不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/04/29

    結論から言うと、今回の「非宅建業者の法人+契約不適合責任免責」という条件は、実務上はよくある形であり、成立もします。
    ただしその分、買主側がリスクを理解したうえで判断する必要がある取引です。

    まず法的な整理です。

    売主が不動産会社(宅建業者)の場合は、買主保護の観点から契約不適合責任の免責には制限があります。
    一方で、今回のように宅建業者ではない法人が売主の場合は、免責特約は有効とされるのが基本です。

    つまり、「法人だから責任を負うはず」という考え方ではなく、“宅建業者かどうか”で扱いが変わるというのが正確な理解です。

    次に実務的な話です。

    この条件自体は珍しいものではなく、特に
    ・築年数が経過している物件
    ・現状渡し前提の物件
    ・事業会社などが保有していた不動産

    ではよく見られます。

    その代わり、「責任を負わない分、価格で調整されている」ケースが多いです。

    ここからが重要な考え方です。

    このような物件は、条件を見越したうえで買付を入れるかどうかを判断するものです。

    不安が残るのであれば無理に進める必要はありませんし、条件が合わなければ契約にならない、それが通常の流れです。

    また、免責があるからといって何でも許されるわけではありません。

    例えば、
    ・過去の不具合を知っていて隠していた
    ・事実と異なる説明をしていた

    このような場合は、免責があっても責任追及ができる余地はあります。
    ただし、実際にそれを証明するのは簡単ではないため、基本的には「後からではなく事前に確認する」ことが重要になります。

    では何を確認すべきか。

    マンションは見えない部分が多いため、確認できる材料をどこまで集められるかが判断のポイントです。

    ・室内の修繕履歴(給湯器、水回り、過去の漏水など)
    ・管理組合の資料(長期修繕計画、大規模修繕履歴)
    ・配管の更新状況(共用部含む)
    ・管理会社へのヒアリング(トラブル履歴など)

    可能であれば、インスペクションの実施も一つの方法です。

    まとめると、

    ・この条件自体は珍しくない
    ・免責は有効なので、後から守られる前提では考えない
    ・その分、事前確認と価格判断がすべて

    です。

    シンプルに言うと、「安心を取るなら見送る、価格を取るならリスクを受け入れる」
    このどちらかの判断になります。

    中途半端に進めるのが一番リスクが大きいので、納得できるラインを決めて判断するのが現実的です。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/04/30

    ご相談を拝見しました。

    売主が宅建業者ではなく一般法人の場合、契約自由の原則に基づき契約不適合責任を免責にすることは可能です。ですが、築31年とのことですから、購入前に相談者様が費用を負担してインスペクションを実施されるよう強くお勧めします。経年劣化の箇所が具体的に把握できるため、修繕にいくらかかるかの目処が事前に立てられ、納得して購入できるからです。

    また、契約不適合責任を免責しても、売主が全ての責任を免れるわけではありません。知っていたにもかかわらず、故意に告げていなかった不利益事項については責任を免れないからです。そのため、契約前に必ず現況報告書を入手して、現在の物件状況を正確に把握されることをお勧めします。

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