マンションの買い替えには「売り先行」と「買い先行」の2つのやり方があります。それぞれどちらを選ぶのかによって流れが異なります。売り先行と買い先行それぞれのメリットやデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。また、買い替えの際に考えなくてはいけない資金計画についても解説してきます。
目次
買い替えの際の資金計画を立てる
マンションの買い替えをするために必ず考えなくてはいけないのが資金計画。売却資金、自己資金、新規住宅ローンについて紹介していきます。
売却資金
もともと暮らしていたマンションがいくらほどで売却できるのか、売却したいのかを明確にしておきましょう。もともと組んでいた住宅ローンはなるべく売上金で完済したいもの。加えて新居の足しにできることが好ましいため、よく考えておきましょう。
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自己資金
もちろん、マンションを売却した売上金だけでは住宅ローンの完済、新居の購入、新居の住宅ローンの完済はできません。そこで、自己資金をいくらほど、どこに回せるのかは算出しておくと良いでしょう。
新規住宅ローン
新しくマンションを購入するにあたり、住宅ローンを組むことになるでしょう。このとき、はじめに買ったマンションの時のように30年ローンを組んでしまうと老後の家計に響いてしまうことも。返済する期間は特に注意して決めるようにしましょう。
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・買い替え時の資金計画としては、「売却資金」・「自己資金」・「新規住宅ローン」をどれほど用意できるかを確認しておくことが重要
売り先行とは
マンション買い替えにおける売り先行とは、新居を購入する前にもともと住んでいたマンションを売却することを意味します。売り先行のメリットやデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
売り先行:メリット
買い替えにおける売り先行のメリット
- 二重ローンを組むリスクを回避しやすい
- 売り先行をするということは、もともと住んでいたマンションを売却したのちに新居を購入することを意味します。すると、一時的に住居を所有していないことになります。マンションを売却した売り上げでもともと組んでいた住宅ローンを完済したとします。すると次に新居を購入する際に残債がなく、また1から住宅ローンを組むことができます。
- 資金計画を立てやすい 売り先行で売却を先にすることにより、売上金を元に予算決めをすることができます。売上金で住宅ローンを完済することができれば、新居の頭金として充てることもできるでしょう。
- 高額売却できる可能性が高くなる
- 売り先行にすると二重住宅ローンを組んだり、固定資産税を支払ったりするリスクを回避できます。そのため、「早く売却しないと」という過度な値下げ交渉などに応じる必要がなくなり、ゆっくりと売却活動をすることができます。
売り先行:デメリット
買い替えにおける売り先行のデメリット
- 仮住まいが必要になるケースがある
もちろん、売却するマンションに住みながら売却活動をすることもできます。しかし転職や転勤などで買い替えが必要な場合、売却ができる前に引っ越しをしなくてはいけないケースもあるでしょう。この場合、一時的に仮住まいが必要になります。また、新拠点に引っ越さずとも、空き家の方が内覧での印象が良いため、仮住まいで暮らしながら売却活動をすることもあるでしょう。
仮住まいが必要な場合、新居に腰を据えるまでに引っ越しが2回必要になります。費用もかかるため、事前にいくらほどかかるのかを算出しておきましょう。
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・マンション買い替えにおける売り先行とは、新居を購入する前にもともと住んでいたマンションを売却すること。
・売り先行のメリットとしては、「二重ローンを組むリスクを回避しやすいこと」・「資金計画を立てやすいこと」・「高額売却できる可能性が高くなること」があげられる。
・一方デメリットとしては、「仮住まいが必要になるケースがあること」があげられる。
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買い先行とは
買い先行とは、もともと住んでいたマンションを売却する前に新居を購入することを意味します。買い先行のメリットやデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。解説していきます。
買い先行:メリット
買い替えにおける買い先行のメリット
- 仮住まいが必要ない
- 売り先行の場合、マンションを売却してから新居探しを開始するため、仮住まいが必要になります。対して買い先行であれば、マンションを売却する前に新居を購入するため仮住まいがなくても住む場所があります。引っ越しの費用を1回で済ませられることはもちろん、生活を早く安定させたいのであれば買い先行の方が良いでしょう。
- ゆっくり新居を探せる 買い先行であれば、転勤や転職のスケジュールにはよるものの、比較的ゆっくりと新居を探すことができます。この時、事前にどれほどの価格でマンションを売却できるのか査定しておくと予算が立てやすいですよ。
- 内覧への都合がつきやすくなる
- 買い先行であれば、内覧に立ち会わなくてもよくなります。そのため、スケジュールを合わせたり、内覧のたびに家をくまなく掃除したりなどの手間を省くことができます。
買い先行:デメリット
買い替えにおける買い先行のデメリット
- 二重でローンを組むことになる
マンションが売却でき、住宅ローンの完済ができるまでは返済を続けなくてはいけません。加えて、新居の住宅ローンの返済もあるため、一時的に二重で住宅ローンの返済をしなくてはいけなくなります。 - 税金がかかる
買い先行だと、一時的に2つの固定資産を所有することになります。そのため、固定資産税も二重で課税されてしまいます。 - 資金計画が立てにくい
売り先行ではもともと住んでいたマンションがいくらで売れたのかわかっている上で新居を探すため、予算取りがしやすいです。しかし買い先行の場合、査定でおおよその売却価格は算出してもらえるものの、確実な価格は知ることができません。そのため、新居の頭金をいくらにするのか、返済プランをどうしていくのかなどの資金計画が立てづらくなります。
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・買い先行とは、もともと住んでいたマンションを売却する前に新居を購入することを意味する。
・買い先行のメリットとしては、「仮住まいが必要ないこと」・「ゆっくり新居を探せること」・「内覧への都合がつきやすくなること」があげられる。
・一方、デメリットとしては、「二重でローンを組むことになること」・「税金がかかること」・「資金計画が立てにくいこと」があげられる。
買い替えの流れと資金計画のまとめ
買い替えの流れと資金計画の基本
- 買い替え時の資金計画としては、「売却資金」・「自己資金」・「新規住宅ローン」をどれほど用意できるかを確認しておくことが重要
- マンション買い替えにおける売り先行とは、新居を購入する前にもともと住んでいたマンションを売却すること。
- 売り先行のメリットとしては、「二重ローンを組むリスクを回避しやすいこと」・「資金計画を立てやすいこと」・「高額売却できる可能性が高くなること」があげられる。
- 一方デメリットとしては、「仮住まいが必要になるケースがあること」があげられる。
- 買い先行とは、もともと住んでいたマンションを売却する前に新居を購入することを意味する。
- 買い先行のメリットとしては、「仮住まいが必要ないこと」・「ゆっくり新居を探せること」・「内覧への都合がつきやすくなること」があげられる。
- 一方、デメリットとしては、「二重でローンを組むことになること」・「税金がかかること」・「資金計画が立てにくいこと」があげられる。
- 売り先行か買い先行かは、自身のライフスタイルや経済面をよく考えどの流れで買い替えをするのかを決めることをおすすめする。
マンションを買い替えするためには必ず事前に資金計画を立てておきましょう。主に、売却資金、自己資金、住宅ローンについてはよく考えておきましょう。
「売り先行」にするのか、「買い先行」にするのかで考えておくべきメリットやデメリットが異なります。自身のライフスタイルや経済面をよく考えどの流れで買い替えをするのかを決めることをおすすめします。