住宅ローン控除は金利1%未満で得するって本当?繰り上げ返済に適切な時期とは

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住宅ローン残高の1%を10年間にわたって所得税・住民税から控除・還付してくれる、「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」。実は、変動金利が1%を大きく下回っている昨今では、住宅ローン控除を受ければ「住宅ローンを組んで不動産を購入した方がお得」という可能性があるのです。

そのメカニズムは、住宅ローンを借り入れていることによって支払う金利より、住宅ローン控除で受けられる還付額が大きくなるというもの。本記事では、住宅ローン控除は金利1%未満で本当に得するのかを検証していき、適切な繰り上げ返済時期についても考察します。

目次

住宅ローン控除の制度をおさらい


住宅ローン控除とは「住宅借入金等特別控除」の通称で、住宅ローンで住宅を購入しようとしている人を助けるための制度です。

一定の適用要件を満たした対象となる住宅を住宅ローンを利用して購入した場合、所得税額から年末の借入残高に応じた税額を控除することができます。

なお、所得税額から引ききれない部分は、住民税額から控除。ただし、住民税から控除できる税額は所得税の課税総所得金額等の7%で最大136,500円までです。

住宅ローン控除は現金還付を受けられる

住宅ローン控除の大きな特徴は、課税所得が減額される給与所得控除や配偶者控除のような
「所得控除」ではなく、「税額控除」であるという点です。所得税額(所得税額から引ききれない部分は住民税額)から直接控除されるため、減税額も分かりやすくなっています。

控除を受けるためには、初年度の確定申告(2年目以降は年末調整)が必要ですが、納めた税金から還付されるというフローになりますので、減税されたという証が目に見える形で表れます。

控除額

住宅ローン控除の毎年の控除額は、以下の1~3のうち最も少ない金額となります。

1.控除限度額
・消費税10%課税の住宅:40万円
・消費税非課税の住宅:20万円
2.年末ローン残高の1%
3.減税対象のは所得税額と住民税額

・住宅ローン控除は住宅ローン残高の最大1%を10年間にわたって所得税・住民税から控除・還付
・住宅の消費税課税・非課税によっても高度上限額は異なる
・減税対象の所得税・住民税額以上の控除はできない

金利1%未満なら住宅ローン控除で金利以上の還付を受けることは可能!


住宅ローン控除額が年末のローン残高1%となれば、支払う金利以上の還付金を受けることが可能です。

たとえば課税住宅を購入し、年末の住宅ローン残高が4,000万円であれば、最大控除額は年末残高の1%である「40万円」。一方で、購入当初4,200万円を借り入れ、金利が0.5%だったとすれば、1年間の金利負担は「20万円強」となります。その差分は得をするということです。

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【注意】金利1%未満でも「金利>住宅ローン控除額」となるケースはある!


住宅ローン控除によって、金利負担以上の還付金を受けることは可能です。

しかし、条件によっては住宅ローン控除で最大控除額を還付されないケースがありますのでご注意ください。ここからは、年間最大控除額40万円(長期優良住宅は50万円)を受けられないケースを挙げていきます。

1.非課税住宅

住宅ローン控除の最大控除額は、年間40万円(長期優良住宅は50万円)、10年で400万円(長期優良住宅は500万円)です。しかしこの控除額は、課税された住宅を購入した場合にのみ適用となります。

課税住宅とは、新築住宅や不動産事業者が売主の中古住宅です。一般消費者が売主の中古住宅は非課税ですので、年間最大控除額は20万円、10年で200万円となります。

非課税住宅では、年末住宅ローン残高4,000万円、5,000万円あろうとも、年末残高の1%ではなく、年間最大控除額は20万円が最大となります。

2.控除できる所得税・住民税が不足

年末住宅ローン残高が4,000万円を超える課税住宅であっても、控除対象となる所得税・住民税が40万円に満たなければ40万円控除されることはありません。

住宅ローン控除は、そもそも納めた税金が戻ってくる制度。納めた以上の税金が控除されることはないのです。

たとえば、税込年収500万円の会社員(家族は配偶者扶養控除内でパート)の場合、所得税は約9.95万円(復興特別所得税含む)、住民税は20.5万円になります。(※社会保険料は年収の15%として計算。他の収入や所得控除は考慮しない)

年末の住宅ローン残高が4,000万円だった場合、最大控除額は残高の1%の40万円ですが、控除額は所得税額約9.95万円と住民税から差し引ける限度額13.65万円を合計した約23.6万円となります。

