グリーン住宅ポイント制度とは?最大100万円相当付与のお得な制度を解説

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2020年12月より新たにスタートした「グリーン住宅ポイント制度」は、マイホームや賃貸住宅(投資住宅)の購入やリフォームに際し、商品の交換やリフォーム費用に充てられるポイントが付与される制度です。

これまでにも最大30万円相当のポイント付与の「住宅エコポイント」や最大35万ポイント付与の「次世代住宅ポイント」などさまざまなポイント制度がありましたが、グリーン住宅ポイント制度のポイントは最大100万円相当。本記事では、かつてない規模のお得なポイント制度の概要や適用要件をわかりやすく解説します。

目次

グリーン住宅ポイント制度とはコロナの影響を受けて創設された制度

グリーン住宅ポイントとは

2014(平成26)年に終了した「住宅エコポイント」は、円高・デフレ対策として創設されました。一方で、2020(令和2)年に終了した「次世代住宅ポイント制度」は、消費税率引き上げに伴う需要変動対策として創設された制度です。

そして2020年12月にスタートした「グリーン住宅ポイント制度」は、新型コロナウイルス感染拡大によって落ち込んだ経済回復のために創設された制度。いずれも住宅需要の回復を図るための制度ですが、グリーン住宅ポイント制度はかつてない経済危機を見込み最大100万円相当のポイント付与と従来制度の2倍以上の規模で、なおかつこれまで対象となっていなかった「中古住宅購入」も対象としています。

またグリーン住宅ポイント制度では自らが所有者となる賃貸住宅(新築)の購入やリフォームも対象となっていますので、これから転居・お住み替えを考えている方のみならず不動産投資をお考えの方も、ここから解説する制度の概要を確認してみてください。

・グリーン住宅ポイント制度は最大100万円相当のポイントを付与する制度

・中古住宅購入・リフォームも対象に

・賃貸住宅新築・リフォームも対象

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グリーン住宅ポイント制度の概要

まず新築住宅・中古住宅購入、リフォーム、すべてに共通する要件は、2020(令和2)年12月15日から2021(令和3)年10月31日までに売買(請負)契約を締結することです。グリーン住宅ポイント制度は「2021年いっぱい」の制度ではありませんので、契約時期には十分ご注意ください。

そのほか、対象ごとの適用要件や概要は次の通りです。

新築住宅購入

(出典:国土交通省

注文住宅の新築および新築住宅の購入では、一定の省エネ性を有していればポイント付与の対象となります。また東京圏からの移住など一定の要件を満たした場合に限り、ポイントが増加します。

中古住宅購入

(出典:国土交通省

中古住宅購入には省エネ性能の要件はありませんが、上記4つのいずれかの要件を満たした場合に限りポイントが付与されます。

賃貸住宅(投資住宅)の新築

(出典:国土交通省

自らが所有者となる賃貸住宅を新築する場合には、一定の省エネ性能を満たした住宅に限りポイントが付与されます。

広さ要件が「40㎡以上」となっているため、ワンルームなどは適用外となる可能性がありますのでご注意ください。

住宅のリフォーム

(出典:国土交通省

マイホームおよび自らが所有する賃貸住宅の一定のリフォームも、ポイント付与の対象です。40歳未満の若者世帯・18歳未満の子を有する子育て世帯はポイントの上限があがり、さらに中古住宅購入を伴うリフォームでは上限ポイントが2倍となります。

付与されたポイントの使用方法

付与されたポイントは、1ポイントあたり1円換算で一定の要件に適合する商品との交換、もしくは一定の要件に適合する追加工事の費用に充てられます。

一定の要件に適合する商品
  • 「新たな日常」に資する商品
  • 省エネ・環境配慮に優れた商品
  • 防災関連商品
  • 健康関連商品
  • 家事負担軽減に資する商品
  • 子育て関連商品
  • 地域振興に資する商品
一定の要件に適合する追加工事
  • ワークスペース設置工事
  • 音環境向上工事
  • 空気環境控除工事
  • 菌・ウイルス拡散防止工事
  • 家事負担軽減に資する工事
  • 防災に資する追加工事
  • グリーン住宅ポイント制度の対象は2021年10月31日までの契約
  • 一定の省エネ性能を有した新築住宅購入は最大100万円相当のポイント付与
  • 一定の要件を満たした中古住宅の購入は最大45万ポイントを付与
  • 一定の省エネ性能を満たした賃貸住宅の新築は最大10万ポイントを付与
  • 一定の住宅のリフォームは最大45万ポイントを付与。中古住宅購入を伴う場合は最大60万ポイント

