新築マンションの売却方法とは?高額で売却するためのポイントも解説

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購入したばかりの新築マンションを売却することになり、焦っていませんか?

この記事では、新築マンションにおける2つの売却方法や、売却の流れ、高額で売却するためのポイントについて解説します。
漠然とした不安や焦りを解消し、自分に合った売却を進められるようにしましょう。

目次

新築マンション売却の基本

まずは、新築マンションを売却する際に知っておきたい、3つの基本情報について解説します。

  • 新築マンションの定義
  • 新築マンションを売却する人の背景
  • 新築マンションの売却方法

それぞれについて、以下に詳しく見ていきましょう。

新築マンションの定義

「新築マンション = 建てられてから数年以内のマンション」と考える人は少なくありません。

しかし厳密には、一度でも人が住んでしまうと、新しいマンションだとしても新築とは言えないのです。
国土交通省が提示する「住宅の品質確保の促進等に関する法律」では、以下の2点を満たす住宅が新築であると定義されています。

  • 人が一度も住んだことがないこと
  • 建設工事の完了日から1年以内であること

人が住んだことがある、または建設工事の完了日から1年を経過したマンションは、「中古マンション」として扱われてしまうのです。
新築には該当しないものの、建てられてから1〜2年以内の新しいマンションのことを「築浅マンション」と呼ぶことはあります。
築浅には、明確な定義は存在しません。

この記事では一般的なイメージに合わせて、築浅マンションのことも「新築マンション」として扱います。

新築マンションを売却する人の背景

新築マンションを売却する人には、さまざまな背景があります。
よくある売却理由は、以下のとおりです。

  • 転勤することになった
  • 家族構成が変わった
  • 家計が苦しくなった

マンションの購入直後にタイミング悪く転勤が決まり、住む人がいなくなってしまうと、売却せざるを得ません。
賃貸に出す選択肢もありますが、今後の手間を考えると売却のほうが楽でしょう。

出産や親との同居によって居住人数が増えたことで、マンションの間取りが家族構成に合わなくなることも。
離婚することになり、どちらか1人で住宅ローンを支払うことができない、またはマンションの契約上にある関係を解消したいなどの理由で売却するケースもあります。

またマンションを購入すると、住宅ローン以外にも管理費や修繕積立金、駐車場代を毎月支払わなければなりません。
資金計画の甘さや収入の減少などによって、月々の支払いが想定よりも苦しくなり、新築マンションを売却するという人もいます。

新築マンションを売却する人の背景には、「想定外」が多いのです。

新築マンションの売却方法

新築マンションの売却方法としては、以下のいずれかが挙げられます。

  • 不動産会社に売却を依頼する
  • 自分で売却する

それぞれの概要やメリット・デメリット、注意点について、詳しく見ていきましょう。

売却方法①不動産会社に売却を依頼する

不動産会社に売却を依頼すると、売却活動を通じてマンションの購入希望者を探してくれます。
これを「仲介」といい、マンションの一般的な売却方法です。

仲介には、以下のようなメリットがあります。

  • 不動産のプロに売却活動を任せられる
  • 不動産会社独自のネットワークを活用した広告ができる
  • 売買契約や引き渡しなどの手続きをサポートしてもらえる

不動産会社に仲介手数料を支払う必要があるというデメリットはありますが、プロに任せることでトラブルの回避に繋がるため、必要経費だと思えるでしょう。

注意点としては、不動産会社によって売却方法が異なることです。
売却するマンションの条件や、自分の希望に適さない不動産会社を選んでしまうと、いつまで経っても購入希望者が現れずに売却活動が長引いてしまう原因となります。

売却方法②自分で売却する

新築マンションの売却では、不動産会社に仲介してもらわずに、自分で購入希望者を探すことも可能です。
これを「個人売買」といい、メリットとしては以下の2点が挙げられます。

  • 仲介手数料がかからない
  • 自由度が高い

不動産会社に頼らない個人売買は、価格設定や広告などの売却活動を自由に進められる反面、プロからのサポートを受けられません。
そのため、以下のようなリスクやデメリットが伴います。

