不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/05/16

    かなり現実的で、実際によく揉めやすいケースです。
    特に今の湾岸エリア、豊洲エリアは価格上昇が大きかったため、「まだ上がるかもしれない」という気持ちが出やすい状況でもあります。

    ただ、まず大前提として、共有名義不動産は、原則として共有者全員の同意がなければ売却できません。

    つまり、ご主人が反対している状態では、通常の売却は進められません。

    法的には、

    共有物分割請求
    持分売却
    調停
    裁判

    などの方法はあります。

    ただ、現実的には時間も労力もかかり、離婚問題と不動産問題が長引くほど、精神的にもかなり消耗しやすいです。

    なので、「まだ上がるかもしれない」という期待をどこまで優先するのかは、本当に冷静に考えた方が良いと思います。

    不動産価格は、上がる時は「まだ上がる」と言われ、下がり始めると「もっと早く売ればよかった」になります。

    これは投資でも不動産でも同じです。

    実際、売り時なんて後からしか分かりません。

    特にタワーマンション相場は、

    金利
    海外マネー
    景気
    修繕費上昇
    税制
    供給数

    など、様々な要因で動きます。

    つまり、「将来もっと上がる可能性」はありますが、当然「下がる可能性」もセットです。

    そして離婚の場合は、単純な投資判断だけではなく、

    早く関係整理したい
    財産分与を明確にしたい
    生活再建したい

    という現実面もかなり大きいです。

    今回のように、

    購入価格8,200万円
    現在相場1億2,000万円前後
    ローン残債4,200万円

    という状況なら、利益がしっかり出る状態です。

    もちろん諸費用や譲渡費用は考える必要がありますが、客観的に見れば「十分成功している売却」に入ると思います。

    だからこそ、欲を出してタイミングを引っ張り過ぎると、逆に関係整理が難しくなるケースも本当に多いです。

    特に、「もっと上がる」という考え方は、男性側に比較的多い印象はあります。

    ただ、それ自体が悪いというより、“相場目線”と“人生の整理”をどちら優先にするかの違いです。

    離婚の場合、価格だけではなく、

    精神的負担
    時間
    今後の生活
    新しい住まい
    子どもの環境

    なども含めて考える必要があります。

    財産分与についても、共有割合=そのまま分与割合になるとは限りません。

    婚姻期間中に形成した財産であれば、実際には実質的寄与や婚姻事情も踏まえて協議されるケースがあります。

    また、住宅ローン控除や譲渡所得、3,000万円特別控除など、税務面も状況次第で扱いが変わるため、離婚協議と不動産売却を切り離さず整理した方が安全です。

    個人的には、「もっと上がるかもしれない」より、“今の価格で納得できるなら、一度きちんと区切りをつける”という考え方も、十分現実的だと思います。

    離婚不動産は、相場の読み以上に、感情整理と現実整理をどう進めるかで結果が大きく変わります。

    なので、価格だけではなく、「今後どう生きやすくなるか」まで含めて整理していくことが大事だと思います。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/05/17

    ご相談を拝見しました。

    結論から申し上げれば、共有名義のマンションを売却するには原則として共有者全員の同意が必要です。持分のみを売却する方法もありますが、購入するのは買取業者に限られるため価格が著しく低くなる可能性があります。さらに、その方法を選択すればかなりの確率で配偶者からの反感を買うため、離婚協議中に選択すべき方法ではありません。

    近年の豊洲エリアは、湾岸タワマン相場上昇の恩恵を強く受けているため「今売ればかなりの利益が得られる」との感覚は、数字的には合理的な判断だと言えるでしょう。ただし、今後さらに上がるという考えは必ずしも正しい考えとは思えません。

    資材価格や人件費、土地価格の上昇によって新築分譲価格は高止まりの状態が続いている一方で、一方で、金利動向や融資姿勢の変化によって価格調整リスクを指摘する見方もあり、将来的な価格上昇が保証されているわけではないからです。

    離婚を前提とした場合、共有名義で持ち続けるメリットはほとんどありません。これは、将来的に売却時期・管理費負担・修繕積立金負担等を巡って新たな紛争が生じやすいためです。

    配偶者を説得するのが最善策ですが、協議による解決が難しい場合には、最終的には共有物分割請求(調停・訴訟)によって共有状態の解消を求める方法もあります。

    まずは、不動産価格・ローン残高・税負担等を踏まえた具体的な試算を行った上で、離婚問題に詳しい弁護士へ相談されることをお勧めします。

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