不動産のお悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2024/11/14

    奥林洋樹

    H.L.C不動産コンサルティング

    • 50代
    • 北海道
    • 男性
    • 専門家

    ご相談を拝見しました。

    さて、相続時の不動産評価でお悩みとのことですね。

    不動産の価格は、一つの物件にたいして4つあります。これを「一物四価」と呼びますが、具体的には「実勢価格」、「公示価格」、「固定資産税評価額」、「相続税評価額」の4種類です。

    相談者様が不動産会社に依頼して提示された査定額はこのうちの実勢価格です。しかし、相続時の不動産価格は相続税評価額に基づきます。

    相続時の不動産評価額は、土地、建物にわけてそれぞれ評価額を算出します。

    建物については、固定資産評価額をそのまま採用すれば大丈夫です。具体的な金額は、毎年市区町村から送付されてくる固定資産税課税明細書に記載されています。

    土地については「路線価方式」と「倍率方式」があります。もっとも、後者は路線価が定められていない場合の方式ですので、路線価方式で計算すれば問題ないでしょう。

    この場合、計算式は次のようになります。

    マンション全体の敷地の評価額✕持分割合(敷地権割合)
    ※マンション全体の敷地の評価額=路線価✕マンション全体の敷地面積(㎡)

    建物の固定資産評価額と、前述した計算で算出された土地評価額の合計が、相続時のマンション評価額となります。

    さて、相続人が兄弟2名とのことですから、相続する財産総額は基礎控除額額である4,200万円に近いということでしょうか?

    相続する財産総額が基礎控除内であれば、小規模宅地の特例(マンションでは利用できなせんが)などを利用しない限り原則として申告の必要はありません。しかし、基礎控除内に収まるか微妙なご様子ですから、国税庁がネットで提供している「相続税の申告要否判定コーナー」を利用する、もしくは税理士など専門士業に相談して間違いがないか確認されるとよいでしょう。

    以上、参考になれば幸いです。

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