不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/02/09

    森本 慎也

    株式会社TERASS

    • 40代
    • 北海道
    • 男性
    • 不動産会社

    こんにちわ!
    私も先日お客様で同様のご質問をいただきました。
    そのお客様は、完治したガンがあったのですが、残念ながらワイド団信でもだめでした・・・。
    事前審査からしてダメだったんですが・・・。健康って本当に大事ですよね。

    ワイド団信と通常の団信の違い、審査基準、総返済額の影響について

    住宅ローンの団信について不安をお持ちとのことですが、健康状態による審査の影響や、ワイド団信の仕組みについてご説明します。

    1 そもそも団信とは?

    団体信用生命保険(団信)は、住宅ローン契約者が死亡または高度障害になった場合に、残りのローンを完済してくれる保険です。ほとんどの金融機関では、住宅ローン契約に団信への加入が必須となっています。

    通常の団信に加入するためには、健康状態の告知が必要となり、持病がある場合は加入が難しいことがあります。特に高血圧や糖尿病などの慢性疾患があると、審査で不利になるケースがあります。

    2 ワイド団信とは?

    ワイド団信は、健康状態に不安がある方向けの団信で、通常の団信よりも審査基準が緩和されています。
    ・高血圧や糖尿病などの持病があっても加入しやすい
    ・通常の団信と比べて金利が上乗せされる(0.2%~0.3%程度)
    ・保障内容は通常の団信と同じ(死亡・高度障害時にローン残債がゼロになる)
    ・銀行ごとに審査基準が異なるため、比較検討が必要

    ワイド団信の審査では、病状が重くなく、適切に管理されていることが重要になります。

    3 ワイド団信の審査基準

    金融機関によって異なりますが、一般的に以下の条件を満たしていれば加入しやすくなります。

    高血圧
    ・降圧薬を服用しているが、合併症がない
    ・血圧が安定している

    糖尿病
    ・軽度であり、食事療法や軽い投薬のみで管理できている
    ・合併症(腎疾患・網膜症・神経障害など)がない


    4 ワイド団信の金利と総返済額への影響

    ワイド団信を利用する場合、通常の団信よりも金利が0.2%~0.3%上乗せされます。

    (例)
    【金利1.5%(通常団信)と1.8%(ワイド団信)で比較】
    借入額:2,500万円 返済期間:35年
    →金利1.5%(通常団信):毎月の返済額 約75,000円、総返済額 約3,150万円
    →金利1.8%(ワイド団信):毎月の返済額 約78,000円、総返済額 約3,280万円

    ワイド団信を選ぶと、毎月の返済額が約3,000円増え、総返済額は約130万円増加する計算となります。

    5 ワイド団信を選ぶ際のポイント
    ・まずは通常の団信に申し込み、審査に落ちた場合にワイド団信を検討する
    ・複数の金融機関で審査基準を比較し、条件を確認する
    ・ワイド団信を利用すると金利が上がるため、総返済額の増加も考慮する
    ・フラット35など、団信加入が必須ではない住宅ローンも選択肢として検討する

    まとめ
    ・通常の団信では健康状態によって審査に落ちる可能性があるが、ワイド団信なら加入できる可能性が高いです。
    ・ワイド団信の金利は通常より0.2%~0.3%高くなるため、総返済額が130万円程度増加する
    ・まずは通常の団信に申し込み、審査に落ちた場合にワイド団信を検討する
    ・複数の金融機関で審査基準を比較し、より有利な条件を選ぶことが重要

    ワイド団信を選ぶことで住宅ローン審査に通る可能性は高まりますが、金利が上がるため総返済額の増加も考慮して選ぶことが大事です!

    ご不明な点があれば、お気軽にご相談くださいね!

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