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中古の一棟アパートへの投資は、高い利回りが期待でき、空室リスクも低い傾向にあるなどのメリットがあります。
ただし、物件選びや家賃の設定、管理などを誤ると思わぬ損失を被ることもあるため、投資を始める前に適切な知識を身につけることが大切です。
本記事では、中古一棟アパート投資のメリットや収益の仕組み、成功に導くポイントを解説します。
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中古一棟アパート投資は、すでに建設されている中古アパートを一棟丸ごと購入し、住戸を貸し出して賃料収入を得る投資方法を指します。
アパートは、1つの建物内に複数の住戸(部屋)がある集合住宅の一種です。構造は木造や軽量鉄骨造であり、2〜3階ほどの低階層建築物であるケースがほとんどです。
アパートの壁や床は比較的薄く、マンションと比較して隣や上の階に物音が響く傾向にあります。その分、マンションよりも家賃は割安です。
また、学生や単身者、夫婦世帯、子育て世帯など、幅広い層が居住するため、総戸数や間取り、広さなどは物件によって異なります。
中古の一棟アパートであれば、数千万円から購入することも可能です。
金融期間の融資を利用できれば、数百万円ほどの自己資金でも投資できるため、初心者にも人気があります。
数ある投資対象のなかから、中古の一棟アパートが投資家に選ばれる主な理由は、以下の通りです。
1つずつみていきましょう。
中古アパートは、新築アパートに比べると物件価格に対する家賃の割合が高いため、魅力的な利回りが期待できます。
不動産投資と収益物件の情報サイト「健美家」を運営する健美家株式会社の調査によると、以下の通り一棟アパートの平均利回りは、区分マンションや一棟マンションよりも高い傾向にあります。
※出典:健美家株式会社「収益物件 市場動向 四半期レポート2023年10月〜12月期」
また、中古アパートであれば、新築アパートとは異なり、短期間で賃料が大幅に低下する心配もありません。
新築アパートの賃料には、新築プレミアムと呼ばれるものが上乗せされているため、建てられてから数年経過すると、家賃が大幅に下がることがあります。
その点、中古アパートの家賃は新築プレミアムが上乗せされていないため、投資をしたあとも利回りを維持しやすいのです。
アパートには複数の住戸があるため、一室で空きが生じても、他の部屋に入居者がいれば家賃収入が0円になる心配はありません。
空室が発生した途端に家賃収入が得られなくなる区分所有のマンションや戸建て住宅と比較して、アパートは空室リスクが低い傾向にあります。
また中古のアパートであれば、入居率を確認したうえで投資すべきか判断することも可能です。すでに多くの入居者がいる中古アパートに投資をすれば、投資の開始後すぐに安定した家賃収入を得られます。
一度に複数の住戸に投資をする方法には、他にも一棟マンション投資がありますが、価格が1〜3億程度と高い傾向にあります。
その点、中古一棟アパートであれば数千万円で投資することも可能であるため、投資の初心者でも始めやすいといえるでしょう。
中古一棟アパートは、オーナーが比較的自由に物件の価値を高めるための施策を行いやすいという利点があります。
区分マンションの場合、建物の大規模修繕や設備の刷新などをするかどうかは、区分所有者ではなく管理組合や管理会社などが判断します。
また、室内であれば区分所有者の判断でリフォームやリノベーションはできるものの、管理規約によって実施できる工事の内容が制限されているのが一般的です。
一方、中古一棟アパートは1つの建物を丸ごと所有するため、オーナーの判断で建物の修繕や設備の刷新、室内の間取り変更などを実施することが可能です。
そのため、建物・設備の劣化状況やエリアのニーズの変化などに合わせて物件の魅力を高めるための施策を実施して、入居率や家賃を引き上げやすいといえます。
不動産投資で得られた収入から、管理費や修繕費、税金などの諸費費を差し引いた金額が赤字となった場合、その損失分を給与所得などの他の所得と通算する「損益通算」ができます。
