不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    佐脇孝明

    株式会社サワキタ不動産

    • 60代
    • 千葉県
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2025/07/07

    当初の支払額は多くなりますが、一般的な元利均等払いではなく、元利均等払いを選んでみてはいかがでしょうか。

    元利均等払いは毎回の支払額は変わらず、当初の支払額も抑えられます。よって、大半の方がこの方式を選択されますが、支払い予定表を見てください。元本がなかなか減っていきません。
    よって、将来もし支払いができないような事態に陥った場合、元本が減っていないので売却額が残債に足りず売るに売れないという事態が発生する可能性が高くなります。こういう事態を防ぐために頭金を入れましょう、というアドバイスをよくします。

    しかし、元本均等返済ですと、元本が均等に減少していきますので、将来は支払額が減っていきます。お子様の成長とともに必要な資金が増えてくるでしょうから、この点からも有利です。フルローンにした場合でも、手持ち資金を減らす必要もありません。元利均等返済で、繰り上げ返済をすると手数料を取られる場合が多いのですが、その必要もありません。支払額総額は元本均等の方が少なくなります。

    お付き合いのある銀行にシミュレーションをしてもらってください。

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/07/01

    ご相談拝見致しました。

    数字だけ見れば「問題ない」と言われるでしょうし、実際、金融機関も融資は出してくれると思います。

    しかし、「借りられること」と「無理なく返せること」は違います。

    そして、今その状態で不安を感じていらっしゃるというのは、すごく健全な感覚であると私は感じます。


    いちばん大切なのは、“将来の安心”が描けるかどうかなのではないでしょうか。

    返済比率は安全圏。
    でも、これから子どもの教育費、家の修繕、老後資金など、確実に、じわじわ効いてくる出費が始まります。

    しかもローンは35年。
    「今なんとかなるか」ではなく、「10年後、20年後も余裕を持って暮らせるか」が判断の軸になります。

    【変動金利の、じわじわ効く仕組みを知っておいてください】

    変動金利を選ぶ場合、住宅ローンには主に以下のルールがあります

    ◉ 半年ルール
    金利は年2回(4月と10月)に見直される。
    → 借入直後から金利が変動する可能性がある

    ◉ 5年ルール
    金利が上がっても、毎月の返済額は5年間は変わらない

    ◉ 125%ルール
    5年後に見直されても、月々の返済額の上昇は“最大1.25倍まで”
    (月14万円なら→最大17.5万円)

    【金利上昇の「さわり」だけでも、想像してみてください】

    仮に、今後金利が3%まで上がったとすると
    月14万円の返済が、5年後には上限いっぱいの17.5万円に達する可能性があります。


    さらにその間も、半年おきの管理見直しで、毎月の返済額こそ変わらずとも、内訳は利息支払いばかりが増えて元本が減らず、完済時にまとまった残債が残るというケースも現実に起きています。


    【今できる判断の基準】

    ✔︎ 月14万円の返済をしながら、教育費や老後資金を同時に積み立てていけるか?
    ✔︎ 仮に金利が2〜3%に上がった場合のシミュレーションを見て、生活に影響が出ないか?
    ✔︎ 「その物件」に、このリスクを背負ってまで進む価値と納得感があるか?

    【選択肢として】
    •フルローンで進むなら、「固定金利」や「10年固定+変動」なども含めて比較検討する
    •自己資金を入れて、将来の金利上昇に備える
    •今のうちにFPと一緒にライフプランを整理し、「返せるか」ではなく「幸せに暮らせるか」で判断する



    勢いだけでローンを通す人も多い中で、今の時点で立ち止まって考えることこそが、ご家族を守ることにつながり、そして、ご納得の今後につながるのではないかと思います。


    ご参考になれば幸いです。

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