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品川駅北周辺地区の再開発とは?最新状況・完成時期・街の変化を徹底解説

2026年1月現在、品川駅周辺ではいくつもの再開発が進行していますが、その中でもメインとなるのが「品川駅北周辺地区の再開発」です。
品川駅北周辺地区の再開発は、品川駅の北から田町駅の南までの範囲でおこなわれており、高輪ゲートウェイ再開発も含みます。

このように品川駅北周辺地区の再開発面積は広く、開発が完了すると、周辺のマンション市場にも大きな影響を与えると考えられています。
品川駅周辺でマンション購入を検討する場合、品川駅北周辺地区の再開発の概要や開発後の環境の変化まで考慮すれば、「想定と違う」という後悔を防止できるはずです。

本記事では、品川駅北周辺地区の再開発の概要や開発スケジュール、住環境やマンション市場への影響について解説します。

目次

品川駅北周辺地区再開発の概要

品川駅北周辺地区の再開発は、「JR東日本車両基地跡地」を中心にしておこなわれている開発です。

なぜ住環境やマンション市場の変化が起こる可能性が高いのかを理解するためにも、まずは品川駅北周辺地区の再開発の概要について解説します。

エリア位置(地図)と開発範囲

引用:港区「品川駅周辺地区(区域 4-2)の街づくりについて

図が示すとおり、品川駅北周辺地区の再開発は品川駅北側から田町駅南部までの都市再生プロジェクトです。
開発地は南北に長い一方で、東西方向は国道15号線からJR山手線までの距離が短いという特徴があります。

再開発エリアは約18.3ヘクタール(約183,000㎡)とされており、広大な土地を活用するために土地区画整理事業を主体としながら進められています。

プロジェクトの目的と背景

品川駅北周辺地区の再開発プロジェクトの目的は、東京都の新たな国際交流拠点の形成です。
品川駅北周辺地区の再開発エリアは国道15号線の東側に位置しており、品川駅・高輪ゲートウェイ駅・泉岳寺駅をつなぐ重要な交通結節点です。

しかし、重要な場所にもかかわらず、敷地が細分化されて土地をうまく活用できていないうえに、旧耐震基準の古い建物が多く、駅前にもかかわらず活性化していないという問題を抱えています。

このような問題を解決するために、新たな国際交流拠点として整備されるという背景があります。

関係主体(JR東日本・国・自治体)

品川駅北周辺地区の再開発エリアは広く、さまざまな企業や行政が関与しています。

事業の主体となるのは、JR東日本車両基地跡地の所有者である「東日本旅客鉄道株式会社」です。

そして、再開発エリアの土地区画整理事業の施行者である「独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)」も主要な関係者といってもよいでしょう。

また、再開発をおこなうにあたり、民間都市再生事業計画として認定した国、指針となる「品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2020」を定めた東京都、計画に沿って都市計画の変更を実行する港区も関係者に入ります。

他にも多数の民間企業や有識者がまちづくり委員会などを通じ、品川駅北周辺地区の再開発にかかわっています。

再開発の計画内容

品川駅北周辺地区の再開発では、以下のように多くの工事が進行中です。

  • 交通動線の改善
  • 業務・商業機能の新設
  • オープンスペース・緑地整備

それでは、どのような工事がおこなわれているのか解説します。

交通動線の改善

品川駅北周辺地区の再開発では、各駅と周辺地区との交通動線の改善がおこなわれています。

品川駅周辺では「東海道新幹線」「山手線」「京急本線」など、複数の鉄道路線が集中するにもかかわらず、各駅と周辺地区を結ぶ交通動線が分断されていました。この問題を解消するため、空中通路や広場、各種道路の延伸などがおこなわれます。

また、現状の駅前広場は手狭でバスの滞留空間がなく、国道15号線上に多くのバス停があり、利用者にとって不便かつ危険な状態です。バスの問題は駅前広場の拡充により解消され、利用者の動線の課題は、歩行者用デッキの整備により解消されることが期待されています。

業務・商業機能の新設

引用:TAKANAWA GATEWAY CITY「高輪ゲートウェイシティについて

品川駅北周辺地区の再開発では、数多くの業務・商業施設が新設されます。

たとえば、再開発の重点地区である「高輪ゲートウェイ再開発」では、以下のような建物が新設されます。

エリアの名称1街区2街区3街区4街区
建物名称住宅棟文化創造棟複合棟Ⅱ複合棟Ⅰ
(North・South)
敷地面積約12,700㎡約8,000㎡約15,000㎡約38,300㎡
延床面積約149,000㎡約31,000㎡約211,000㎡約460,000㎡
高さ約173m約45m約167m約164m
階数地上44階地下3階地上6階地下4階地上31階地下5階地上30階地下3階
用途住宅・教育施設など文化創造施設オフィス・商業施設などオフィス・ホテル・商業施設など

また、高輪ゲートウェイ再開発で進められている「TAKANAWA GATEWAY CITY」は2025年3月27日にまちびらきがおこなわれ、以下の施設が開業しました。