損益通算をすると、所得税や住民税の課税対象になる所得が減少し、税負担を抑えることが可能です。
とくに、アパートは木造建築であることが多く、税負担の軽減効果を高めやすいといわれています。木造の建物は法定耐用年数が短く、1年あたりの減価償却費が高くなりやすいためです。
減価償却とは、建物や設備などが経年劣化によって減少したと考えられる価値分を、法定耐用年数が経過するまで経費(減価償却費)として計上する会計処理のことです。
そのため、同じ取得価格の建物でも、法定耐用年数が短い方が、1年あたりの減価償却費は高くなります。鉄筋コンクリート造の建物は法定耐用年数が47年であるのに対し、木造の建物は22年です。
また、中古物件であればすでに築年数が経過している分、残りの法定耐用年数が短くなっており、税負担の軽減効果が高まりやすいのです。
中古一棟アパート投資を始める際の手順は、以下の通りです。
手順を1つずつ解説します。
不動産投資をする目的は、人それぞれです。
「老後に向けて資産形成をしたい」「売却益で儲けたい」「給与の他の収入源が欲しい」など、人によって投資目的は異なります。
中古一棟アパート投資を始める際は、物件を選ぶ前に自分自身の投資目的を考えることが大切です。投資目的によって、購入すべき物件を選ぶ際に優先すべき条件が異なるためです。
たとえば、収入源を増やすことを目的に中古アパートを購入するのであれば「エリアの賃貸需要が高い」「入居者の入居期間が比較的長い」などを優先して投資する物件を選びます。
また、不動産投資をする目的が明確であれば「毎月どのくらいの収益を得たいのか」「将来的にいくらの収益を達成したいのか」といった目標も決めやすくなるでしょう。
中古一棟アパート投資を始めたとしても、不動産投資に関する知識がなければ、適切な投資判断はできません。
投資を選び始める前に、物件の選び方や収益性を判断する方法、不動産所得や税金の計算方法などを学ぶことが大切です。不動産投資の知識を習得する方法としては「書籍を読む」「インターネットで検索をする」などがあります。
また、投資家や不動産会社などの専門家が開催するセミナーに参加するのも1つの方法です。
中古一棟アパート投資を始める際は、入念に資金計画を立てることが重要です。資金計画とは、簡単にいえば物件の購入に必要な金額を、自己資金と借入金でそれぞれいくら賄うのかを計画することです。
資金計画を立てる際は、まず物件取得に必要な資金の総額を把握しましょう。
取得費用だけでなく、仲介手数料や登記費用などの諸費用も踏まえて、物件の取得にいくらかかるのかを考えます。諸費用の金額は、物件価格の7〜10%程度が目安といわれています。
たとえば、アパートの価格が1億円であれば、諸費用の金額は700万〜1,000万円が目安です。
また、ローンを借り入れて収益不動産投資をする場合、頭金を準備しないと金融機関から融資を受けにくくなります。とくに、不動産投資の経験があまりないのであれば、物件価格の3割ほどの頭金は準備するのが理想です。
物件の取得に充てられる自己資金の金額を考えて、現実的な予算を設定することが不動産投資においては重要となります。
中古一棟アパートに投資をして安定した収益を得るためには、高い賃貸需要が見込めるエリアを選ぶことが重要です。
投資するエリアの候補としてまず挙げられるのは、東京都や神奈川県、千葉県、埼玉県といった首都圏です。
とくに東京都は、日本の政治・経済の中心地であり、人口が集中しやすいという特徴があります。
東京都の推計人口は、2024年4月1日時点で約1,433万人です。大企業の本社や支社、大学などが多数あり、賃貸需要の中心である単身者や学生も多く居住しているため、東京都は安定した賃貸需要が見込めます。※参考:東京都の統計「東京都の人口(推計):毎月」
首都圏以外のエリアで中古アパート投資を始めるのであれば、大阪や名古屋、福岡市、札幌市などの政令指定都市を中心に検討すると良いでしょう。
なかでも、人口が100万人を超える都市は、賃貸需要は比較的安定している傾向にあります。中古アパートは、地方都市にも多く建てられており、価格の割安です。
