためにはどんな物件を購入したらいいのか」ということではないでしょうか。
いくら東京が人気の都市とはいえ、選ぶ物件が魅力的でなければ、不動産投資を成功させることは容易ではありません。ここでは東京で投資用物件を選定する際のポイントについて解説します。
「不動産投資が成功するかはエリア選びにかかっている」と言っても過言ではないほど、東京で投資用不動産を購入する際のエリア選びは非常に重要です。
積極的に選びたいのは、下記3つのうちいずれか、または複数に当てはまる駅です。
・乗換駅(複数の路線が乗り入れている駅)
・快速が停まる駅
・始発駅
これらの条件に当てはまる駅は、多方面への移動の利便性が高いため人気があり、投資用不動産を購入するエリアとして向いています。
例えば賃貸需要の高い路線として知られている中央線には、新宿・中野・吉祥寺・高円寺・荻窪などがあり、いずれも快速が停車する駅です。
新宿・中野・荻窪はJRだけでなく地下鉄の乗り入れもあるため、万が一中央線が遅延したり運転見合わせになったりしても移動可能です。
立川や八王子は路線図上では遠いようにも思えますが、始発駅でなおかつ新宿や東京まで座って1本で行くことも可能なため、根強い人気があります。
駅からの距離が近く生活利便性の高い物件は、多少人気が劣る駅やエリアであっても賃貸需要が高い傾向にあります。特に近年は、部屋を探す際に防犯性を重視する人が増えており、より駅近の物件が人気を集めるようになりました。
駅から徒歩10分以内が目安にはなりますが、より高い稼働率を求めるのであれば徒歩5分以内の物件がおすすめ。不動産のポータルサイトでは「徒歩10分以内」「徒歩5分以内」と区切られることが多いため、駅からの距離が近いほど多くの人の目に留まりやすくなります。
また物件の周辺環境も重要な要素です。生活必需品を購入するスーパーやコンビニのほか、駅前に飲食店が多いエリアは、ワンルームマンションを借りる単身者や若者に人気です。
大学近くの物件は、卒業に伴う退去が発生してもすぐに新入学生が借りてくれるため、空室になりにくいという魅力があります。
ただし近くに大学があればどこでもいいわけではない、という点には注意が必要。大学のキャンパスは移動する可能性があるだけでなく、今後少子高齢化による学生数の現象で、大学自体がなくなる可能性すら否定できません。
そのため大学近くの物件を選ぶのであれば、学生数が多く歴史が長い大学の本校や、規模の大きいサブキャンパスの近くがおすすめです。
東京で投資用不動産を購入する場合、目安にしたい家賃帯・面積帯があります。
まず家賃は「10万円以下」が狙い目。ワンルームマンションを借りる人の多くは、20代~30代の学生や社会人です。ターゲットになる若年層が部屋を探す際に基準にするのが「家賃10万円」というラインで、10万円を超えると一気に需要が落ち込んでしまいます。
「家賃は手取りの3分の1までにおさめるといい」という話を聞いたことがある人も多いと思います。仮に手取りが20万円の人であれば高くても7万円、25万円の人であれば8万円程度ということです。これは社会人を例にしましたが、学生であればもっと安い家賃帯でないと借りることが難しく、大学近くの物件を購入したところで借りてくれる人がいない、という事態が起きてしまいます。
次に面積は、物件が所在する区が定める「最低住戸面積」に近いものを狙います。
東京23区内には中高層建築物を建てる際の基準が条例によって定められており、ほとんどの場合で25㎡となっています(一部20㎡・28㎡などもあります)。
この最低住戸面積(できるだけ小さい部屋)を狙う理由は、同じエリアの物件の中で最も家賃帯を安くできるためです。
自分が広々とした部屋を好むからという理由で、30㎡もあるワンルームマンションを購入する人もいます。しかし面積が大きくなれば、その分家賃は周辺相場よりも高くなります。周辺相場よりも家賃が高い物件は、新しい入居者を募ることも容易ではないため、不動産投資の成功という観点からはおすすめできません。
投資用物件を購入して満室経営を続けたいのであれば、家賃帯を安く抑えられる面積の部屋を狙うことをおすすめします。
建物の修繕や清掃、管理が適切におこなわれていることも、不動産投資で長期的に安定した収入を得るために重要なポイントです。
建物は年月を経るごとに少しずつ劣化していくため、耐震性・耐久性を維持するためにも、定期的な補修や修繕をおこなう必要があります。
