【2022年買取再販数ランキングあり】買取で不動産を売却するメリット・デメリット

マンションをはじめとする不動産を売却するには、不動産会社に「仲介」してもらうのが一般的です。

しかし、不動産売却方法のひとつとして、買取再販業者による不動産の「買取」が挙げられます。「買取」は、「仲介」による売却より早いという点がメリットですが、価格が下がるというデメリットが。本記事では、仲介と買取の違いとともに、再販買取業者の選び方買取に向いているケースについて解説していきます。

目次

「買取再販」とは?「仲介」との違い

「買取再販」とは、不動産を買い取って、再販するまでの一連の流れのことをいいます。

一般的には、不動産会社の「仲介」によって一般消費者である買主を募り、売却する……というのが不動産売却の流れです。しかし、買取再販を積極的に行っている業者に不動産を売却することで、よりスピーディーな売却が可能となります。

買取再販業者の目的

買取再販を行う業者が不動産を買取り、再販する目的は、当然ながら利益のためです。

買取再販業者は、中古物件を相場より安く買取り、リフォームして付加価値と利益を付けて再販することで収益を上げています。

仲介との違い1.売却期間

「仲介」による不動産売却は、「買主を募る」ことから始まります。買主が現れてくれないことには売れないため、いつ売れるかはわかりません。ただし、平均的には販売開始から4~6ヶ月ほどで売却にいたるケースが多いといえるでしょう。

その一方、買取再販業者に売る場合にはあらかじめ買主が決まっているため、仲介と比較して早く売却できます。買主が複数回内見することも、住宅ローン審査を通すこともないため、早ければ1週間以内での取引完了も目指せます。

仲介との違い2.売却価格

買取再販業者の目的は、前述通り利益を出すためです。買取再販業者が不動産を買い取るという行為は、言ってしまえば「仕入れ」のようなもの。利益を出すために、買取価格は相場の7割前後ほどの価格になるのが一般的です。

仲介との違い3.売却にかかる諸費用

不動産会社の「仲介」によって不動産を売った場合には、仲介手数料が請求されます。仲介手数料は「売却金額×3%+6万円(税別)」請求されるのが一般的であり、決して安くない費用です。

買取再販業者による買取は、「仲介」にはあたらないため、仲介手数料は請求されません。

  • 買取再販とは、不動産会社の「仲介」によって売るのではなく、買取再販業者に買い取ってもらう不動産売却方法
  • 仲介との違いは、価格・期間・諸費用

不動産売却を検討する際に、不動産仲介だけでなく、不動産買取も合わせてご検討される方も多くいます。
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「買取」で売る2つの方法

買取再販業者に買い取ってもらう方法は、大きく分けて次の2つです。

1.即時買取

1つは、「即時買取」です。

即時買取とは、買取再販業者と買取価格の交渉が終了次第、即座に買い取ってもらう方法です。代金を受け取るまでの期間が短いため、「一刻でも早く売却したい」というケースで適しています。

2.買取保証(売却保証)

そしてもう1つが、「買取保証」です。業者によっては、「売却保証」というサービス名で提供していることもあります。

買取保証とは、あらかじめ決めた期間内に「仲介」で売れなかった場合に限り、あらかじめ決めた金額で再販業者に買い取ってもらう方法です。仲介による売却期間があるため、「早く売りたいけど高額売却も諦めたくない」「1ヶ月や2ヶ月なら売却を待てる」というケースで適しています。

  • 「即時買取」は、一刻も早く売りたい人向け
  • 「買取保証」は、高額売却を諦めたくない・多少の時間はある人向け

買取再販業者に不動産を売却するメリット

買取再販業者に不動産を売却する最も大きなメリットは、なんといっても早く売れることです。また「仲介との違い」でも挙げましたが、仲介手数料が不要な点もメリットのひとつだといえるでしょう。

その他にも、次の3つのメリットが考えられます。

1.販売活動が不要

「仲介」による売却では、売り出し価格の設定はもちろんの事、空き家の状態で売りに出さない限り、売主自らが内覧の対応をしなければなりません。

内覧対応では、その都度、家を隅から隅まで清掃し、おもてなしの準備をします。内覧が1回で終わるとは限りませんので、これが何度も続く可能性があるのです。

その反面、買取再販業者による内覧は基本的に1度しかしなく、清掃状況は買取価格に影響しないため、内覧にそこまでの神経をすり減らす必要はありません。

また販売活動が不要なため、近隣の方や親族などに知られる心配なく売却が可能です。

2.契約不適合責任が免責

一般消費者に対して不動産を売却すれば、売主は「売った後」の心配もしなければなりません。それは、「契約不適合責任」があるからです。契約不適合責任とは、売買後に発覚した契約内容と適合していない箇所について、売主が修繕などの責任を負うことです。