3.年末ローン残高が不足

住宅ローンの年末残高は、毎年減っていきます。それはもちろん、月々返済していっているからです。

住宅ローン控除の最大控除額は、年末のローン残高の1%。たとえ住民税・所得税を40万円以上納めていたとしても、年末残高が4,000万円を切れば、その年から40万円の控除は受けられなくなります。

金利が上がって「金利<控除額」とならなくなることも

・住宅ローン残高4,000万円以上
・所得税・住民税の納税額が40万円以上(住民税は13.65万円以下)
・課税住宅

この条件を満たしていれば年間の控除額が40万円となりますが、金利の変動によって金利負担が40万円以上となる可能性があります。

変動金利タイプの住宅ローンは、次の2つのルールが設けられているケースが多く、毎月の返済額がすぐに、大幅に上がるわけではありません。

・5年ルール:金利が上がっても5年間返済額は変わらない
・125%ルール:返済額が変わるタイミングでも1.25倍以内の金額までしか上がらない

しかし、「5年ルール」や「125%ルール」によって変わらないのは「返済額」であり、金利ではありません。月々の返済額が変わらずとも、返済額のうちに利息が占める割合が増えることはあります。たとえば、10万円の返済額のうち、利息負担が2万円だったものが、金利の上昇によって4万円となるケースもあるのです。

金利負担が増えれば、たとえ最大控除額を受けていたとしても、金利より住宅ローン控除の還付金の方が多いということがなくなりかねません。

・金利1%未満なら「住宅ローン控除額>金利」とすることは可能だが、控除限度額に注意
・変動金利では金利の上昇にも注意

住宅ローン控除を受けている間は繰り上げ返済しないべきなのか?


住宅ローンの返済中に、「繰上げ返済」を考える人もいらっしゃるでしょう。

しかし、住宅ローン控除期間中の繰り上げ返済によって年末残高が減ってしまった分、住宅ローン控除額が引き下がってしまう可能性があるのでその点は注意してください。

とはいえ、早期の繰上げ返済によって支払い利息の減額が見込めるため、少なくなる控除額と利息の減額分を比較するとほとんど差がないケースも多くあります。また基本的に、繰り上げ返済が早ければ早いほど、利息分の減額幅は大きくなるもの。返済期間の短縮や月々の返済額の減少も見込めるので、必ずしも「住宅ローン控除期間中の繰り上げ返済はもったいない」わけではありません。

住宅ローン控除期間中に繰り上げ返済するコツ

住宅ローン控除期間中に繰上げ返済をするひとつのコツは、「1月」に照準を合わせるということです。

住宅ローン控除額は年末時点でのローン残高で計算されるため、前年の住宅ローンは繰り上げ返済前の残高で計算されます。「少しも損したくない!」という方は、住宅ローン控除額や繰り上げ返済後の利息負担をシミュレーションし、必要に応じてFPなどの専門家に相談することもおすすめします。

・住宅ローン控除期間中の繰り上げ返済によって控除額が引き下がる可能性がある
・ただし繰り上げ返済をすれば金利負担や月々の負担減少効果も見込めるためどちらが得かはシミュレーションをして判断すべき
・住宅ローン控除期間中は「1月」の繰り上げ返済で前年度の控除額を保つことができる

住宅ローン控除を最大限に利用する方法まとめ

住宅ローン控除は金利1%未満で得するって本当?繰り上げ返済に適切な時期とは
住宅ローン控除は金利1%未満で得する?まとめ
  • 住宅ローン控除とは、住宅ローンで住宅を購入しようとしている人を助けるための制度。
  • 控除を受けるには、初年度の確定申告(2年目以降は年末調整)が必要。
  • 1%を下回る金利で住宅ローン借入れをした場合、「控除額>金利」とすることは可能
  • ただし「控除額>金利」とする上では最大控除額が適用とならないケースもあることに注意
  • 住宅ローン控除期間中の繰り上げ返済は控除額の減少にもつながりかねないが、それ以上の効果が見込めれば「やるべきではない」というものではない

住宅ローン金利が低水準になってきたことで、「住宅ローン組んだ方が得?」という声も聞かれ始めました。しかし、住宅ローン控除は、金利負担を「ゼロ」とすることが目的の制度ではありません。

状況によっては、金利負担より控除額が上回るという現象が起きますが、35年など長期にわたってローンを組んでいる場合は、控除を受けられる期間は一時的です。よって、控除額を金利負担より高くすることだけを考えて、金利が低いローンを選択するようなことは避け、あなたの状況や将来的な市況を考えて住宅ローンを選択することが大切です。

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この記事を書いた人

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