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『魔法のリノベ』は、工務店を舞台にしたお仕事ドラマです。
リノベーションで家や家族の問題を解決していくというストーリーですが、ライバルもいてそう簡単には行きません。
大手から転職した敏腕営業・小梅(波瑠)と、バツ2でお人よしの工務店長男・玄之介(間宮祥太朗)は、どう立ち向かっていくのでしょうか?
まるふく工務店の営業マンである福山玄之介(間宮祥太朗)は、リノベーションの依頼を受けて佐竹宅を訪れていました。
夫の総一郎(橋本淳)が、LDKの間取りだがアイランドキッチンが汚いため、隠すことができるようLDとKで分けて欲しいという依頼です。
妻である優香(森カンナ)が料理好きなものの片付けが苦手なため、キッチンがモノであふれているのです。
玄之介が会社に戻って相談したところ、
社長であり父親の蔵之介(遠藤憲一)は、そんなに汚れたキッチンが嫌なら旦那は1人で二階に行ってコンビニ弁当でも食べていろ、と切り捨て、「そろそろ契約をとれ」と言います。
実は、玄之介はまだ営業成績がゼロなのです。
その様子を見ていた社員2人《小出誠二(近藤芳正)、越後寿太郎(本多力)》も不安そうな顔をします。
一方、佐竹は大手のグローバルステラDホームにも見積もりを依頼していました。
営業マンの久保寺彰(金子大地)は、先輩の真行寺小梅(波瑠)にそのことを報告します。
2人の上司の有川(原田泰造)は、小梅に「また何か企んでいるの?ほどほどにして」と嫌味を言います。
玄之介は佐竹宅に行き、優香にキッチンを壁で囲うようなイメージにすることを話します。
そこに、ショールームに行っていた総一郎が小梅と久保寺を連れてきました。
久保寺は片側が壁に接しているペニンシュラキッチンへの交換を勧めており、総一郎は乗り気。
優香はこんなダメ主婦のためにごめんねと言ってその案に同意しかけます。
しかし、小梅がまた別の案を提案します。
今のキッチンにカウンターを追加し、丸見えになるのを防ぐためにドアの位置を変えるというプランです。
そして、「奥様の理想のキッチンは自分の城ではない」と示しました。
優香は夫婦でキッチンに立つ様子をイメージし、それが理想の姿だと答えます。
そして、再就職したいのでキッチンサポートをして欲しい、
嫌ならコンビニ弁当を食べていて?という優香に総一郎は苦笑し、小梅の案に賛成するのでした。
それからしばらく経ったある日、玄之介は自分が勇者となってリノベーションの魔物に惨敗し、代わりに小梅が倒してくれる夢を見ました。
その翌日、社長がまるふく工務店に新たな人材として小梅を連れてきたのです。
蔵之介の指示で、小梅が教育係を兼ねる形で、玄之介とコンビで営業をすることになりました。
2人が初めて一緒に訪れたのは築60年の家をリノベーションしたいという西崎家でした。
夫の和則(寺脇康文)がよく話し、妻の万智(中山美穂)はあまり口を出しません。
その家を相続したのは7年前で、和則はキッチンを古臭いと言います。
玄之介も「時が止まっている」と和則と笑い合いますが、万智は苦い顔をしています。
居間も野暮ったいので、台所から和室まで繋げて広々としたLDKにしたいというのが和則の希望でした。
また、縁側もなくしてリビングを広くしたいという和則に、玄之介は「まるふくもそれなりにやれる」と手応えを感じます。しかし、小梅から顔で考えが分かると言われてしまいます。
玄之介は万智にキッチンの要望を聞きますが、「高くなければ何でもいい」と言って無関心。
小梅は「夫婦でお料理を楽しまれる夫婦も増えている」とフォローをしながらカタログを置いていきます。
家を出てから、小梅は玄之介に対して営業が0点だと酷評します。
万智はキャリアウーマンなのに名刺を渡さなかったことや、料理は和則が行っているのにキッチンカタログを渡されても気まずいだけ、とダメ出しされてしまいました。
営業は感覚を研ぎ澄ませて、情報を得ていかなければならないということを言われ、玄之介は小梅の顔を見ることができなくなってしまいました。
その夜、まるふく工務店では小梅の歓迎会が行われます。
小梅が入社したのは蔵之介の山友達という繋がり。
グローバルを辞めた理由は「一身上の都合」という小梅に、設計士の三男・竜之介(吉野北人)が「人間関係じゃない?」と聞くと小梅はそれを認めます。
あまりにさらりとかわした小梅を見て、玄之介は自分が抱える心の傷を考えるのでした。