  • 書類作成や各種手続きの手間がかかる
  • 広告のネットワークがない
  • 買い手側の住宅ローン審査が通りづらい

マンションの売却には、不動産はもちろん法律や税金などの幅広い知識が必要です。
個人だと金融機関からの信用が不動産会社よりも低くなりやすく、買い手側の住宅ローンが通らないことも。
さらに広告を出せる範囲が限られたり、手続きに不備が出やすかったりと、売却活動の難易度が高くなりがちです。

このような点から、個人売買はトラブルが起きやすいため注意しましょう。

新築マンション売却の流れ

不動産会社に依頼して新築マンションを売却する場合は、以下のような流れで進めるのが一般的です。

  • 売却相場を把握する
  • マンションの査定をおこなう
  • 必要書類を準備する
  • 不動産会社と媒介契約を結ぶ
  • 売却活動をおこなう
  • 売買契約を結ぶ
  • マンションを引き渡す

個人売買では④のステップが不要となりますが、大まかな流れは同じです。
ステップごとに詳しく解説していきます。

売却相場を把握する

まずは、売却したいマンションの売却相場を把握することが大切です。
売却価格を決める際の参考になるだけでなく、相場よりも高い価格で売却されているマンションから、買い手のニーズを読み取ることができます。

売却活動においてライバルとなる、売り出し中のマンションの価格は、スーモやホームズのような一般向け不動産情報サイトから調べましょう。
築年数・エリア・間取りなど、自分が売却するマンションに近い条件で絞り込み、複数の売却価格から相場を掴みます。

ただ売り出し中のマンションに付けられた価格は、売り手の希望価格であるため、買い手との交渉により下がる可能性があります
国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」では、実際に取引されたマンションの売却価格を調べられるため、より正確な相場を掴むためにも活用してみてください。

一度も住んでいない新築マンションの相場を調べたい場合は、住友不動産や東急不動産のような大手不動産会社のホームページも参考になります。
各マンションの物件概要ページに、販売価格が記載されているためです。

マンションの査定をおこなう

マンションの売却相場を掴めたら、以下いずれかの方法で査定をおこないます。

  • 一括査定サイトを利用する
  • 不動産会社に訪問査定を依頼する

一括査定サイトでは、マンションの情報を入力するだけで、家にいながら複数の不動産会社に査定を依頼できます。
不動産会社によって査定結果が異なるため、提示された根拠や自分の相場観を元に比較しましょう。

不動産会社の訪問査定とは、担当者がマンションを実際に見たうえで、価値を算出する査定方法です。
結果が出るまでの時間や、不動産会社に出向く手間がかかりますが、一括査定サイトよりも精度の高い査定がおこなえます。

一括査定サイト・不動産会社の訪問査定はどちらも、基本的に料金はかかりません。
査定は、売却を依頼する不動産会社を選ぶ際の判断材料になるのはもちろん、個人売買でも売却価格の参考にできるため、積極的に活用しましょう。

必要書類を準備する

マンションの売却時には、主に以下の書類が必要になります。

  • マンション購入時の売買契約書・重要事項説明書
  • 登記事項証明書
  • 登記識別情報
  • 固定資産評価証明書
  • 住宅ローンの残高証明書
  • 印鑑証明書
  • 付帯設備表
  • 物件状況確認書

必要書類は、マンションや売却の条件によって変わる可能性があるため、不動産会社に査定を依頼した際に聞いてみると良いでしょう。

マンション購入時の売買契約書のように保有している書類もあれば、登記事項証明書や印鑑証明書のように取得しなければならない書類もあります。
マンションの売却に必要な書類は、基本的に市区町村の役所や法務局への申請で取得可能です。

慌てずスムーズに売却を進めるためにも、必要書類は余裕を持って準備しておきましょう。

不動産会社と媒介契約を結ぶ

不動産会社にマンションの売却を依頼する場合は、媒介契約を結びます。
相談や査定で、信頼できる不動産会社を見極めたうえで契約に進みましょう。

媒介契約には3種類あり、サポートの手厚さや自由度が異なります。

  • 一般媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約

一般媒介契約は自由度が高く、複数の不動産会社と同時に契約できますが、ほかの媒介契約は1社に限定しなければなりません。
売却活動の報告頻度においては、一般媒介契約は任意、専任媒介契約は2週間に1回以上、専属専任媒介契約は1週間に1回以上となります。

