任意売却の3つのデメリットとその解決方法を解説

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任意売却には次のようなメリットがあるので、住宅ローンの返済が難しくなった人の多くが選択する売却方法です。

・競売を避けることが可能
・市場価格に近い金額で売却できる
・引越しの費用などの持ち出しが許可される可能性も
・債務が残っても無理のない返済計画を立てることができる

ただ任意売却はメリットばかりが取りざたされますが、同時にデメリットもあります。

本記事では任意売却の3つのデメリットと、それを解消する方法を解説しますので、任意売却を検討する際の参考にしてみてください。

目次

任意売却のデメリット1:「ブラックリスト」に載ってしまう

任意売却の手続き上、住宅ローンが一定期間、滞納するという事実が必要です。

その結果、いわゆる「ブラックリスト」に載ってしまうことになります。

住宅ローン滞納2ヶ月で「事故扱い」に

住宅ローンを2ヶ月以上滞納すると、信用情報機関に滞納情報が掲載されてしまいます。

2ヶ月を超えて滞納すると「事故扱い」となり、「異動」と表示されてしまうのです。

信用情報機関とは、個人のクレジットカードやキャッシング、カードローン、住宅ローンなどの借り入れ金額や返済履歴などが登録される機関です。金融機関は個人にお金を貸す時、こちらの情報を照会して融資の可否や金額を決定します。

そこに「異動」と表示されているということは「長期間の滞納」を意味しますので、ほとんどのクレジットカード会社や金融機関との契約は難しくなります。

ブラックリストに載ってしまうことは避けられない

任意売却する以上、残念ながらブラックリスト入りすることは避けられません。

任意売却は、債権者が金融機関から保証会社に代わる「代位弁済」をもって可能になる売却方法です。代位弁済とは、保証会社が債務者に代わって債務の一括返済をすること。この手続きには、ローンの返済が一定期間滞ったという事実が必要なのです。

多くの銀行が加盟している「KSC」という信用情報機関では、「61日以上」の滞納があった場合に5年間事故情報が記録されてしまいます。

ブラックリスト入りしてしまうことは避けられませんが、5年経過すればまた以前と変わらずローンを組んだり、キャッシングしたりすることが可能になるということです。

任意売却のデメリット2:住宅ローンの債権者と連帯保証人の同意が必要

任意売却をおこなうには、住宅ローンの債権者の許可がなければなりません。

また、住宅ローンを借りる際に連帯保証人契約を結んだ方の同意も必要となります。

任意売却は債権者の許可が大前提

任意売却は、大前提として債権者の許可が必要です。事前に、「住宅ローンを全額返すことはできないかもしれませんが、売却を認めてくれませんか?」とお願いしなければならないんですね。この交渉がうまくいかなければ任意売却することはできず、競売を避けることはできません。

任意売却は、競売とは異なり市場価格に近い価格で売却できるのがメリットです。

しかし、市場価格に近かったとしても、残債(住宅ローンの残高)と市場価格に乖離があるケースがあります。市場価格よりも明らかに売却金額が安くなってしまうと、金融機関にまとめて返済できる金額が少なく、返済期間が長期間に渡ります。そうなると貸し倒れリスクが高まるため、金融機関の同意が得られない可能性もあるのです。

ただ任意売却は、競売よりも売却価格は高額になる可能性が高いので、基本的には金融機関にとってもメリットは大きいと判断されます。任意売却に長けた専門家が交渉することで、同意にむけて話を進めることが可能です。

連帯保証人の同意が取れず任意売却できないケースも

住宅ローンはほとんどのケースで連帯保証人は不要とされていますが、下記のケースでは連帯保証人が立てられている可能性があります。

・夫婦や親子で収入合算してローンを組んでいる
・夫婦でそれぞれ住宅ローンを組んでいる
・親名義の土地に住宅を建てた

夫婦や同居の親族や親であれば、同意が得られない可能性は低いと考えられます。ただし住宅ローンは数千万円に及ぶ巨額の債務のため、近しい間でも同意が得られない可能性があります。

