不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/06/06

    お気持ちはよく分かります。

    実はこのご相談、ここ数年で何度も聞いてきました。

    「もう少し待てば下がるかもしれない」そして実際に待った結果、
    3年前より高くなった
    2年前より高くなった
    1年前より高くなった
    という方もたくさん見てきました。

    だからといって、「今すぐ買った方がいい」という話でもありません。

    私がいつもお客様にお伝えしているのは、未来の価格は誰にも分からないということです。

    今回のニュースも間違ってはいないと思います。

    実際に最近は強気すぎる売出価格がそのまま成約するケースは減っています。

    売主も以前ほど「言い値で売れる」という状況ではなくなっています。

    ただ、それは価格が下がるという話とは少し違います。

    例えば1億円で売り出していた物件が、9,700万円で成約する。

    これもニュースでは「価格調整」と表現されます。

    でも購入検討者からすると、「結局高いままじゃないか」という話でもあります。

    不動産価格は株価のように一斉に上がったり下がったりするものではありません。

    人気があるエリアは高いままですし、人気が落ちれば下がります。

    需要と供給のバランスです。

    都心だから上がる。

    都心だから下がらない。

    そんな単純な話でもありません。

    私が少し気になったのは、ご主人は早く買いたい奥様は待ちたいという部分です。

    この場合、価格予想の勝負をしても答えは出ません。

    来年下がるかもしれませんし、上がるかもしれません。

    結局は誰にも分からないからです。

    それよりも、今ご夫婦が住みたい物件があるのか。

    その物件を今の家計で無理なく購入できるのか。

    今買ったとして後悔しない生活が送れるのか。

    こちらの方が重要だと思います。

    不動産は価格だけで決めるものではありません。

    通勤時間
    子育て環境
    学区
    広さ
    生活のしやすさ

    そういうものも含めて判断するものです。

    私自身、購入相談を受ける時は
    「上がると思いますか?」「下がると思いますか?」という質問よりも、
    「そのご家族がその家で幸せに暮らせるか」を重視しています。

    極端な話、5年待って300万円安く買えても、
    その5年間を不便な住環境で過ごしたら本当に得だったのかという考え方もあります。

    逆に今の状況で無理なローンを組むなら、それは待った方が良いかもしれません。

    結局のところ、外的要因である相場予想ではなく、
    内的要因であるご家族の状況で判断する方が後悔は少ないです。

    私なら、「価格が下がるか」ではなく、「今買っても大丈夫か」を基準に考えます。

    その方が不動産らしい判断だと思います。

    そして経験上ですが、相場を当てようとしている間に何年も経ってしまう方はいます。

    一方で、条件の合う物件が出た時に決断した方は、
    意外とその後相場を気にしなくなることも多いですよ。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/06/07

    ご相談を拝見しました。

    確かに、国土交通大臣の指定を受けた「不動産流通機構」が運営する不動産会社専用の物件情報交換ネットワークシステムである「レインズ」の成約データを見ると、売出し価格と成約価格の間に一定の乖離が見受けられます。特に都心部では、強気の価格設定で売り出された物件が、実際にはそれを下回る価格で成約されているケースが少なくありません。

    こうした状況を根拠に、「都心部の中古マンション価格は頭打ちになっている」と論じる記事が見受けられます。ですが、売出価格と成約価格の差だけを根拠に市場全体の動向を判断するのは適切と言えません。なぜなら、成約データには当初から相場を上回る価格で売り出されて物件も含まれており、また、物件ごとの立地や築年数、管理状況によっても価格動向は大きく異なるためです。

    そもそもの話ですが、今後の価格推移を確実に予測できる人など存在しません。誰しもが、様々な要因を比較検討したうえで、蓋然性が高いだろうと思われる推論を展開しているに過ぎないからです。

    このため、「相場を推し量る」ことに苦慮するよりも、「この物件なら今の価格で納得できるか」という観点から検討されたほうが、後悔は少ないと思います。

  • 私が回答します

    金澤 寿一郎

    株式会社tento

    • 30代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/06/07

    株式会社tentoの金澤と申します。
    ご相談内容拝見しました。


    「もうすぐ下がるはず」と待ち続け、気づけば価格が上がり続けてきた3年間。
    焦るご主人様と、今度こそ下落のサインかもしれないと慎重になるご相談者様、どちらのお気持ちも本当によく分かります。買い時を見極めるのは本当に難しいですよね。


    結論から申し上げますと、「価格が下がるのを期待して購入を何ヶ月も先延ばしにする」のはおすすめしません。都心の超高額物件は確かに「頭打ち」の兆候を見せていますが、一般的な実需層(住むための購入)が狙うエリアや価格帯が、これから劇的に安くなる可能性は極めて低いからです。
    ご夫婦で納得して一歩を踏み出すための判断基準を整理しました。


    1. ニュースの「頭打ち」の本当の意味
    メディアが報じる「頭打ち」は、主に億を超えるタワーマンションや、一部の投資家・富裕層向けの物件を指していることが多いです。
    ◼︎実需層向けは下がりにくい: 共働き夫婦が購入するような「現実的な価格帯(6,000万〜8,000万円台など)」の物件は、今も探しているライバルが非常に多く、需要が落ちていません。建築費や人件費の高騰も続いているため、中古マンションが急激に値崩れすることは考えにくいのが現実です。

    2. 待つことで発生する「3つの隠れた損失」
    「下がるのを待つ」という選択には、実は以下のような目に見えないコスト(リスク)が発生しています。
    ① 家賃の掛け捨て: 待っている間も毎月払い続ける家賃は、1年で150万〜200万円近い大きな支出となり、掛け捨てになります。
    ② ローン完済年齢の上昇: 3年待ったことで、ご主人のローン完済年齢が3歳上がってしまいました。定年までの返済期間が短くなるのは、将来の家計にとって大きな痛手です。
    ③ 金利上昇のリスク: 2026年現在、日本の金利は緩やかな上昇局面にあります。
    もし物件価格が200万円下がったとしても、その間に住宅ローンの金利が0.2%上がってしまえば、毎月の返済額や総支払額は「待つ前より高くなる」という逆転現象が起きます。


    【まとめ】
    今の市場は「どこを買っても儲かるバブル」から、「立地や管理状態によって、価値が落ちない物件
    と落ちる物件が二極化する時代」に変わっただけです。


    「時期」を待つのではなく、「今出ている物件の中で、将来も値崩れしにくい確かな物件(駅から近い、管理が良いなど)をシミュレーションの範囲内で見つける」というスタンスに切り替えるのが、ご夫婦双方の意見を満たす最も賢い選択と考えます。


    まずは「いくらの物件なら金利が上がっても安心か」
    という、ご家族の予算軸を固めることから始めてみませんか。
    第三者(ライフプランナー等)を交えるのがお勧めです。
    参考になりますと幸いです。

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