ほかにも買い手との直接取引の可否や、不動産会社専用ネットワークへの掲載期限などに違いが出るため、担当者からの説明を受けながら考えましょう。

売却活動をおこなう

マンションの売却活動は、不動産会社がおこなってくれます。
ネットワークを駆使した広告や他社との情報共有、自社の顧客への紹介など、方法はさまざまです。

内覧の希望が入ったら、不動産会社の担当者とスケジュールを合わせたうえで対応します。

自分で売却活動をおこなう場合は、人脈や個人間売買サイトを活用して、買い手を見つける必要があります。
個人間売買サイトに掲載する写真を撮影したり、マンションの情報を入力したりと、仲介に比べて売り手の負担が大きくなるステップです。

不動産会社のような広いネットワークがない状態で、より多くの人にマンションを見てもらうためには、オープンハウスを開催するという手段もあります。
オープンハウスは「現地内覧会」とも呼ばれ、期間内であれば誰でも自由に内覧できるスタイルです。
気軽に訪れた人が買い手になる可能性もあるため、不特定多数の人を案内することに抵抗がなければ取り入れてみてください。

売買契約を結ぶ

マンションの購入希望者が現れたら、条件をすり合わせ、売買契約に進みます。
売却価格について値引き交渉されるケースが多いため、価格の最低ラインや、その根拠を明確にしておきましょう。

売買契約書は不動産会社が用意してくれますが、個人売買の場合は自分で作成しなければなりません。
契約金額や各種条件、引き渡し日など記載内容に漏れや間違いがないか確認し、署名・捺印をおこなえば売買契約の成立です。

一般的には手付金として、売却価格の5%〜10%ほどの金額を買い手が売り手に渡します。
手付金は義務ではありませんが、安易な契約解除を防ぐ役割もあるため、受領しておくと良いでしょう。

マンションを引き渡す

引き渡し日には、マンションの代金や日割りの固定資産税を買い手から受け取り、鍵を渡します。
マンションの所有者が変わるため、所有権移転登記も必要です。

住宅ローンが残っており、マンションを売却して得たお金で完済する場合は、同時に抵当権を抹消しなければなりません。
抵当権とは、住宅ローンを借り入れる際の担保として、金融機関がマンションに設定する権利のことです。

一般的に、所有権移転や抵当権抹消の手続きは、登記のプロである司法書士に依頼します。
必要書類を揃えたり、申請書を作成したりと手間はかかりますが、自分で登記の手続きを進めることも可能です。

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新築マンションを高額で売却するためのポイント

購入したばかりの新築マンションを売却する際は、住宅ローンが残っているケースが多いため、売却価格を可能な限り高くしたいものです。
新築マンションを高額で売却するためには、以下のポイントにおいて、適切な対応が求められます。

  • 売却のタイミング
  • 売却価格
  • 室内の印象

それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

売却のタイミング

マンションの価値は築年数が経つほど下がっていくため、基本的には少しでも早く売り出したほうが、高額で売却できます
築年数が浅いマンションはキレイで見栄えが良く、買い手も付きやすいです。

しかし所有年数が5年以下の場合、マンション売却の利益にかかる「譲渡所得税」の税率が高くなるというデメリットがあります。
譲渡所得税の税率は、マンションの所有年数が5年以下だと39.63%、5年を超えると20.315%です。
5年を境に税率が約半分になるため、控除の有無やタイミング次第では、売却を延期したほうが手元に残るお金が多くなります。

築年数の経過による価値の減少と、譲渡所得税の負担を天秤にかけて、損をしないタイミングで売却しましょう。

また周辺環境や市場の変化によって、現在よりも数年後のほうが高く売れるというケースもあります
不動産会社からプロ視点の意見をもらいながら、可能な範囲で売却のタイミングを検討してみてください。

売却価格

マンションの売却価格は、相場よりも少し高く設定しましょう。
そのまま購入してもらえれば高額売却となり、値引き交渉が入っても相場ほどの価格で売却できる可能性があります。

相場よりも高い価格で売却するためには、マンションの売却が得意な不動産会社に仲介を依頼することが大切です。
不動産会社選びでは、ホームページに記載してある実績にも注目してください。

