不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/08/30

    ご相談を拝見しました。

    自身が大切に住んできたお家だからこそ、実際に住む方に引き継いでもらいたいお気持ちはとてもよく分かります。

    まだ契約締結前とのことですから、買主からの購入申込を拒否し、別の方へ売却することは法律上も信義則上もまったく問題はありません。

    ただし、買主が転売のプロである場合、細かく確認してきているのは「いちゃもんをつけるため」ではなく、「どこまでリフォーム費用がかかるかを事前に正確に把握したいから」であることがほとんどです。よく、「プロだから色々と細かく指摘してきて怖い」とご心配される方は多いのですが、実は一般個人に売るよりも売主側のリスクが大幅に減るケースが多いという側面もあるのです。

    断ること自体は問題ありませんが、次の買主がいつ現れるかは分かりません。売却時期が伸び、結果的に今回より低い価格でしか売れなくなるリスクがある点に留意したうえで、最終的な判断をされると良いでしょう。

    断る理由については正直に、「再販ではなく自身が居住する方へ売りたい」と説明しても際し使えはないものの、媒介業者には購入希望者に対し、無難な理由で角を立てずに断ってもらうよう依頼するればスムーズに処理できる可能性が高まるでしょう。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/08/30

    このケースは、
    まず「買主が住む人ではない」ということ自体を、必要以上に心配しなくていいと思います。

    購入後にリフォームして再販売する不動産会社、いわゆる買取再販業者であれば、
    中古住宅の売買ではいたって珍しい話ではありません。
    むしろ、売主からすると、一般の方が購入して長く住むケースとは違った進め方になるだけで、
    買取再販だから直ちに危険ということではありません。

    ただ、今回気になるのは、買主が業者であることよりも、
    「契約不適合責任や引渡し条件について細かく確認されていること」だと思います。

    買取再販業者であれば、当然ながら不動産取引には慣れています。
    物件を仕入れて、リフォームして、次の買主に販売することが仕事ですから、
    契約書の内容や物件の状態について一般の買主より細かく確認するのは自然なことです。

    その一方で、だからといって売主が一方的に不利になるわけではありません。

    契約前であれば、売主・買主の双方が条件に納得して契約するかどうかを決める段階です。
    契約する前に「この条件では売りたくない」と判断して、
    申込みを断ること自体は基本的に問題ありません。

    ただし、すでに購入申込みを受けている以上、
    価格や条件について合意している部分があるのであれば、
    仲介会社には「なぜ断りたいのか」をきちんと伝えた方がいいでしょう。

    私が売主なら、まず仲介担当者に、
    「この買主さんはどういう会社なのか」
    「購入後はどのように利用する予定なのか」
    「今回提示されている契約条件は、一般的な買取再販業者の条件なのか」
    「契約不適合責任や設備について、どこまで売主に求めているのか」
    「過去に同じような取引をしたことがあるのか」
    このあたりを確認します。

    そして、ここは結構大事なのですが、本来その説明をするのは仲介会社の仕事だと思います。

    「買主が不動産業者だった」と後から分かって売主が不安になるのであれば、
    依頼している不動産会社が、
    買主の属性や取引の進め方を十分に説明できていない可能性があります。

    買取再販業者との取引だから危険なのではなく、
    売主が何も分からないまま条件だけ提示されている状態の方が問題です。

    また、買取再販の場合は、一般の方が買って住む場合と違って、
    売主側が引渡し後の細かな不具合まで保証することを嫌がるケースもあります。
    そのため、
    契約不適合責任の期間や対象範囲、設備の扱いなどを契約前に明確にしておくことが重要です。

    ここを仲介会社が整理して、
    「この条件なら売主として受けられるか」を判断できる状態にしてもらうべきです。

    逆に、金額そのものには納得していて、単純に「業者に買われるのが嫌」ということであれば、
    私はそこまで気にしなくてもいいと思います。

    買取再販業者は、当然ながら購入後にリフォームして利益を乗せて再販売します。
    ですから、売主からすれば「この金額で買って、あとで高く売るのなら、
    もっと高く買ってくれてもいいのでは」と感じることもあるでしょう。

    ただ、その利益にはリフォーム費用、販売費用、保有期間中の費用、
    売れないリスクなども含まれています。
    単純に「買った価格と売った価格の差額=そのまま利益」という話ではありません。

    そして何より、一般の買主を探して内見、ローン審査、契約、引渡しまで進めるより、
    条件が整理された買取であれば、売主にとっては話が早く、
    手間が少ないという大きなメリットがあります。

    ですから私なら、「業者だから断る」ではなく、
    「この会社なら安心して取引できるのか」
    「提示された条件は納得できるのか」
    「契約不適合責任など、売却後の負担が許容できる範囲なのか」
    「それらを仲介担当者がきちんと整理して説明してくれているのか」
    この4つを見て判断します。

    もし金額も条件も納得できていて、
    単に「購入後すぐ転売することが分かったから嫌だ」ということであれば、
    私はむしろ、売主にとっては比較的進めやすい買主なのではないかと思います。

    反対に、
    「契約条件が売主にかなり厳しい」
    「担当者が買主の要求をそのまま伝えてくるだけで調整してくれない」
    「何かあったときにこちらが責任を負う範囲がよく分からない」
    ということであれば、契約を急ぐ必要はありません。

    9月上旬が契約予定であっても、契約前ならまだ確認する時間はあります。

    私なら、まず仲介担当者に「この買主さんが業者であること自体は問題ない。
    ただ、
    契約後にこちらがどこまで責任を負うのかをきちんと整理して説明してください」と伝えます。

    その説明を聞いて納得できるなら、そのまま進めればいいですし、納得できないのであれば、
    条件を修正してもらう、あるいは今回は見送るという判断でいいと思います。

    大切なのは「誰に売るか」だけではなく、「どんな条件で、どこまで責任を負って売るのか」です。

    そこを契約前に整理してくれるのが、今回依頼している仲介会社の役割だと思います。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/08/30

    結論からお伝えすると、契約を結ぶ前(売買契約書の署名・捺印前)であれば、原則としてペナルティなしで断ることができます。

    また、買主が「購入してリフォームして再販する」という営利目的の転売を反復継続して行う場合、それは「宅地建物取引業(宅建業)」に該当し、宅地建物取引業免許(宅建士の設置要件などを含む)が必須となります。

    もし買主がこの免許を持たない一般個人や、宅建業免許のない法人である場合、その転売行為は無免許営業(宅建業法違反)となり、行政処分や刑事罰の対象になります。

    そのため、「コンプライアンス(法令遵守)の観点から、無免許での転売(宅建業法違反)が疑われる恐れがある取引には応じられない」という主張は、売り手として非常に正当な理由になります。

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