不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/02/23

    奥林洋樹

    H.L.C不動産コンサルティング

    • 50代
    • 北海道
    • 男性
    • 専門家

    ご相談を拝見しました。

    来年退職で15年前に住宅ローンを組んだとのことですから、購入されたのは50歳前後だったのでしょうか。一般的な住宅ローンの完済年齢は80歳未満とされていますから、ギリギリ30年ローンを組めたと推定し、残りの返済期間は15年前後であるとの仮定で回答します。

    一概には言えませんが、金利と団信の内容によっては退職金で一括返済しない方が、今後の生活に余裕が生まれる可能性はあります。

    確かに返済を完了してしまえば、残期間に支払う金利がすべて不要となりますからその分の利益を享受できます。しかし、住宅ローンを利用される際に加入した団信が死亡・高度障害だけであっても、万が一の際には支払いが不要となります。さらに、3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)など手厚い内容のものであれば、所定の状態で返済不要となります。

    また、金利についても留意が必要です。ご尊父が住宅ローンを利用された2010年前後は金利が現在より高い状態だったと記憶していますが、それでもフラット35の金利で1.5%前後だったはずです。リバースモーゲージの利用も検討されているとのことですが、その金利は3%前後もしくはそれ以上です。

    したがって、リバースモーゲージを利用するぐらいなら一括返済せず現行の支払いを継続した方が有利です。また、売却も検討されているとのことですが、多額の現金を必要とする特段の理由でも存在しているのでしょうか。

    ご尊父は退職後も働く希望をお持ちとのことですから、慌てて一括返済を選択するのではなく、当面は住宅ローンの返済を続けながら様子見したほうが良いケースだと思われます。

    以上、多少なりお悩み解決の一助となれば幸いです。

  • 私が回答します

    投稿日
    2025/02/22

    奥田 哲央

    不動産工房/株式会社グランクルー

    • 30代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社

    冷静に状況を整理し、選択肢を比較しながら最善策を見つけることが大切です。
    以下の観点から考えてみてはいかがでしょうか。


    1. 現在の住宅ローンの確認
    まずは住宅ローンの詳細を把握することが重要です。以下の点を確認してみてください。
    残債額:具体的にいくら残っているか(約1,000万円とありますが、正確な金額)。
    金利:固定金利か変動金利か。特に金利が高ければ、借り換えで負担軽減の可能性も。
    完済予定時期:定年後何年残るのか。
    団体信用生命保険(団信):契約内容を確認し、万が一の際にローンがどうなるかも重要。


    2. 選択肢とそのメリット・デメリット
    いくつかの選択肢を具体的に検討しましょう。

    ① 退職金で繰上げ返済
    メリット:
    住宅ローンの利息を削減できる。
    月々の支払いがなくなり、心理的負担が軽減。
    デメリット:
    老後資金が減少し、想定外の支出に対応しづらくなる。

    ◆アドバイス:
    ・全額返済でなくても、一部繰上げで月々の支払額を減らすことも可能。
    ・退職金のうち、どの程度なら返済に充てられるか家計を試算しましょう。


    ② 住宅ローンの借り換え
    メリット:
    低金利ローンに切り替えることで負担が減る可能性がある。
    デメリット:
    年齢的に審査が厳しい可能性あり。
    手数料や諸費用が発生。

    ◆アドバイス:
    ・金融機関に相談し、定年後の収入を考慮した借り換えの可否を確認。
    ・フラット35(リタイア後でも対応可能なローン)も視野に入れましょう。


    ③ リバースモーゲージ
    メリット:
    自宅に住み続けながらローンを返済できる。
    返済は死亡後に不動産売却で精算するため、月々の支払いが不要になることも。
    デメリット:
    地域や物件の条件により利用できない場合もある。
    将来の相続資産が減少。
    不動産価値が下がると追加返済が求められる可能性。

    ◆アドバイス:
    ・自治体や金融機関のリバースモーゲージを比較し、条件を確認。
    ・将来的に自宅を手放す可能性も理解したうえで検討しましょう。


    ④ 自宅の売却・住み替え
    メリット:
    住宅ローンを完済できる可能性。
    コンパクトな住まいに移り、生活費を圧縮できる。
    デメリット:
    住み慣れた家を手放す心理的負担。
    売却価格が残債に満たない場合、差額の支払いが必要。

    ◆アドバイス:
    ・不動産会社に査定を依頼し、実際の売却価格を確認。
    ・「リースバック」(家を売却し、賃貸として住み続ける方法)も一案です。


    3. 具体的なアクションプラン

    1. 収支の見直し
     ・お父様の退職後の収入、支出をシミュレーション。
     ・無理なく返済できる金額を把握。

    2. 金融機関への相談
     ・住宅ローンの借り換え、リバースモーゲージ、返済猶予制度の確認。

    3. 家族会議
     ・退職金を一部返済に充て、老後資金とのバランスを協議。
     ・お母様の不安を解消するためにも、長期的な資金計画を共有。


    状況に合わせた柔軟な対応が大切です。
    必要に応じて、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザーに相談するのも有効です。

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