小梅が自宅でビールを飲みながらまるふく工務店のホームページをチェックしていると、グローバルの元上司である有川(原田泰造)から電話が来ます。
それを見た小梅が会社に行けなくなったことを思い出しながら、「大丈夫、大丈夫」とつぶやきます。
2人は再び西崎家に行き、夫がキッチンに立つということが分かって和気あいあいと話し合います。
最近ではそば打ちも始めたという和則に対して、万智は夫に任せるといいます。
そして、和則は万智が小説雑誌の編集をしていると紹介します。
そこに掲載している作家を見て、玄之介は以前よく読んでいましたと言いますが、万智は「過去形ね」と悲しげ。
やや気まずくなるなか、予算はまさかの400万円。
頓智でも使わないと無理だから断ろうという玄之介に、小梅はドリームプランであることを認めた上で、なるべく希望に沿うプランを考えようと言います。
そこに、同じく西崎家の依頼を受けたグローバルの久保寺が通りかかります。
小梅に対して髪を切った理由を聞き、「手加減しないですよ」という挑発的な態度を取る久保寺。
小梅はいらだち玄之介の足を踏んで八つ当たり…
2人はまるふく工務店に戻って西崎家の依頼内容を報告。
蔵之介がヒントを出してアイランドキッチンに水を引かずそば打ち用にするという案を思いつき、設計を開始することに。
一方、グローバルの久保寺もやはり400万円じゃ無理だと悩みます。
有川は、競合相手が小梅であるということを聞いており、負けないようにと久保寺にはっぱをかけます。
玄之介と小梅は、予算案に応じたリフォーム案を持って西崎家に行き、和則はそれに乗り気となりました。
しかし、万智はメリットがこれだけでは決められないと言い、さすがの小梅も諦めモードに。
2人が帰った後、和則はさすがにひどすぎないかと万智を咎めます。
雑誌も家もアップデートしようという和則に、万智は「私のことが何もわかっていない」と怒って涙を浮かべます。
2人が工務店に戻ってどうしようかと考えているところに、工務店のキャラクターのまるふくろうをかぶって客先に行っていた小出と越後が戻ってきます。
久保寺のことがあった小梅は、2人の様子にさらにいら立って意見するのですが、それに対して玄之介は頭を下げ、「一つ一つ直していくから、ご指導ください」といいます。
帰ってきた息子の進之介(岩川晴)は、父親の情けないその姿に、「そりゃ母ちゃん帰ってこないわ」と一言。
玄之介は、自身がバツ2で進之介は最初の妻との子供であること、元妻がまるふく工務店の営業マンと駆け落ちをしたことを話します。小梅は事情の重さに驚いて帰ってしてしまうのでした。
一方の竜之介は、行きつけのバーの店主・京子(YOU)に、「ややこしい子が来ちゃったんだよー」と愚痴りますが、店主には「その子がお気に入りなんだ」と言われて図星。
一方、有川に呼ばれた久保寺は、西崎家の状況について説明。
非常に古い西崎家を見た有川は人が住めるのか?と言います。
住めるんじゃないですかね?という久保寺に対して、有川は「こんな家に住んじゃいけないんだよ」と真顔で言い放ちます。
万智が出社すると、若手社員がSNS出身の新連載作家の評判を見ています。
それが大人気になっていることで、万智は自分が時代遅れになって過去にしがみついていると考えてしまい、久保寺の提案する骨組みだけ残すスケルトンリフォームに同意してしまいます。
その後、久保寺からの挑発的なメッセージを見た小梅はいら立ち、ミコトという友人と山に登ります。
そこで、なぜ自分が山に行くのかを考え、万智の希望は何かを考えます。
その帰りにまるふく工務店に寄ると、玄之介が万智の編集する雑誌を24年分、読んでいました。
万智が笑っていなかったことが気になったので、編集後記から万智の心情を考えていたのです。
そこから分かったのが、万智は昔からいる作家を大事にしているということです。
それを聞いて、家も古くていいもの、思い出を大事にしたいと思っているのだと小梅は思い至りました。
そして、小梅は調べ物をしてそのまま会社で寝袋で寝ていました。
あの家は元々万智の両親のもので、そこには万智の思い出があったのです。
西崎夫妻は久保寺とショールームを訪れていましたが、そこに玄之介と小梅が現れます。
もう決めたからという和則に、万智は見るだけならタダだからと2人の案を。
その案は、床柱と鴨居を残してリフォームをするというもの。
縁側も残すというプランに対して、万智は自分の持つ縁側の思い出を語ります。
それを聞いた和則は、万智の思いを知ったのでした。