逆に管理が行き届いていない物件は、同じ築年数の建物と比較して耐久性が低く、見た目も清潔感がないため入居者がつきにくい傾向にあります。
ワンルームマンションを購入して不動産投資をおこなう場合、購入後に1人の判断でマンション全体の管理体制を変えることはできません。そのため物件を選ぶ段階から、管理状態のいいマンションに絞ることをおすすめします。
東京で投資用不動産を購入する際に注目したいエリアは大きく分けて2つ。1つは「都心五区」と呼ばれるエリア、もう1つは都心五区へのアクセスがいいエリアです。
「都心五区」に含まれるのは、千代田区・中央区・港区・渋谷区・新宿区です。これらの区は日本経済の中心ともいえるビジネスエリアで、労働人口が多い分ワンルームマンションへの需要も非常に高いという特徴があります。
さらに渋谷区や新宿区は、ファッション店舗や飲食店舗・大型商業施設が集まる街ということもあり、流行に敏感な若者からも根強い人気があるエリアです。
賃貸需要の高さという観点からは、上記都心五区へアクセスのいい区も注目すべきです。新宿駅・渋谷駅・東京駅といったターミナル駅で乗り換え可能な路線が通っている区や、地下鉄や私鉄など複数路線利用できる区が該当します。
特に目黒区は渋谷区と品川区の間に位置しており、山手線の東側と西側のどちらにも行きやすいという特徴を持ちます。中目黒・自由が丘・祐天寺といったおしゃれで落ち着いた街が多く、住環境がいいことも人気の理由です。
東京では多くの投資用物件が流通していますが、やみくもに探しても投資対象として理想的な物件に出会うことはできません。探し方のポイントや手順を押さえておくことが重要です。
投資用不動産を探す方法としては下記の2つが挙げられます。
1)不動産ポータルサイトを利用する
2)不動産会社に依頼する
不動産投資が初めてという人は、まずは投資物件検索サイトをいくつか覗いてみましょう。検討しているエリアに、どのような物件がどれくらい売り出されているかを把握できるほか、登録しておけば希望条件に合った物件情報を受け取ることも可能です。
不動産投資に関するセミナーを開催しているサイトや、コラムを発信しているサイトも多く、不動産投資に関する知識を身に着けながら物件選定ができます。
投資物件サイトはいくつも種類があるため、複数のサイトを参照してできるだけ多くの情報に触れるようにしましょう。
ただし、流通している収益物件のすべてがポータルサイトに掲載されているというわけではありません。そこで合わせて活用したいのが、売買を専門にする不動産会社です。
インターネットで見つけた不動産会社に相談するほか、ある程度エリアが決まっていれば街の不動産屋さんに相談に行くのもおすすめです。
不動産会社は売主から売却の依頼を受けたのちに、インターネットに物件情報を掲載するのが一般的ですが、売主の希望や事情によっては掲載しない場合もあります。不動産会社に相談することで未公開物件や掲載前の物件を紹介してもらえ、最新の物件情報をいち早く入手できる可能性が高まります。
不動産会社に物件の紹介を依頼する場合は、あらかじめ希望条件をリストアップしておくほか、自身の年収・資産の額や、銀行融資枠などを伝えておくことをおすすめします。不動産会社に「購買意欲のある顧客」と認識してもらうことで、優良物件を優先的に紹介してもらえる可能性が高まるのです。
購入する物件を決める際には、下記のステップを踏みましょう。
除外すべき物件は、建築基準に違反している違法建築物や瑕疵物件(過去に殺人事件や火事があった物件)など。これらの物件は入居者が付きにくいだけでなく、最終的に売却する際に不利に働くというデメリットもあるため避けましょう。
残った物件の中から、最終的に購入する物件を絞っていきます。
物件を絞る際にチェックしたいのは下記のポイント。
・投資の対象として適切かどうか(利回り・築年数・土地の価格など)
・賃貸需要があるか(駅からの距離、賃料など)
・リフォームや修繕の履歴(将来的な支出の可能性を知る)
・現地確認(周辺環境や他の入居者の雰囲気)
他にも購入する理由・目的に応じて物件の状態や、売り出し条件などを細かくチェックします。これらは不動産投資の経験が豊富な人であっても、不動産会社や不動産投資の専門家の意見を聞きながら進めることが多いです。
「なんとなく需要がありそう」という考え方で購入を決めてしまうと、後々大きく損をする可能性も考えられます。少しでも納得のいかない部分があれば購入を見送るというのも、不動産投資で失敗しないために重要なポイントです。