施設名概要
高輪ゲートウェイ駅2025年3月27日に本開業した建築家「隈研吾」氏の設計の駅
THE LINKPILLAR 1再開発地域内最大級規模のツインタワー
ニュウマン高輪(サウス・ノース、ルフトバウム)ルミネ史上最大規模となる延床面積約60,000㎡の商業施設
JWマリオット・ホテル東京マリオット系列でラグジュアリーランクに該当する高級ホテル

これらの施設はあくまで代表例であり、品川駅北周辺地区の再開発では、その他にも多くの大規模建築物が建てられます。

住居やオフィス、商業施設がよりいっそう充実するため、品川駅周辺の住環境は大きく変化することでしょう。

オープンスペース・緑地整備

引用:国土交通省「国道15号・品川駅西口駅前広場の将来の姿

品川駅北周辺地区の再開発では、オープンスペースや緑地も整備されます。

再開発区域内ではいくつもの大規模建築物が建てられる予定であり、現在でも歩行者の滞留が問題となっている品川地区により多くの人が訪れるようになります。

このような問題の発生を防止するために、品川駅前にくつろぎの場を提供する広場が整備され、道路の影響を受けない空中通路が整備される予定です。

また、泉岳寺駅の東側には約2,000㎡の街区公園と合計3,000㎡の緑地も設置されます。緑地帯が増加することで、緑豊かな都市景観になると期待されています。

完成時期とスケジュール

品川駅北周辺地区の再開発は、大規模な開発であり、時間をかけて少しずつ手続きや工事が進められています。

ここからは、再開発の歴史や完成時期などのスケジュールについて解説します。

2016年〜:準備工事

品川駅北周辺地区の再開発の工事を開始するためには、さまざまな計画策定や許認可が必要であり、以下のように多くの手続きが取られています。

2006年品川周辺地域都市・居住環境整備基本計画の策定
2007年品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドラインの策定
2014年品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2014の策定
2016年品川駅周辺地区地区計画の都市計画決定
2017年品川駅北周辺地区まちづくりガイドラインの策定
2019年品川駅北周辺地区土地区画整理事業の事業計画変更認可
2020年品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2020の策定
2023年市街地再開発事業の組合設立認可

年表は主な計画策定や許認可を抜粋したものですが、一部でもこのように多くの手続きが取られています。

手続きの進捗状況に応じ、準備工事がおこなわれ、その準備の段階によって建築物の建築が開始されます。

2019年〜:街区整備

引用:東日本旅客鉄道株式会社「都市再生特別地区(品川駅北周辺地区)都市計画(素案)の概要

品川駅北周辺地区の再開発では、いくつもの建築物や施設の建築工事が進行しています。

主な建築物や施設の建設開始年数と竣工予定日は、以下のとおりです。

建築物・施設名竣工(予定)年度
1街区~4街区(オフィス・住宅・商業施設など)2019年度~2024年度
歩行者専用道2018年度~2024年度
交通広場広場2号・3号2021年度~2024年度
歩行者通路6号2021年度~2027年度

2026年1月現在、多くの工事が完了しているものの、一部施設は工事中の場所もあります。

最終完成の見通し

品川駅北周辺地区の再開発の最終完成は、2030年とも2040年ともいわれています。

目安しか公表されていないのは、再開発の南側にある「区域5」と「区域6」が、将来整備予定となっており、明確な完成年数がわからないためです。

将来整備予定の区画面積は広く、全体の3分の1前後あるため、今後も品川駅周辺の環境が大きく変わると推測されます。

周辺住環境への影響

品川駅北周辺地区の再開発では、京急の連続立体交差化や駅前広場整備、駅街区再開発といった都市基盤の整備がおこなわれるため、街並みが大きく変化します。

再開発による街並みの変化は、以下のような影響を与えると考えられています。

  • 駅アクセス向上
  • 商業施設の増加
  • 治安・防災環境の改善

それでは、再開発がもたらす影響について解説します。

駅アクセス向上

品川駅北周辺地区の再開発が進むと、各駅へのアクセスが大幅に改善されます。

再開発の目的の一つとして、品川駅周辺の交通結節点としての再整備が挙げられています。

品川駅・高輪ゲートウェイ駅・泉岳寺駅・田町駅を結ぶ地域にもかかわらず、交通動線が悪く、街の活性化を妨げていたためです。

この問題を解決するために、空中通路や広場が設置され、各駅の交通動線の改善が図られます。

交通動線が改善されれば、人の流れがスムーズになり、各駅を利用しやすくなります。

駅へのアクセスは生活の満足度に直結するため、住環境が大幅によくなることでしょう。

商業施設の増加

品川駅北周辺地区の再開発では、大規模商業施設が建築され、買い物利便性が向上します。

大規模商業施設の代表として挙げられるのは、高輪ゲートウェイ再開発で建築された「ニュウマン高輪」でしょう。

ニュウマン高輪は、ルミネ史上最大規模となる延床面積約60,000㎡、合計で165店舗が入居する大型商業施設です。

商業施設は近隣住民だけでなく、品川駅周辺で勤務する方やショッピングを楽しみたい方も集めます。

多くの人が商業施設を訪れることで、品川駅周辺の活性化につながることでしょう。

また、施設内での労働力が必要となって雇用機会が増大し、近隣住民、ひいては近郊の経済活性化にもつながると期待されています。

治安・防災環境の改善

品川駅北周辺地区の再開発では、治安や防災の環境の向上を目指して工事が進められています。

整備予定の空中通路や広場は、交通動線の改善のみならず、防災時の避難場所として利用できるよう設計されています。

たとえば、高輪ゲートウェイ駅前の歩行者通路や広場の面積を広く確保しているのは、災害によって帰宅困難者が多数出た場合、そのような方の一時的な避難所としての活用が目的の一つであるためです。