そこで、小梅が「イメージしてください」と言って、夫妻はリノベーション後の生活を想像します。
万智は「魔法みたい」とつぶやき、小梅は微笑みながら「リノベは魔法なんです」と言って、西崎夫妻はまるふく工務店と契約することになりました。
玄之介は、初めて契約が取れたことに感動しています。
古臭いやり方でも、実を結ぶということが小梅に伝わりました。
負けた久保寺は有川に頭を下げますが、有川は相手が真行寺君だから仕方がない、と言いつつも怖い顔に。
そしておでん屋台で飲む玄之介に、小梅は自分がグローバルを辞めた理由を話します。
久保寺に二股をかけられていて、相手の女性が自分を悪者にしたため社内での居場所がなくなったと告げる小梅に、玄之介も自分の事情を打ち明けます。
前妻と駆け落ちした営業マンは、実は玄之介の実の弟だったのです。
そして、今後傷のなめ合いはしないという小梅に対して、玄之介は会社で寝るのは止めるよう小梅に言い、どうしても泊まるなら2階が自分の家だからそのリビングで寝ると良いと提案します。
翌朝、早速リビングにいた小梅に対して進之介は驚き、玄之介はさすがに早すぎると呆れるのでした。
リノベーションは、リフォームと似ていますが若干の違いがあります。
定義は会社によって異なりますが、一般的には元の姿を取り戻すのがリフォームであり、元々の状態にプラスアルファの価値を生み出すのがリノベーションと言われています。
リノベーションにもいくつかの種類があり、主に既存設備を活用するタイプとフルリノベーションがあります。
既存設備を使用するタイプは、現時点で使われている設備の中でも状態がいいもの、リノベーション後も使うことができるものを残し、それ以外の部分をリノベーション。
つまり、現状の建物のうち一部だけをリノベーションするのが、このタイプです。
今回、ドラマ内で小梅が提案した、床柱や鴨居などを残してリノベーションするというのも、こちらに該当します。
一方、フルリノベーションというのは家全体を一新するというものです。
もちろん、解体してすべて一から立て直すという方法であれば建て替えや新築となってしまうので、骨組みだけは残します。スケルトンとも呼ばれ、ドラマ内で久保寺が提案したタイプです。
自由度が高い分、大きな工事になります。
また、施行箇所の違いだけではなく、その方法による違いもあります。
施行箇所それぞれの設備やデザインなどを指定して行うオーダーメイド型と、施行内容があらかじめ決められているパッケージ型です。
リノベーションは、施行する範囲が広いほどコストがかかり、
また、パッケージ型よりオーダーメイド型のほうが高くなります。
この違いがあることを知ったうえで、どのように施工するかを考える必要があります。
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今回、ドラマの中で小梅たちは既存設備活用リノベーションを提案し、それに対して久保寺はフルリノベーションを提案していました。
そして、何よりも印象的なのは有川の「こんな家には住んじゃいけない」というセリフです。
もちろん、どんなに古い家でも、それが自分に所有権や居住権があるのであれば住むことに問題はありません。
しかし、有川の言葉は単なる利益を追求したもの、とも限りません。
家という場所が自分たちのくつろげる場所という意味で考えた時、古い家だと不便なのでくつろぐことができないため、このようなセリフが出たとも考えられます。
有川の言葉の真意は、今後のドラマで明らかになりそうです。
魔法のリノベ第一話では、小梅がまるふく工務店で働き始め、玄之介が営業マンとしての第一歩、初契約を取ることができました。
しかし、小梅とグローバルとの確執や進之介の気持ちなど、多くの問題も残されています。
また、それぞれの人間関係も気になるところです。
次回はどのような魔法のリノベーションが行われるのか、楽しみです。
公式HP:https://www.ktv.kp/mahorino/
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【保有資格】宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士
元不動産売買プレイヤー。主に1棟収益不動産の売買・仕入れ・コンサルティング業務に従事。
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