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任意売却のデメリット3:業者選びが難しい

任意売却の最後のデメリットが、業者選びの難しさです。

任意売却には、ガイドライン等がありません。中には弱みに付け込んで、任意売却を請け負うと言いながらも「手数料だけ受け取って何もしてくれない」「事情を確認せずに自己破産だけを勧めてくる」という悪徳業者も存在します。

これらの悪徳業者につかまってしまうと、任意売却で人生をリスタートするどころか、突然競売で強制売却されてしまい、家を出ていかなければならないという悲惨な結末を迎えることになってしまいます。業者選びは、任意売却を成功させる最重要ポイントの1つなのです。

悪徳業者に引っかからないためにも、業者選びには以下のことを意識してみてください。

弁護士が在籍もしくは連携していること

任意売却は債務整理の一部なので、法的な知識も必須です。任意売却を検討している方の中には、住宅ローン以外にも借金を抱えていることが少なくありません。それらの借金を含めた債務整理について弁護士と相談できれば、生活は大きく改善されるでしょう。住宅は任意売却で手放し、借金は債務整理を行うなどすれば毎月の支払いが楽になり、ストレスからも解放されます。

税理士や司法書士が在籍もしくは連携していること

任意売却の際に譲渡損益が発生する場合は、申告により節税することが可能です。また、登記は司法書士に依頼することでスムーズに確実におこなうことができます。税理士は全ケースで必要になるとは限りませんが、任意売却の過程でどのようなトルブルが発生するかわかりませんので、専門家と連携している業者を選ぶと安心です。

宅地建物取引士が在籍していること

不動産売買は、宅地建物取引士在籍している会社でなければおこなうことができません。法律事務所などにも任意売却を依頼することは可能ですが、その場合には売却にかかる業務は不動産会社に依頼されることがほとんど。任意売却においても、少しでも高額で売却するためには、不動産会社に依頼するのが一番だと考えられます。

また不動産会社の中でも任意売却の経験が豊富な担当者に依頼すれば、スムーズに取引をおこなうことができます。

任意売却と競売のメリット・デメリットを比較

任意売却と比較検討されるのが「競売」です。最後に任意売却と競売のメリット・デメリットをまとめておきますので、参考にしてみてくださいね。

任意売却のメリットとデメリット

任意売却のメリット

・引越し代や生活資金等を手元に残せる
・市場価格に近い価格で売却可能
・近所にバレる可能性が低い

任意売却のデメリット

・信用情報機関に掲載される
・連帯保証人の同意が必要
・金融機関の同意が得られないケースがある
・業者選びに失敗すると悲惨な結末をたどることもある

競売のメリットとデメリット

競売のメリット

・落札まで時間がかかるため長くマイホームに住める可能性がある
・連帯保証人の同意なく売却可能

競売のデメリット

・信用情報機関に掲載される
・市場価格の半値前後で落札される可能性もある
・手元にお金が残らない
・残債については個別に債権者と相談しなければならない
・退去時期などが事前に知らされない
・競売物件としてネットや新聞で公表されてしまう

以上のように、任意売却はメリットが大きく、競売はほとんどありません。任意売却のデメリットもまた、競売と比較すると軽微です。事態の深刻度によって異なるものの、多くのケースで、任意売却の方が金銭的にも今後の生活の準備のためにもメリットが大きいといえます。

まとめ

任意売却にも、デメリットがあります。しかしその多くは回避可能です。ただデメリットを回避するためには、専門家の協力が不可欠。任意売却の成功は「業者選び」が握っているといっても過言ではありません。

任意売却はとくに、営業担当者の知識や力量も左右する売却。まずは専門家に現状を相談してみて、打開策を見つけることから始めていきましょう。

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この記事を書いた人

亀梨奈美のアバター 亀梨奈美 不動産ジャーナリスト/株式会社realwave代表取締役

大手不動産会社退社後、不動産ライターとして独立。
2020年11月 株式会社real wave 設立。
不動産会社在籍時代は、都心部の支店を中心に契約書や各書面のチェック、監査業務に従事。プライベートでも複数の不動産売買歴あり。
不動産業界に携わって10年以上の経験を活かし、「わかりにくい不動産のことを初心者にもわかりやすく」をモットーに各メディアにて不動産記事を多数執筆。

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