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マンションを売却する方法は、大きく分けて仲介と買取の2種類あります。
一般的なマンション売却は「仲介」を選択するケースが多いものの、コロナ禍でマンション売却するときは「買取」を選択する人もいるでしょう。買取の方が売却スピードは早いからです。
この記事では、仲介と買取を3つの項目で比較していきます。マンション売却を検討している人や、仲介・買取どちらを選択しようか迷っている人はぜひ確認ください。
仲介と買取を比較する前に、マンション売却における仲介と買取の違いを簡単に解説します。仲介とは「不動産会社に買主を探してきてもらう」方法で、買取は「不動産会社がマンションを買い取る」方法です。
ただし、買取には以下2種類あります。
即時買取は、すぐに不動産会社が買い取ることです。一般的な買取は、この即時買取を指します。
一方、買取保証付きとは、「△△ヶ月以内に××万円以上で売れなければ、○○万円で買い取る」というような買取方法です。つまり、仲介と買取を併せた売却方法といえるでしょう。
ただし、すべての不動産会社が買取を行っているわけではない上に、「買取保証」を実施している不動産会社はさらに少ないです。買取を希望するときは、そもそも買取を実施している不動産会社かどうかの確認が必要な点は覚えておきましょう。
・仲介は不動産会社に買主を探してきてもらう
・買取は不動産会社が買主になる
・買取にも即時買取と買取保証の2種類ある
次に、マンション売却における仲介と買取の違いを解説します。仲介と買取には以下の違いがあります。
比較項目 | 仲介 | 買取 |
売却期間 | 比較的長い | 比較的短い |
売却価格 | 相場並のケースが多い | 相場を下回る |
諸費用 | 比較的高い | 比較的安い |
それぞれ詳しく解説していきます。
1つ目の比較項目は売却期間です。売却期間は、仲介が比較的長く買取は比較的短いという違いがあります。その理由は、仲介では必須な「売却活動」が買取にはないからです。
ここでは、売却期間について以下を解説していきます。
東京カンテイの資料によると首都圏のマンションは、売り出してから約67%の物件が3か月以内に成約しています。また、約76%の物件が4カ月以内に成約しており、約86%の物件が5か月以内に成約しているという結果です。
売り出しから成約までの期間はマンションによって異なるものの、概ね3~5か月程度かかると思って良いでしょう。
一方、買取の場合は不動産会社が提示した買取価格に、売主が同意するかどうか次第です。買取には「売却活動」もないため、すぐに成約することもあります。いずれにしろ、買取は仲介時よりも圧倒的に売却期間が短いです。
仲介時に行う売却活動は、基本的には不動産会社の営業担当者が主導します。しかし、売主も以下をおこなわなければいけません。
・内見者とのアポ調整(内見者への連絡は営業担当者)
・内見の出迎えや清掃などの準備
筆者も自身のマンションを売却した経験があります。その経験上、特に内見前の清掃は面倒で、売却が長引くほどストレスがかかります。
買取の場合は、不動産会社が査定時に見学するだけなので、売却にかかるストレスは極めて小さいです。
売却期間が異なるということは、決済(現金化)までの期間も異なります。物件によりますが、マンションの売り出しから決済までは、仲介だと4カ月~半年以上かかるケースが多いです。
上述したように、売却活動に3~5か月かかるので、決済まではプラス1~2か月程度かかると思っておきましょう。一方、買取の場合は2~4週間程度で決済可能です。
仮にマンションの残債もなく、買主(不動産会社)も現金で購入するなら1週間程度で現金化することも可能でしょう。この「決済までの早さ」は、買取を選択する大きなメリットです。
2つ目の比較項目は、売却価格です。仲介だと相場並の価格で売れる可能性は高いですが、買取だと相場を下回るケースが多いです。
以下よりその理由と、実際どのくらいで売却できるかを解説します。
そもそも不動産会社がマンションを買い取る目的は「購入後の転売」です。マンションを買い取ってそのまま転売することもありますし、リノベーションして付加価値を高めてから転売することもあります。
いずれにしろ買取の場合は、相場価格で買い取ってしまうと不動産会社の利益が出にくいです。そのため、基本的には相場価格を下回った価格での成約になります。
一方、仲介は買取とは違い「転売」ではなく、大半のケースでは「実需(居住)」を目的としているので、相場並に売れる可能性が高いのです。
マンションによって異なりますが、買取価格の目安は相場価格の7割~9割ほどと思っておきましょう。たとえば、相場価格が3,000万円なら2,100万円~2,700万円まで価格は下がります。
このように買取価格は相場を下回った価格で成約する可能性が高いため、一般的には買取ではなく「仲介」を選択するのです。
この「買取(売却)価格が大きく下落する」という点は、買取の大きなデメリットなので覚えておきましょう。