しかし、安定した収益が見込めるエリアや物件を選ぶためには、不動産投資の知識と経験が求められます。不動産投資の経験が浅いうちは、地方都市の中古アパートは避けた方が賢明でしょう。
投資をするエリアが決まったあとは、インターネットの不動産ポータルサイトで物件の情報を収集しましょう。
不動産ポータルサイトであれば、エリアや物件価格、物件の種類、利回り、築年数などの条件を指定して物件を検索できます。
そのため、自分自身の投資目的に合った物件をリストアップする際や、エリアごとの相場を把握する際に役立ちます。
また、不動産ポータルサイトには取扱不動産会社も掲載されているため、物件探しをサポートしてもらう不動産会社を選ぶ際にも役立つでしょう。
ただし、不動産ポータルサイトに掲載されていない物件も多数あるため、あくまで参考程度にすることをおすすめします。
不動産ポータルサイトである程度の物件情報を集めたら、不動産会社の担当者に相談します。不動産会社の担当者は、物件の詳細な情報を把握しています。
建物や設備の詳細な状態、修繕・メンテナンスの履歴、入居している人など、不動産ポータルサイトでは分からない情報も教えてもらえるでしょう。
また、不動産投資に明るい担当者であれば、エリアの賃貸需要や家賃相場、物件の入居率の推移などをもとに、物件の収益性についての専門的なアドバイスをしてくれます。
不動産会社の担当者から得られた情報やアドバイスをもとに、物件の現地調査をすることで、物件に投資をすべきか判断しやすくなるでしょう。
物件の現地調査をした結果、投資をしたいと判断したときは購入の意思表示をします。不動産会社に「購入申込書(買付証明書)」を提出し、売主に購入の意思を伝えましょう。
買付証明書には、希望する購入価格を記載します。希望購入金額を販売価格よりも低くして、売主と価格交渉をすることも可能です。
ただし、あまり無理な値下げを求めると、売主から購入を断られてしまうかもしれません。
また、購入希望者が複数いる場合は、販売価格よりも高い金額を記載しなければ、他の投資家に物件を取られてしまう可能性があります。
買付証明書に記載する金額は、物件の価格相場や競争率などをもとに慎重に決めることが大切です。
不動産投資ローンを借り入れてアパートを購入する場合、金融機関の融資審査に通過しなければなりません。
融資審査では、物件の担保価値だけでなく、借り手の年収や勤続年数、他の借入状況なども入念に確認され、それをもとに融資の可否や借入金利、借入限度額が決められます。
また、不動産投資ローンの場合、投資をする物件の収益性も審査対象となります。借入金の主な返済原資は、物件から得られる家賃収入であるためです。
融資を受ける金融機関は、自分自身で探す他にも、不動産会社の提携先を紹介してもらう方法があります。
とくに、不動産投資の実績があまりないのであれば、金融機関に相談をしても相手にされないことがあるため、不動産会社に提携金融期間を紹介してもらうと良いでしょう。
融資の目途が立ち、売主との交渉もまとまったあとは、不動産会社の立ち会いのもとで売買契約を結びます。
売買契約の際は、宅地建物取引業者(通常は不動産会社の担当者)による「重要事項説明」を受けます。重要事項説明は、物件の権利関係や法的制限、建物の状態など、取引における重要な情報を当事者に説明するものです。
説明を受けたあとは、売買契約書に目を通し、契約内容に相違がないかを確認します。疑問点がある場合は、不動産会社の担当者に質問して解消しておきましょう。
最後に、契約書に売主と買主の署名・捺印をすることで、売買契約は締結されます。
なお、売買契約の際、買主は売主に手付金を支払うのが一般的です。手付金の金額は売買代金の10%程度が目安です。
売買契約の締結後、物件が売主から引き渡されたら、いよいよ運用の開始です。
アパートに空室がある場合は、入居者を募集するための公告を打ちましょう。建物や設備、室内の損傷・破損箇所があれば、修繕や交換をします。
また、新しい店舗の開店や交通アクセスの改善、ライフスタイルの変化などにあわせて、アパートの運用方法を柔軟に見直し、継続的に収益を得られるように努めることが大切です。
