任意売却とは?デメリット4選と失敗談を紹介!
マンション売却における任意売却という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。住宅ローンの返済ができなくなってしまったときの最終手段である任意売却。マンション売却時に任意売却をする際のメリットとデメリットを紹介していきます。メリットとデメリットを4選にまとめました。また、任意売却のデメリットによって失敗してしまった例もいくつかあげていきます。任意売却を検討する際に参考にしてみてください。
任意売却とは
マンション売却における任意売却とは、住宅ローンの借入金が返済できなくなってしまった際に、売却後も返済額が残ってしまう状態で売却することです。住宅ローンは売却で得た利益でなるべく完済できるように支払います。
同じような仕組みで「競売」という仕組みもあります。競売と任意売却はどちらも不動産を売却して、売り上げた利益で住宅ローンの返済をするものです。
違いとしては債務者の意思で行われるのか、そうでないのかという点です。
任意売却では、債務者自身がマンションの売却をするために取引を進めます。対して競売では、銀行が裁判所に競売の手続きをしたタイミングで裁判所が進行していく取引です。そのため、債務者の意思の有無は関係なく不動産の売却が進められてしまいます。


任意売却のメリット4選

競売は債務者の意図に関わらず、強制的に行われます。対して、任意売却は債務者の意図のもと進められる取引です。意図があって行われる任意売却だからこそのメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
通常のマンション売却をしているように見える
「住宅ローンが支払えなくなってしまった」という経済的理由により進められる任意売却ですが、販売するための広告活動や手順としては通常のマンション売却と同じ流れで行われます。
マンション売却の手順の前後に金融機関や銀行への連絡や決済は行われます。しかし、周りにはその様子は見えないため、「ただマンションを売却している人」のように見えます。
競売だと、裁判所によって「競売物件」としてインターネット上に掲載されてしまうため、周囲の人に競売をしていることがバレてしまう恐れがあります。
競売よりも売却価格が高い
競売の場合、債務者の意思がない状態で広告活動が行われます。そのため、開示されているマンションの情報が限りなく少なく、あくまで書類上の情報のみとなってしまいます。
開示情報が少ない分、買主にとって不利な状況下で購入を決めなくてはなりません。内見をしてから決めることもできないため、かなりの低価格での売却となります。
しかし、任意売却では債務者本人にも売却の意思があるため、競売に比べると買主に提示できる情報が多いです。そのため、競売に比べるとより高額な価格で不動産を売却することができるのです。
売却の時期の相談が可能
競売は売却が決まって契約が済んだタイミングで即退去を命じられます。
対して任意売却では、買主とマンション売買の契約日や明け渡しの日程を相談することができます。
買主の了承が得られれば希望の日程にすることができるため、子どもが転校しなくてはならなくなった場合もタイミングを計れます。
金銭的負担が少ない
任意売却では競売と違い、マンションの売却による利益の一部を引っ越しの資金として援助してもらえる場合があります。
そのため、明け渡しの際の引っ越し費用を全額負担する必要が無くなります。経済的理由によって家を手放すのに引っ越し費用までかかるのはかなりの痛手となります。一部でも負担してもらえるのは大きなメリットと言えるでしょう。
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任意売却のデメリット4選

主に競売と比較して、任意売却には多くのメリットがあります。それでは、逆にデメリットとしてはどのようなものがあるのでしょうか。任意売却をする前に必ず確認しておきましょう。
信用情報機関に掲載される
任意売却に限った話ではありませんが、3ヶ月以上住宅ローンの延滞や滞納をしていると信用情報機関に名前の掲載がされてしまいます。一度信用情報機関に登録されてしまうと、その後、7年間一切の借入ができなくなってしまいます。
連帯保証人の同意が必要
競売は裁判所が強制的に進める形態なため、誰の合意も必要ありません。しかし、任意売却をするためには住宅ローンの連帯保証人の方にも任意売却をするに当たって合意を取る必要があります。そのため、連帯保証人と関係がうまくいってなかったり、音信不通になってしまっていたりすると任意売却を進められません。
金融機関や銀行との交渉に失敗する可能性がある
任意売却をするための合意は連帯保証人だけでなく、金融機関や銀行などの債権者の合意も必要です。債務者がどんなに任意売却をしたいと思っていても、債権者が合意をしなければ任意売却はできません。交渉が必要なので、一筋縄ではうまくいかないでしょう。
相談先がわかりづらい
競売は自分では何もしなくても、勝手に話が進んで行きます。
対して任意売却では、通常のマンション売却のように全てご自身で取引を不動産会社と進めなくてはならないため、どのように誰に相談すれば良いのかが不透明なケースが多いです。
相談先は主に弁護士や不動産会社です。なるべく任意売却の経験があったり、知識の多い人を見つけられるようにしましょう。
任意売却はメリットもあるように見えますが、デメリットが大きく、トラブルになることも多いので、ここからは任意売却を選択することで、デメリットから起きる失敗談を紹介していきます。
任意売却のデメリットから起きる失敗談

任意売却のデメリットから起きる失敗例を紹介していきます。任意売却の失敗例としては主に2つあります。「恥ずかしくて任意売却できない」と「時期を見逃してしまい競売になってしまった」という2点が挙げられます。
住宅ローンの支払いができないことを家族に話すのは恥ずかしいと思ってしまう方は多いです。特に、夫婦のどちらかが言い出せないケースがほとんどです。
しかし、任意売却をするためにはマンションの名義人の意思がなければ取引ができません。そのため、家族になかなか支払えていないことを打ち明けられないと任意売却ができずに時が過ぎ去っていってしまいます。
また、タイミングを見計らいすぎて逃してしまうと、任意売却をするつもりでいても「競売開始決定通知書」が届いてしまいます。
競売は始まってしまうと、後戻りができなくなります。任意売却をするのであれば早めに行動するようにしましょう。
任意売却デメリットとデメリットから起きる失敗談まとめ
- 任意売却とは、住宅ローンの借入金が返済できなくなってしまった際に、売却後も返済額が残ってしまう状態で売却すること。
- 競売との違いは、マンションを売却する債務者の意思で行われるのか、そうでないのかという点です。
- 任意売却のメリットとしては、「通常のマンション売却をしているように見える」、「競売よりも売却価格が高い」、「売却の時期の相談が可能」、「金銭的負担が少ない」の4点。
- 任意売却のデメリットとしては、「信用情報機関に掲載される」、「連帯保証人の同意が必要」、「金融機関や銀行との交渉に失敗する可能性がある」、「相談先がわかりづらい」の4点。
- 任意売却のデメリットとしては、失敗すると競売になりかねないこと。早めに相談・行動をするようにする。
競売になってしまうと、債務者にとって一切のメリットがありません。

対して、任意売却であれば一定の権限があったり、融通が効いたりするので債務者にとってのメリットがいくつかあります。しかし、デメリットによっては失敗談のようになりかねません。
身内に言い出せなかったり、専門家に相談ができなくて時間が経ってしまうと、任意売却ができなくなって競売へとことが進んでしまいます。時間が経てば経つほど問題は大きくなってしまいます。
早めの行動をするようにしましょう。