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お得に住宅購入・住み替えするなら2021年が◎

2021年は、グリーン住宅ポイント制度のみならずお得に住宅購入できる制度が目白押しです。

また不動産購入に際してほとんどの方が利用する住宅ローンの金利水準も、買い時を後押ししているといえるでしょう。

住宅ローン金利は「史上最低」の水準を維持

住宅ローン金利はここ数年、政府による金融緩和政策の影響により過去最低水準の金利を更新し続けている状況です。

2021年1月には、早速、ジャパンネット銀行の固定期間選択型(10年)の金利が0.5%を切り過去最低値を更新しています。固定期間選択型が0.5%以下、変動金利は0.3%台、固定金利は1%強というかつてないほどの昨今の低金利は、確実にマイホームを購入される方を後押しするでしょう。

住宅ローン控除の期間が延長

住宅ローン金利が下降し続ける中、2021年は住宅ローン控除の期間延長措置によってさらに従来以上の大幅減税という大きな恩恵を受けられます。

原則的に、住宅ローン控除の控除期間は「10年」。それが、以下の期日までに契約し2022(令和4)年までに入居した場合に限り「13年」に延長されます。

  • 注文住宅:2021(令和3)年9月末
  • 分譲住宅・中古住宅:2021(令和3年)11月末

(出典:日経新聞

11年目以降の年間控除額は引き下がる可能性もありますが、それでも総控除額に数十万円の違いが出るケースも多いことでしょう。2022年以降には控除期間が原則の10年に戻るだけでなく、年間控除額の引き下げも検討されているため、2021年内に住宅ローン控除を受ける価値は大きいと考えられます。

すまい給付金は2021年中の引渡し・入居が対象

2014(平成26)年から始まったすまい給付金は、2021(令和3)年12月までに引き渡され入居が完了した住宅が対象です。

(出典:国土交通省

対象となる住宅は、住宅の質に関する一定の要件を満たした新築住宅および中古再販住宅。個人が売主の中古住宅には適用されませんのでご注意ください。

祖父母・両親からの住宅資金提供にかかる贈与税非課税枠も拡大を維持

住宅購入時には、祖父母やご両親から資金の援助をしてもらう方も少なくないのではないでしょうか。しかし、直系尊属からの住宅資金の影響であっても一定の額を超える贈与には贈与税が課税されます。

2019(令和元)年10月の消費税増税時には直系尊属からの住宅資金にかかる贈与税の非課税枠が「3,000万円」にまで拡大しましたが、その枠は年々、縮小される予定でした。ただし、コロナ対応のため2021年は2020年の「1,500万円」という非課税枠が維持されています。

新居のご購入・転居をお考えの方は、まず今のお住まいがいくらで売れるかを把握しておきましょう。マンションの査定なら、マンション査定専門のマンションナビをご活用ください。

・住宅ローン金利は「史上最低」の水準を維持
・2021年は住宅ローン控除が13年に延長
・すまい給付金は2021年末までの入居が対象
・祖父母や両親からの住宅資金提供にかかる贈与税の非課税枠が拡大中

2021年はお得に住宅購入できるチャンス!

まとめ
  • グリーン住宅ポイント制度は新型コロナウイルス感染拡大を受けて創設された
  • 最大付与ポイントは100万円相当とかつてない規模
  • 中古住宅購入や賃貸住宅の新築、リフォームも対象に
  • 若者世帯や子育て世帯など一定の要件を満たした世帯はポイント上限が引き上がることも
  • 付与されたポイントは1ポイント1円換算で商品の交換・追加工事の費用に充てられる
  • 2021年は住宅ローン控除の期間も延長中
  • 住宅ローン金利も引き続き「史上最低」の低金利を維持
  • すまい給付金や贈与税非課税枠拡大もマイホーム購入・住み替えを後押し

2021年10月末までの新築・中古住宅の購入およびリフォームの契約でポイントが付与される「グリーン住宅ポイント制度」は、最大100万円相当のポイントが付与されるかつてない規模のポイント制度です。とくに子育て世帯や若者世帯、東京圏から移住される方などは付与されるポイントの上限が引き上がりますので、これから新居のご購入やお住み替えをお考えの方は適用要件をよくチェックしてみてくださいね。

さらに2021年は住宅ローン控除の期間延長やすまい給付金など、住宅購入を後押しする制度が目白押し。2022年以降は住宅ローン金利の水準がどうなるかも予測できず、さらに住宅ローン控除の減税効果が半減する可能性もあります。将来的に住宅購入やお住み替えを検討されている方は、今年の好機を見逃さず、買い時を考えてみましょう。

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この記事を書いた人

亀梨奈美のアバター 亀梨奈美 不動産ジャーナリスト/株式会社realwave代表取締役

大手不動産会社退社後、不動産ライターとして独立。
2020年11月 株式会社real wave 設立。
不動産会社在籍時代は、都心部の支店を中心に契約書や各書面のチェック、監査業務に従事。プライベートでも複数の不動産売買歴あり。
不動産業界に携わって10年以上の経験を活かし、「わかりにくい不動産のことを初心者にもわかりやすく」をモットーに各メディアにて不動産記事を多数執筆。

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