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REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/04/20

    奥林洋樹

    H.L.C不動産コンサルティング

    • 50代
    • 北海道
    • 男性
    • 専門家

    ご相談を拝見しました。

    東京セロエミ住宅認証制度とは、東京都が独自に基準を定める基準を満たした高断熱・高省エネ住宅であることを証明し、それにより最大210万円の助成金を得られ、かつ不動産取得税を減免できる制度です。

    外皮基準とエネルギー消費量の削減量によって1~3の三段階に分類され、数字が上がるほど高い性能が求められます。とはいえ、エネルギー削減率については全ての水準でZEH基準より厳しくなっています。

    外皮性能については、水準1こそ外皮平均熱貫流率は0.7W/㎡kとZEHより性能が劣るものの、水準2でZEHと同等(0.6)、水準3では0.46W/㎡kと、ZEHを上回る性能が求められます。

    外皮平均熱貫流率とは、屋根や壁、床などを介して逃げる熱量を示す指標で、値が小さいほど断熱性能が高い、つまり外気温の影響を受けづらい性能を有する住宅となります。性能を上げるためには、外壁を付加断熱にしたり、サッシをトリプルガラスにしたりする必要がありますので、一般的には、建築費も性能に比例して増加します。また、エネルギー削減率を達成するためには省エネルギー設備の導入が不可欠ですので、全室LEDの採用はもちろん、高効率エアコンや給湯設備の導入が不可欠とです。また、エネルギー削減率の計算上、創エネ設備(太陽光発電)の搭載が必要となる可能性は高いでしょう。

    制度を利用するには設計段階からの配慮が求められますので、建築会社を決定してから、東京セロエミ住宅認証でどの水準を申請するのかを、予算や建築費を勘案しながら決定する必要があります。また、申請は一般の方が行える性質の物ではありませんので、建築会社に代理してもらう必要があります。

    外皮平均熱貫流率やエネルギー削減率の計算などを説明すると難解にならざるを得ませんので、まずは信頼できる建築会社探しに尽力され、詳細な説明を受けられると良いでしょう。

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