上記では購入対象として積極的に選びたい物件の特徴を述べましたが、逆に選んではいけない物件もあるという点は頭に入れておく必要があります。
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本記事でおすすめしている不動産投資では、若年層からの需要の高いワンルームマンションの購入を想定しています。ワンルームマンションは面積が狭いため、形の悪い部屋は使い勝手が悪く、入居者がなかなかつかないという問題に直面してしまいます。
ベッドなどの大型家具を配置しやすい綺麗な長方形の部屋を選び、L字型や台形といった不整形な部屋は避けましょう。
駅近の物件が人気だからといって、繁華街に近い物件を選ぶことはおすすめしません。
繁華街に近い物件は治安が悪いだけでなく、生活必需品を購入するためのスーパーやドラッグストア、病院などの公共施設もないため、快適な住環境とはいえません。
住環境という観点では、オフィス街にある物件も避けるべきです。繁華街近くと比較すると治安は悪くはありませんが、スーパーが少なく土日も閑散としているため生活の利便性が高いとは言えないのです。
不動産投資は収益物件を購入して終わりというわけではなく、購入後の維持管理や入居者付け・入居者対応も継続的におこなわなければ、安定した利益を得ることはできません。つまり物件の選定から運用、出口戦略までを一貫して相談できる、パートナーとしての不動産会社を選ぶことが重要ということです。
信頼できる不動産会社を選ぶには、下記2つのポイントに着目しましょう。
安定した不動産投資をおこなうためには、社会的信頼度が高く、投資用物件の取扱・運用実績の多い不動産会社を見つけることが重要です。
インターネット上には不動産会社のクチコミサイトがあり、実際にその不動産会社を通じて収益物件を購入した人や、管理を委託した人のリアルな感想を見られます。また会社のホームページでは、資本金・従業員数・取り扱い物件数などを確認することも可能なため、利用前に一度はチェックしておくのがおすすめです。
規模の大きい不動産会社は、それだけ不動産投資に関するノウハウを持っており、的確なアドバイスを受けられる可能性が高いと言えます。
不動産会社の中には物件を顧客に売ることしか頭になく、物件のいい面だけをアピールし、リスクやデメリットを話したがらない会社も存在します。デメリットを話してしまうと顧客の購買意欲がそがれてしまい、投資を断念されてしまう可能性があるためです。
しかし不動産投資は取引金額が大きいため、リスクやデメリットを知らずに物件を購入するのは非常に危険です。
不動産投資のパートナーとして信頼できる不動産会社は、「顧客が物件を購入してくれること」ではなく、「顧客が不動産投資で成功すること」が会社の利益にもつながることを理解しています。そのため一見欠点のない魅力的な物件であっても、顧客にとってリスクやデメリットになるポイントも必ず説明し、それらを理解したうえで購入するかどうかの判断をしてもらうのです。
今後も賃貸需要の高い状況が続くことが期待できるため、不動産投資をおこなうには絶好のエリアだと言えます。しかし不動産投資で安定した利益を得続けるには、物件やエリアの選び方が非常に重要であり、慎重に見極めることが重要です。
数多くある東京都内の投資用不動産の中から、自分の資産状況や投資目的にあった物件を見つけるには、信頼のできる不動産会社を見つけることをおすすめします。
不動産投資の実績豊富な会社であれば、購入後の管理や運用についてのアドバイスをもらえたり、出口戦略を含めた資金計画を建てられたりと、不動産投資の頼もしいパートナーになってくれることでしょう。
最初のうちは複数の不動産会社で物件を探し、担当者とのやり取りを通して自分に合った不動産会社を探しましょう。
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【保有資格】宅地建物取引士
上智大学外を卒業後、不動産調査会社在籍中に宅地建物取引士試験に合格。宅建士として事業用不動産の仲介営業職に従事し、退職後はレンタルオフィスの運営会社で入居者・契約管理をするかたわら、売買・賃貸・住宅ローンを中心とした不動産関連の専門性が高い記事を多数執筆。不動産初心者でもわかりやすい文章に定評がある。
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