不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    佐脇孝明

    株式会社サワキタ不動産

    • 60代
    • 千葉県
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2025/08/20

    不動産投資にはいくつもの種類があります。ご相談者様の場合、は一棟ものではなく、中古の分譲マンションを購入して、賃貸にするということですね。
    基本的に、修繕積立金は増える一方だとお考え下さい。新築時は直す部分はありませんので、積立は少額で済みますが、築年数が経つにつれ、いろいろ不具合が出ますので、増額されていきます。管理費も人件費等が上がりますので、増える一方です。
    また、退去があるとその間は無収入になりますし、募集費用も掛かります。
    表面利回りから実質的なコストを引いた実質利回りでも、空室期間は算定に含まれません。ワンルーム系なら入居から退去までだいたい2年程度、客付けまで3カ月の空室、手数料やAD(2カ月)などを考慮に入れると、12*2+3+2=29か月を分子、24カ月(賃料が入る期間)を分母として実質利回りにこの掛け目を掛けると、3.5?×24/29=2.8%。物価上昇率とあまり変わらない数値になってしまいました。
    厳密には減価償却費も費用として見積もるべきなので、さらに低下します。

    冒頭でもお話ししましたが、不動産投資にはいろいろな種類があります。しかし本流は一棟ものです。一棟ものであれば、大規模修繕も自分の管理で計画可能ですし、管理費だってご自身で行えば無料です。また、複数戸あれば、全空リスクはかなり減りますので、収入ゼロということもほぼなくなります。
    ただ、ハードルが高いので、ある程度自己資金と実績が必要です。
    かぼちゃの馬車事件以来、金融機関が不動産投資に対して後ろ向き姿勢のままです。そのため自己資金で購入できる築古戸建投資が一般化してきています。中古マンションを買う資金があるなら、築古戸建なら2戸ぐらい買えるかもしれません。戸建てだと入居期間が長くなる傾向があり、さらに草取りなども入居者自身が行ってくれるので、保守のめんどくささもかなり減ります。はじめの物件の見極めにはある程度のノウハウが必要ですが、それさえ乗り越えれば、次のステップ(一棟もの)に進めると思います。

以下の記事もよく読まれています

無料で不動産の相談をする