また、多くの人が狭い場所で滞留すると治安の悪化につながるおそれもあるため、混雑解消も設置の目的に挙げられています。

再開発により多くの人が流入するとさまざまな問題が発生する可能性があるため、このような問題を解消するために必要な設備の整備も進められています。

マンション市場への影響

品川駅北周辺地区の再開発が進むと、周辺地域の交通利便性や住環境が向上します。

住みやすい地域の不動産価格は上昇する傾向にあるため、品川の再開発はマンション市場にも影響を与えると考えられます。

ここからは、北品川・八ツ山方面のエリアに絞り、どのように価格が推移するのか、今後値上りが期待されるポイントは何かについて解説しますので、北品川駅周辺で物件探しをする予定の方は参考にしてみてください。

北品川・八ツ山方面の価格推移

2026年1月現在、品川駅北周辺地区の再開発はかなり進行しており、すでにマンション市場に影響を与え始めています。

まずは、北品川・八ツ山方面のマンション価格がどの程度変化しているのか見ていきましょう。

マンション名現在の推定売買価格相場3年前の売買価格相場
品川Vタワー(タワー棟)31,100万円〜31,500万円平均20,470万円
高輪パークハウスコリーヌ25,050万円〜25,450万円平均17,940万円
東高ペアシティルネッサンス21,220万円〜21,620万円平均16,360万円
御殿山ハウス20,030万円〜20,430万円平均15,620万円
ワールドシティタワーズキャピタルタワー18,930万円〜19,330万円平均12,720万円

※2025年12月事例参照

※2026年1月マンションナビ調べ

表のマンションは代表例ですが、いずれも3年前と比べて売買価格が上昇しています。

価格が1.5倍に達している物件もあり、再開発の影響が出始めていると推測されます。

今後値上がりが期待されるポイント

品川駅周辺のマンション市場は、今後も値上がりすると予測されています。

その理由は、以下のように今後も値上がりが期待できるポイントがあるためです。

  • 交通インフラ整備による人の増加
  • 商業・公共施設の充実による利便性の向上
  • 国際拠点都市への投資

交通アクセスの改善や住環境の向上は長期的に居住したいと考える方の購入意欲を高める要素になるため、自己居住用としての需要が高まります。

また、国際拠点都市としての注目を集めれば、海外からの投資が期待できます。すでに港区は投資対象となっていますが、より投資額が増加することで、さらなる価格上昇が期待できることでしょう。

マンションナビなら品川エリアの平均売買価格の推移を確認することができます。

購入タイミングの考え方

再開発周辺で物件を探す際には、購入のタイミングが重要となります。

周辺ではマンション市場が活性化すると考えられており、タイミングによって購入価格が大幅に変わる可能性があるためです。

そして、再開発の途中で購入すると、街並みの変化を予測しきれず、想定した住環境とは違う状態になるかもしれません。

また、再開発で一時的に住宅が多量に供給されると、その間は需要と供給のバランスが崩れ、マンション市場が停滞する可能性もあります。

早い段階で購入すると、安い金額で物件が手に入るかもしれませんが、居住後に住環境が大きく変化する恐れもあります。一方、開発が完了した後だと、住環境は変わりにくくなりますが、価格はかなり上昇している可能性があるため注意が必要です。

早期購入するメリットやデメリット、再開発が完成した後のリスクを総合的に判断し、自身の希望に適したタイミングがいつか慎重に判断しましょう。

まとめ

品川駅北周辺地区の再開発は、品川駅から田町駅までの地域でおこなわれている開発です。

開発エリア内では、交通インフラの整備や住居・オフィス・商業施設の建築がおこなわれており、周辺環境の利便性・快適性・安全性が大幅に改善される見込みです。

居住者にとっても投資家にとっても魅力的な街になり、品川駅周辺のマンション取引が活発化すると考えられます。

再開発が進行するほど、マンション価格が上昇する可能性が高くなるため、購入のタイミングを見計らったうえで物件探しをすることが重要です。

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この記事を書いた人

保有資格:宅地建物取引士、行政書士、不動産コンサルティングマスター
大手不動産仲介会社など計5社に勤める。不動産売買仲介・不動産買取・事業用定期借地権での法人テナント誘致などを行う。これらの業務に18年間携わり、不動産売買全般、借地、税金、相続などの分野に強い。現在、不動産・金融webライターとして執筆活動中。愛知県出身。

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