不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

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    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/11/06

    来月のお引渡しを控えた時期に、想定外の10万円を求められれば、
    納得できないのは当然だと思います。

    結論から言うと、管理規約に定めがあるだけで「必ず正当」とは言えませんが、
    「不当だから払わなくてよい」と直ちに言えるものでもありません。

    規約は原則として区分所有者を拘束します。
    一方で、区分所有法は、規約について区分所有者間の利害の衡平が図られるよう求めています。

    参考になるのが、
    居住していない組合員に月2,500円の
    協力金を課す規約変更を認めた最高裁判決(平成22年1月26日)です。
    ただしこれは、
    役員を担わない非居住者との不公平を是正するという事情などを踏まえた個別の判断で、
    売却時の協力金をそのまま正当化するものではありません。
    今回は、なぜ売主が、なぜ10万円を負担するのかという必要性と合理性が焦点になります。
    名義変更の事務費用としては、高いと感じられる金額です。

    まずは、次の点をご確認ください。

    ・根拠は管理規約の本文か、使用細則などの別の定めか
    ・いつ、どの総会決議で定められたか
    ・10万円の算定根拠と使途は何か
    ・過去の売主からも同じように徴収しているか
    ・減額や免除の規定、理事会への相談窓口はあるか

    あわせて、仲介会社にも連絡し、この費用を事前に把握していたか、
    売買契約書では誰の負担とされているかをご確認ください。

    一方で、ここは慎重に進めたいところです。
    支払いを拒むと、名義変更の手続きが滞ったり、
    未払い分を巡って買主を巻き込んだりするおそれがあります。
    お引渡しを優先するなら、納得したうえでの支払いではないことを書面で伝えたうえで支払い、
    領収書も保管して、後から協議するという進め方も考えられます。
    ただし、返金を保証するものではなく、
    10万円のために弁護士費用をかけると割に合わないこともあります。

    大切なのは、10万円の是非だけにとらわれず、お引渡しを確実に終えることと、
    納得できない点を整理して伝えることを切り分けて考えることです。
    そうすれば、感情的な対立を避けながら、ご自身の立場も守りやすくなります。

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