不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/08/22

    夫に修繕積立金や管理費の支払いを求めることは法的に十分可能です。
    そしてマンションの所有名義が夫(または会社)である以上、管理組合に対する支払義務は「所有者」にあります。
    またこれらは住居を維持するための不可欠な経費、となります。

    パート収入だけでは負担が難しい現状を踏まえ、離婚成立までは「婚姻費用」、離婚後は子供2人の「養育費」の一部(住居費名目)として、夫がローンの支払いに加えて一括して負担するよう強く主張すべきです。


    ◆財産分与の法律的問題点
    夫の「ローンは払うが修繕費は払わない、住んでいいから離婚してほしい」という提案は、法律や財産分与の原則から見て非常に不平等で問題があります。
     •2分の1の原則
      婚姻期間中に築いた財産は、原則として夫婦で折半する権利があります。マンションのプラスの価値(査定額からローン残債を引いた額)や、夫の会社の株式価値、預貯金なども本来は分与の対象です。「住ませてあげるから他はなし」という夫のペースに応じる必要はありません。
     •会社名義の縛り
      本店登記や不動産担保ローンの担保になっている場合、家族の住まいを夫の事業リスクに晒している状態です。このリスク負担に対する金銭的補償(解決金など)を別途要求する権利があります。


    ◆今後想定される重大なリスク
    急な引っ越しが難しいため一時的な居住は致し方ありませんが、長期滞在には以下のリスクが伴います。
     •会社の倒産: 経営が悪化すれば、金融機関にマンションを差し押さえられ、強制退去となります。
     •勝手な売却: 名義が夫である限り、あなたに無断で第三者へ売却される恐れがあります。
     •ローンの滞納: 離婚後に夫がローンや管理費の支払いを止めた場合、最終的に競売にかけられます。


    ◆今後の具体的な進め方
     1.安易に合意・離婚届を出さない
      条件が整うまでは絶対に離婚届にサインしないでください。
     2.登記情報の確認
      法務局でマンションの「名義」や「抵当権(担保状況)」を確認します。
     3.公正証書の作成
      条件に合意する場合は、不払い時に給与等を差し押さえられる「離婚給付契約公正証書」を必ず作成します。
     4.弁護士への相談
      会社経営や担保が絡む離婚は複雑です。速やかに弁護士に相談し、適正な財産分与と養育費の金額を算出してもらいましょう。

  • 私が回答します

    小川佳宏

    小川FP・行政書士事務所

    • 60代
    • 愛知県
    • 男性
    • 専門家
    投稿日
    2026/08/23

    ご相談内容拝見しました。夫と離婚協議中でマンションは継続して住んでいいが夫の会社の債務の担保になっていて安心して住めるかお悩みなのですね。

    まず、少し複雑なケースに思われますので、弁護士を付けることをお勧めします。弁護士が夫と冷静に交渉してくれればよいですが、最初から家庭裁判所で離婚と婚姻費用の調停申立をするのもよいかもしれません。お二人の現在の関係性によります。調停にしない場合は、合意内容を公正証書、調停の場合は離婚調停調書にして夫が支払わない場合の強制執行ができるようにしておくとよいです。尚、相談者の収入からローンの借換、所有権変更、担保権の抹消ができない前提とします。

    大きな検討の枠組みとしては、このマンションの居住や費用負担も含め離婚条件を包括して合意できるように、親権、養育費、財産分与、慰謝料(あれば)、婚姻費用、年金分割などを決める方がよいでしょう。お金のことと夫と子供さんとの親子交流も話し合ってください。子供には両親が必要です。ベースとなる骨子は、しばらく居住を保証してもらい、いずれ子供さんの学区に影響がないように賃貸を探せるように離婚条件の中で特にお金の条件を確保することです。具体的なステップとして、
    1. 離婚届を急いで提出せず、弁護士と夫妻の資産、登記と債務の全体像を確認します。
    2. 別居中は離婚成立まで離婚調停と同時に婚姻費用の申立をします。
    3. 離婚後1~2年間の期限付き居住を認めてもらいます。
    4. 夫が住宅ローン、管理費、修繕積立金、固定資産税、保険料を直接支払うように調停で主張します。
    5. 離婚後の養育費は住宅費と別ですのでお子さんの人数や年齢で決めます。特にいつまで、大学進学費用など細かい条件に注意します。
    6. 転居費用を一括で先に受け取るように慰謝料や解決金名目でもらいます。 相談者様自身も収入を増やすように努めます。
    7.夫会社の支払遅延や担保実行の兆候が出た場合、直ちに転居できるよう準備しておきます
    8. 合意すれば調停調書にすることで夫への強制執行力が確保できます。
    9. 合意しなければ審判や訴訟となりますので、できれば双方の妥協点を探りながら成立に努力します。

    以上ご参考まで。

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