買取再販業者への売却では、この契約不適合責任が免責です。

3.資金計画が立てやすい

売却時期と売却金額があらかじめわかっている買取再販業者への売却は、資金計画が立てやすいといえるでしょう。

「いつ売れるかわからない」「いくらで売れるかもわからない」という状況では、住み替えや資金の用途が決まっている状況で困ることにもなりかねません。

買取のメリット
  • 早く売れる
  • 仲介手数料が不要
  • 販売活動が不要
  • 契約不適合責任が免責
  • 資金計画が立てやすい

買取再販業者に不動産を売却するデメリット

メリットが多い買取再販業者への売却ですが、やはり価格が相場の7割前後となってしまう点は大きなデメリットだといえます。

7割前後というと、仲介なら3,000万円で売れるはずの物件が2,100万円前後、5,000万円で売れる物件が3,500万円前後になってしまうということです。「早く売りたい」がために買取を選択していいのか?をよく検討してから買い取ってもらう判断をしましょう。

そして買い取ってもらう判断をする前には、「仲介」ならいくら売れるのかを把握することをおすすめします。それは、買取査定額が適切かを見極めるためであり、仲介業者の意見を聞くためです。買取価格が予想以上に安かったり、「買取で売るのはもったいない!」「仲介でも十分早期に売却を見込めます」との声が多いようであれば、一度、仲介による売却を検討してみてもいいでしょう。

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また物件の条件によっては、買取再販業者に買い取ってもらえないこともあるので注意が必要です。業者によっては買取物件の築年数や立地、広さ等に要件を設けていることがありますので、こちらもよく確認しておきましょう。

買取のデメリット
  • 買取価格が相場の7割前後になってしまう
  • 買い取ってもらえるかわからない

買取再販業者はどうやって探す?2022年販売数ランキング

買取再販業者を探す方法としては、不動産仲介業者に紹介してもらうか、ご自身でネットなどで買取再販業者を探すことが考えられます。

買取価格は相場の7割前後になるとはいえ、再販業者によって価格に差があります。そのため、売却査定と同様に、必ず複数社から「買取査定」を取った上で選択するようにしましょう。

それではここからは、買取再販業者選びの参考にしていただくため、リフォーム産業新聞が毎年発表する「不動産買取再販年間販売戸数ランキング2020」のうちトップ3の業者を紹介します。

1位「カチタス」

年間販売戸数4,627戸
年間仕入れ戸数5,177戸
マンション平均販売価格1,388万円
マンション平均築年数30.9年
マンション比率8.2%

販売戸数1位は、ランキング開始の2014年から9年連続で1位を取っている「カチタス」という買取再販業者です。

買取物件の92%を一戸建て住宅が占めています。地方の一戸建ての買取再販事業をメインとしている業者です。

2位「リプライス」

年間販売戸数1,493戸
年間仕入れ戸数1,678戸
マンション平均販売価格1,778万円
マンション平均築年数29年
マンション比率28.5%

「リプライス」は、愛知県に本社を構えるカチタスのグループ会社で、2年連続2位を獲得しています。

戸建て分野では3位に700戸以上差をつけており、カチタスとリプライスがトップを独走しています。

3位「レジデンシャル不動産」

年間販売戸数1,352戸
年間仕入れ戸数1,500戸
マンション平均販売価格1,850万円
マンション平均築年数30年
マンション比率100%

レジデンシャル不動産は、リノベーションを得意とする買取再販業者で、マンションのみの販売戸数は全国1位となっています。
本社は東京都足立区ですが、都心郊外の物件を多く取り扱っており、販売戸数は前年から32%も増えています。

買取再販業者への売却に適している5つの事例

1.早く売却したい、もしくは現金が早く欲しい時

先程も述べたように、早く売却出来る事が、不動産買取のメリットの1つです。
そのため、「転勤が急に決まったので早く売却したい」、「住み替え先の新居を早く購入したいからお金が欲しい」といったケースでは、不動産買取を利用する方が多くいます。