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中古一棟アパート投資を成功させるために押さえておきたいポイントは、以下の通りです。
1つずつみていきましょう。
中古一棟アパート投資を成功させるためには、立地や土地・建物の状態などをもとに、安定した収益を得られる物件を選ぶことが重要となります。
物件を選ぶ際に確認すべき点の例は、以下の通りです。
立地 | ・交通の利便性:最寄り駅やバス亭までの距離 ・ルート・生活施設:スーパー、コンビニ、ドラッグストアなど ・公共施設・教育施設:病院、大学、専門学校など・物件周辺の治安 |
建物の状態 | ・築年数 ・住戸の間取り ・外壁や共用廊下などの劣化具合 ・駐車場や駐輪場の状態 ・室内の壁、床、天井、建具(ドア、窓、収納)の状態 ・インターネットの環境 |
土地の状態 | ・形状 ・広さ ・道路とどのように接しているか |
エリア | ・人口動態 ・再開発の予定 ・企業の本社や支社の数 ・どのような人にニーズがあるか(単身者・学生・高齢者など) |
たとえば、ターミナル駅に直通である最寄り駅から徒歩10分以内にあるアパートは、安定した賃貸需要が期待できます。
また、人口が増加傾向にあるエリアや、駅周辺で再開発が予定されているエリアのアパートも入居者が付きやすい傾向にあります。
自治体の公式ホームページでこれまでの人口推移や今後の人口推計を確認したり、担当窓口に再開発の状況を聞いたりして、物件選びの参考にすると良いでしょう。
とはいえ、物件の収益性を判断するための情報を収集し分析するのは容易ではありません。
そこで、収益不動産の取扱実績が豊富な不動産会社に相談し、物件選びをサポートしてもらうと良いでしょう。
実質利回りとは、物件の取得費用や維持費用、税金などを差し引いた上で、実際に得られる利回りのことを指します。
計算式は、以下の通りです。
〇実質利回りの計算式
不動産の購入時と運用中に諸費用の例は、以下の通りです。
諸費用の例 | |
購入時の諸費用 | ・仲介手数料:不動産会社に成功報酬として支払う手数料 ・印紙税:不動産売買契約書に貼付する印紙に支払う税金 ・登録免許税:不動産の所有権移転登記に必要な税金 ・不動産取得税:不動産を取得する際に支払う税金 ・司法書士報酬:所有権移転登記を司法書士に依頼する際の報酬 ・融資関連費用:融資を受ける際の事務手数料や保証料など |
運用中の諸費用 | ・固定資産税毎年1月1日時点で土地や建物などの固定資産を所有している人に課される税金 ・都市計画税:市街化区域内に土地や建物を所有している人に課せられる税金 ・修繕費:建物や設備の修繕費用 ・損害保険料:火災保険料・地震保険料建物や設備の損害に火災保険の保険料 ・管理委託費(PMフィー):管理会社に支払う管理業務の委託費用 入居者募集費用:入居者を募集する際の広告費用など 減価償却費:建物の取得価格を耐用年数で割った金額 |
不動産ポータルサイトやチラシなどに掲載されているのは「表面利回り」です。表面利回りは、物件価格に対する年間の家賃収入の割合です。
購入時や運用中の諸経費が考慮されていないため、表面利回りのみでは物件の正確な収益力は把握できません。
物件の収益力を正確に判断するためには、アパートの購入時や運用中の諸費用を見積もり、実質利回りを試算することが重要です。
実質利回りの試算についても、収益不動産の取扱実績が豊富な不動産会社に相談をすると良いでしょう。
中古一棟アパートで安定した収益を得るためには、適切な家賃設定も欠かせません。
家賃を高く設定しすぎると、入居者が集まらず空室が増えてしまう恐れがあります。かといって、家賃を低く設定しすぎると、本来得られたはずの収益を逃してしまいかねません。
そのため、周辺の家賃相場を調査し、アパートの立地や設備などを考慮したうえで、適正な家賃に設定することが大切です。
家賃相場を調べる際は、インターネットの不動産ポータルサイトを活用するのがもっとも手軽です。ただし、不動産ポータルサイトには、空室が続く住戸の家賃も掲載されています。
必ずしも参考になるとは限らないため、家賃を設定するときは、入居者募集をサポートする賃貸仲介会社の担当者ともよく話し合うことが大切です。