自分でマンションの売却活動をおこなう場合、設定した価格が妥当だと感じてもらえるよう、マンションの魅力を最大限にアピールする必要があります。
売却相場を調べる際に、過去の取引で高く売れているマンションの特徴を掴んでおけば、売却活動に活かせます。

また相場よりも高すぎる価格を付けてしまうと、購入希望者が現れず売却活動が難航してしまうおそれがあるため、注意しましょう。

室内の印象

新築マンションを高額で売却したい場合は、広告に掲載する写真や内覧時の対応も、力を入れるポイントです。

まずは広告を見た段階で良い印象を持ってもらえるように、室内が明るくキレイに映った写真を採用しましょう。
おしゃれな家具や小物で室内をモデルルームのように仕上げる「ホームステージング」も、印象アップに効果があります。

マンションの売却を決めたら、いつでも内覧者を迎えられるように掃除や片付けを徹底し、清潔感のある状態を保つことが大切です。
内覧時には室内が明るくなるようにカーテンを開けたり、エアコンを付けて室温をコントロールしたりと、小さな工夫でほかのマンションに差を付けられる可能性もあります

新築マンションの売却に関するよくある質問

新築マンションの売却に関するよくある質問と、その回答をまとめてみました。

新築マンションの売却にはどのくらいの期間がかかりますか?

広告を出してから売買契約を結ぶまでは、一般的に3ヶ月ほどかかります。
売却活動前の査定や、契約から引き渡しまでの期間を含めると、全体で5ヶ月〜半年ほどかかると考えておきましょう。

売却するよりも賃貸マンションとして運用するほうが良いですか?

賃貸マンションとして運用する場合、空室が続くことで損をするリスクがあります。
将来的に再び住む可能性があるなら、手放さずに運用するのも良いですが、戻らない場合はリスクや手間を考えて売却するのが一般的です。

新築マンションを早く売却する方法はありますか?

不動産会社に直接買い取ってもらう売却方法があります。
売却価格は仲介よりも安くなりやすいですが、買い手を探す必要がないため、スピーディーな売却が可能です。

仲介手数料はいくらですか?

不動産会社に支払う仲介手数料は、マンションの売却価格に応じて変わります。
売却価格が400万円以上の場合、仲介手数料の計算式は「 ( 売却価格 × 3% + 6万円 ) + 消費税 」です。

マンションの売却金額よりも住宅ローンの残金が高くなったらどうすれば良いですか?

マンションの引き渡し時には、住宅ローンを完済して抵当権を抹消しなければなりません。
住宅ローンの残金のうち、マンションの売却金額でまかなえない分は、自己資金で返済する必要があります。

新築マンションの売却方法や高額で売却するためのポイントまとめ

新築マンションを売却する場合、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。
仲介手数料はかかりますが、売却活動をプロに任せられる安心感があり、独自のネットワークでより多くの人にマンションの情報を見てもらえます

新築マンションにおける売却の流れは、以下のとおりです。

  • 売却相場を把握する
  • マンションの査定をおこなう
  • 必要書類を準備する
  • 不動産会社と媒介契約を結ぶ
  • 売却活動をおこなう
  • 売買契約を結ぶ
  • マンションを引き渡す

自分でマンションを売却する場合は、不動産会社と媒介契約を結ばないため、仲介手数料がかからないというメリットがあります。
しかし個人売買は広告範囲が限られるうえに、書類作成や各種手続きをすべて自分でおこなう必要があり、トラブルが起きやすい売却方法です。

また、新築マンションを高額で売却するためには、以下のポイントを押さえましょう。

  • 築年数・譲渡所得税の税率・エリアの展望のバランスから、売却のタイミングを見極める
  • 売却価格を相場より少し高く設定する
  • マンションの売却が得意な不動産会社に仲介を依頼する
  • 室内が明るくキレイに映った写真を広告に載せる
  • 掃除・片付け・ホームステージングなど、内覧者に良い印象を与えるための工夫を施す

転勤のような突然の理由で、新築マンションを売却することになるケースは少なくありません。
この記事で解説した売却方法や流れを把握し、ポイントを押さえながら、売却を適切に進めていくことが大切です。

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この記事を書いた人

宅地建物取引士の資格を保有するフリーライター。
不動産会社での勤務・接客経験をもとに、「次に起こすべきアクションがわかる易しい記事」をお届けします。

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