2.周りの人になるべく気づかれずに売却したい時

何か事情があって、周りの人になるべく気づかれずに売却したい方も、不動産買取を利用している事が多いです。

リスクが完全にゼロになる事はありませんが、販売活動をしなくて済むため、周りの人に知られてしまうリスクを極力減らせます。何かしらのご事情を抱えている方は、不動産買取を利用してみてはいかがでしょうか。

3.一般の方に評価されづらい物件を売りたい時

築年数が長い、立地があまり良くないなど、一般の方に評価されにくい物件は、売却活動が進まない恐れがあります。

自分でリフォームをする事も1つの方法になりますが、いっその事不動産会社に買い取ってもらった方がリフォームする手間も省けますし、販売活動もする必要もなくなります。

4.仲介で長い間売れない物件を売りたい時

仲介で長い間売れない時に、不動産買取を利用する方も多くいます。売り出し価格を下げるといった対策を取ったとしても、残念ながら売れないケースが少なからずあります。

そうなった際には、売れ残り物件として認知される可能性があるので、余計に売却する事が難しくなる恐れもあります。売却期間をズルズルと延ばさない意味でも、買取を利用する方が多くいるのです。

5.離婚により重荷になる不動産の売却

また、離婚で買取を利用される例もあります。結婚をきっかけにマンションや一戸建てを購入するケースは多いと思われますが、多くのご夫婦が希望する間取りは3LDKや4LDK。将来家族が増えても暮らせる広い間取りだと思います。

しかし、離婚してしまえば、当然一人暮らしをするにはこれらの間取りは広すぎます。持ち家を所有していることで、それぞれが新たな人生を歩むために重荷になってしまうための、即金での買取が向いています。

不動産売却を検討する際に、不動産仲介だけでなく、不動産買取も合わせてご検討される方も多くいます。
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買取と任意売却との違い

このように会社の倒産や離婚など人生の予期せぬ事態に遭遇し、持っている不動産をすぐに処分したいという人は増えています。すぐに現金化でき、身軽になりたいと考えている人にとって即金買取は便利なサービスといえます。

なお、混合しやすいサービスとして任意売却というものがあります。これは競売により担保物件を売却して債権の回収を図るには時間や手間がかかるので、不動産会社が仲介して、債権者と債務者の間に入り、より高く早く担保物件を売却しようとすることであって、必ずしもそこで仲介する不動産会社が買い取るわけではありません。

買取再販業者への売却に適している傾向があるケース
  • 早く売りたい
  • 周りの人に気付かれたくない
  • 条件があまり良くない
  • 仲介で長期間売れなかった
  • 離婚時に持ち家の存在が重荷になっている

買取再販業者に不動産を売るメリット・デメリットまとめ

買取再販業者に不動産を売るメリット・デメリットまとめ
  • 「買取」の大きな特徴は、買取価格が安いが、早く売れること
  • 「即時買取」と「買取保証」をうまく使い分ける
  • 買取の前には仲介による売却査定も忘れずに
  • 買取再販数ランキングも参考に買取業者を選ぶ
  • 買取に向いているケースもあるが、価格が大幅に下がる以上、「早く売りたい」だけで選ぶべきではない

不動産は一生のうちで何度も売ったり買ったりするものではなく、その判断一つで人生を大きく左右してしまうほどの大事な資産といえます。「仲介」で売るか、「買取」で売るかは、売却金額が大きく変わってくるため、慎重に判断するようにしましょう。

判断材料のひとつとして、仲介で売ったらいくらになるかを知ることも大切です。マンションナビでは手軽かつスピーディーに、複数の不動産会社に価格査定を依頼できます。買取によって売却する判断の前に、ぜひご活用ください。

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この記事を書いた人

亀梨奈美のアバター 亀梨奈美 不動産ジャーナリスト/株式会社realwave代表取締役

大手不動産会社退社後、不動産ライターとして独立。
2020年11月 株式会社real wave 設立。
不動産会社在籍時代は、都心部の支店を中心に契約書や各書面のチェック、監査業務に従事。プライベートでも複数の不動産売買歴あり。
不動産業界に携わって10年以上の経験を活かし、「わかりにくい不動産のことを初心者にもわかりやすく」をモットーに各メディアにて不動産記事を多数執筆。

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