3つ目の比較項目は諸費用です。仲介は諸費用が高くなり、買取だと安くなります。仲介時は「仲介手数料」がかかるものの、買取時にはかからないからです。
そもそもマンション売却時には以下の諸費用がかかります。
・仲介手数料
・登記関係費用
仲介手数料は、売却価格が400万円超の場合は「売却価格×3%+6万円」に、消費税が加算された金額が上限です。登記関係費用は物件の評価額によって異なりますが、売却価格の1%程度と思って良いでしょう。
つまり仲介の場合は売却価格の4%ほどの諸費用がかかり、買取の場合は1%ほどの諸費用で済みます。
・売却期間は買取の方が短い
・売却価格は仲介の方が高くなる
・諸費用は買取の方が安くなる
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前章までで、仲介と買取の「売却期間」「売却価格」「諸費用」の3点を比較しました。その点を踏まえた上で、仲介・買取のどちらを選べば良いか?を解説します。
選ぶ基準は、以下のように何を重視するかという点です。
・売却価格を重視するなら仲介
・即金性を重視するなら買取
・売却活動をしたくないなら買取
詳しく解説していきます。
まず、売却価格を重視するなら仲介が良いでしょう。上述のように、仲介を選択すると相場並に売却できる可能性は高いですが、買取だと相場の7~9割程度まで価格が下がります。
買取の場合は、「買取後に転売する」という目的がある以上、価格が大きく下落するのは避けられません。
しかし、内装が劣化しているマンションは、買取でも仲介と大きく変わらない場合があります。たとえばペットを飼っていて、クロスやフローリングがボロボロなマンションなどです。
このようなマンションでも、リノベーションを前提として買い取ってもらうなら、クロスやフローリングなどは買い取り後に張り替えます。そのため、内装が劣化していても問題ないのです。
一方、仲介で内装が劣化していると購入検討者が嫌がるので、売却価格が大きく下落する可能性があります。
ただ、それでも買取の方が仲介よりも売却価格が高くなる可能性は、極めて低いでしょう。もし買取も検討したい場合は、仲介と買取どちらも査定依頼することをおすすめします。
即金性を重視するなら買取が良いです。上述のように、買取であれば2~4週間ほどで決済でき、仲介の場合は半年以上かかることもあります。
特にコロナの影響で、現金が早急に必要な場合もあるでしょう。その場合は買取を検討してみてはいかがでしょうか。
とはいえ、買取は売却価格が下がるので、そう簡単に選択できないのも事実です。買取を検討している人は、少しでも高く買い取ってもらうために以下のポイントを知っておきましょう。
・複数社へ査定依頼する
・マンション売却に強い査定サイトで査定依頼する
・すぐ査定依頼する
買取価格は不動産会社によって大きく異なるので、必ず複数社へ査定依頼しましょう。また、その際は「マンション売却」に強い不動産会社に査定依頼しないといけません。
さらに、マンション売却を検討しているなら、すぐ査定依頼した方が良いです。理由は、マンションの売却価格は周辺の競合状況によって変わるからです。つまり、「今」マンションが売り時の可能性があるため、すぐに査定依頼して確認することをおすすめします。
売却活動をしたくないときも買取をおすすめします。買取を利用する理由として、「売却活動をしたくない」という点を挙げる人は多い印象です。
たとえば高齢者の方は、内見者が来るたびに清掃したり出迎えたりするのは負担がかかります。そのため売却価格は安くなるものの、買取を選択する人が多いのです。
・少しでも高く売りたい人は仲介
・少しでも早く現金化したい人は買取
・売却活動が嫌なら買取
このように、仲介と買取は特徴が大きく異なります。特にコロナ禍では個々人で売却理由も違うため、自分に合ったマンション売却の方法を選択しましょう。
仲介と買取のどちらを選択するか決めかねるなら、仲介と買取のどちらも査定依頼した方が良いです。査定する際は、マンション売却に特化したマンションナビの利用をおすすめします。
マンション売却に特化した一括査定サイトなので、実績が豊富な不動産会社と出会いやすいです。無料で利用できるので、以下フォーマットから利用してみてください。
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保有資格:宅建士
2008年より新卒で大手マンションディベロッパーに勤務。新築マンションの販売や仲介、用地取得など幅広く従事。プロジェクトマネージャーとして、新築マンションの販売を何棟も歴任。自身のマンションを購入・売却した経験もある。
2016年から独立して、不動産関係を中心にライター業を開始。多数の大手メディアに掲載歴を持つ。営業担当者・プロジェクトマネージャーの経験、および自分自身の経験を武器に、分かりやすい記事の執筆を心がけている。
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