中古一棟アパート投資で長期的に安定した収益を得るためには、建物や設備を適切に修繕・メンテナンスすることが重要です。
修繕やメンテナンスを怠ると、入居者の不満が募り退去されてしまうかもしれません。
また、物件の魅力が低下して、住まいを探している人から選ばれにくくもなります。
中古アパートに投資をしたあとも、定期的に建物や設備を点検し、必要に応じて修繕・メンテナンスを行い、物件の価値を維持していきましょう。
とはいえアパートの運用中は、物件の維持・管理だけでなく、入居者からのクレーム対応や家賃の回収、入居者募集などもしなければなりません。
管理業務を行う時間を捻出するのが難しい場合は、管理会社に管理を委託するのも1つの方法です。
管理費用は発生するものの、アパートの管理をする手間がかからなくなります。
アパートを購入するときや賃貸経営をするとき、物件を売却するときのそれぞれで税金がかかります。税務知識がないまま中古アパート投資を始めると、想定していた利益が得られないかもしれません。
また、不動産投資で家賃収入を得たときは、翌年に確定申告をする必要があります。
申告の内容を誤ると、税務署から指摘を受け、過少申告加算税や延滞税といったペナルティが課せられる恐れがあります。そのため、中古一棟アパートで賃貸経営を行う際には、オーナー自身が税務の知識を身につけることが必須といえます。
基本的な税務の知識を学び、必要に応じて賃貸経営に詳しい税理士などの専門家に相談することで、期待通りの収益を得ながら、より安全に賃貸経営ができるでしょう。
最後に、中古一棟アパート投資の代表的な失敗事例とそこから考えられる教訓について解説していきましょう。
中古一棟アパート投資を始める際に、不動産会社の担当者の話を鵜呑みにしてしまうと、失敗のもとになります。
たとえば、担当者に「普段は出回らないような好条件のアパートが売りに出されました。今を逃すともう巡り合えないかもしれません」と言われたとしましょう。
後悔したくない気持ちから、すぐにアパートの購入を決めました。しかし、実際にアパートを運用すると赤字が発生し、大きな損失を被ってしまったのです。
なかには、物件のデメリットやリスクの伝え方が不十分であったり、家賃や空室率などを都合良く操作した収益シミュレーションを見せたりして、成約につなげようとする担当者もいます。
このような失敗を防ぐためには、担当者の言うことや提示された収益シミュレーションを鵜呑みにしないことが大切です。
自分自身でもインターネットや書籍で調べたり、他の専門家にシミュレーションを依頼したりして、投資する物件を慎重に選びましょう。
「価格が安い」「高い節税効果が期待できる」といった理由で、投資をする中古アパートを選ぶと、大きな失敗につながりかねません。
たとえば、アパートの建物部分が激しく老朽化しており、設備も故障が頻発する状態であったために、修繕や交換に多額の費用が発生し、収益を圧迫してしまうかもしれません。
また、人口の減少が進むエリアにアパートが建てられており、入居者を集めるのに苦戦して空室が増えて収入が減少するというケースもあります。
不動産投資の主な目的は、安定した収益を上げることです。
価格や節税効果だけでなく、立地や建物の状態、エリアの人口推移などをもとに、安定した収益が期待できるアパートに投資をすることが重要となります。
中古一棟アパート投資は、利回りが比較的高く安定した収益が期待できることに加え、オーナーの裁量で物件の価値を高める施策を実施しやすいという利点もあります。
また、木造の中古アパートであれば、単年ごとの減価償却費を大きく取ることで、所得税や住民税の節税効果を高めることも可能です。
投資を始める際は、立地や建物の状態、エリアの将来性などをもとに、物件を慎重に選びましょう。
また、実質利回りを試算して物件の収益力を確認することも重要となります。
物件を購入したあとは、適切に家賃を設定し建物と設備の管理を怠らないようにすることで、より安定的に収益を得られるでしょう。
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