不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/09/05

    ご相談のケースであれば、私なら「絶対に認めてはいけない」とまでは考えませんが、
    条件を曖昧にしたまま了承するのはお勧めしません。

    引渡しが済めば、基本的にはその時点から買主さんが自由に使用できる状態にするのが通常です。

    そのため、「引渡し後も売主さんが一部屋を使う」というのは、
    通常の引渡しとは少し違う取り扱いになります。

    特に今回のように、買主さんが引渡し後すぐにリフォームを予定しているのであれば、
    私は慎重に考えます。

    一番気になるのは、単純に荷物が壊れる・なくなるという問題だけではありません。

    例えば、
    ・引渡し後に売主さんの荷物が残っていることで、部屋を自由に使えない
    ・リフォーム業者がその部屋に入ることができない
    ・荷物を移動した際に「傷がついた」「壊れた」と言われる
    ・売主さんの荷物に何かあった場合、誰の責任なのか揉める
    ・一週間という約束が、何らかの事情で延びる
    ・荷物を置いている部屋だけでなく、共用部分などを使用することになる
    ・万が一、売主さんが予定どおり撤去しなかった場合、買主さん側で対応せざるを得なくなる
    といった問題があります。

    特に「一週間以内に片付けます」という約束については、相手を疑う必要はありませんが、
    契約は「約束を守ってくれるだろう」だけで進めない方がいいと思います。

    今回のような話は、善意で認めたつもりが、
    後から「言った・言わない」になってしまうのが一番困ります。

    ですから、もし認めるのであれば、口頭ではなく、
    売買契約書または別途書面で条件を明確にしておくべきです。

    例えば、
    ・どの部屋を使用するのか
    ・何を置くのか
    ・荷物の量を事前に確認する
    ・荷物の所有権は売主にあること
    ・荷物の管理・保管中の破損や紛失について誰が責任を負うのか
    ・買主やリフォーム業者がその部屋に入る必要がある場合の扱い
    ・最終撤去期限を具体的な日付で決める
    ・期限を過ぎても撤去されない場合の対応
    ・撤去にかかる費用を誰が負担するのか
    ・売主が荷物を残したことによって買主に損害が発生した場合の負担
    このあたりを決めておいた方がいいでしょう。

    また、「引渡し後も一週間置いていい」というだけではなく、
    「その期間、売主が自由に出入りできるのか」という点も非常に重要です。

    買主からすれば、引渡しを受けた後の自宅に、まだ売主が出入りする状態になります。

    ここまで含めて考えると、私は個人的には断ると思います。

    今回の場合、買主さんには「引渡し後すぐにリフォームをする」という明確な予定があります。

    それなら、売主側の倉庫が使えないという事情のために、
    買主側がリスクを負ってまで協力する必要性はそれほど高くないからです。

    ただし、売主さんとの関係や取引全体を考えて、
    「この条件なら協力してもいい」と買主さん自身が納得できるのであれば、
    それはもちろん選択肢としてはありだと思います。

    その場合は、「一週間くらいなら大丈夫でしょう」という考え方ではなく、
    「○月○日まで」
    「この部屋だけ」
    「この荷物だけ」
    「売主は原則として立ち入らない」
    「荷物の管理責任は売主側」
    「買主のリフォーム等に支障が出ないこと」
    「期限までに必ず撤去する」
    など、最初に条件を決めておくことです。

    そして、できれば荷物を置く部屋の現況と荷物の状態を写真で残しておくと、
    後々の「もともとこうだった」という確認もしやすくなります。

    不動産の取引では、相手の事情に協力すること自体は悪いことではありません。

    ただ、「協力すること」と「こちらがリスクを背負うこと」は別です。

    売主さんの事情を理解した上で、
    買主さんが納得できる条件に落とし込めるのであれば認めてもいい。
    でも、その条件を付けても買主側に負担や不安が残るのであれば、
    無理に受ける必要はないと思います。

    今回のように引渡し後すぐにリフォームを予定しているのであれば、
    私なら基本的には「引渡し時までに全て撤去してください」とお願いします。

    それが難しいのであれば、売主さん側で一時保管場所を確保するなど、
    売主側で解決してもらう方が、後々のトラブルを考えるとすっきりした取引になると思います。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/09/05

    契約直前の売主からの「引渡し後も荷物を置かせてほしい」という申し出は、きっぱりお断りして全く問題ありません。

    理由は、引越し先の倉庫が使えないというのは売主の個人的な都合だからです。
    世の中にはレンタル倉庫やトランクルームが様々な場所にあります。
    売主はそちらを利用して自力で解決すべきであり、それを強くすすめるのが正論です。

    善意で了承してしまうと、以下のような深刻なリスクが生じます。

    ◆盗難リスク
    引渡し後はあなたも新居へ荷物を運び込みます。
    売主が出入りできる状態では、あなたの荷物や貴金属類が盗難される可能性があります。

    ◆プライバシー侵害
    引渡し後は「あなたの家」です。
    元売主が立ち入ることは、あなたのプライバシーが侵害される恐れが極めて高いと言えます。

    ◆破損トラブル
    リフォーム業者が入る中で「売主の荷物が傷ついた・なくなった」と言われた際、責任の所在が曖昧になります。

    ◆不動産売買は「空室での引渡し」が大原則
    あなたの財産とプライバシーを守るため、仲介会社を通じて「防犯・プライバシー面から断ってもらいましょう。
    民間のレンタル倉庫を利用するなどして、期日までに必ず空室にしてください」と毅然と伝えてもらいましょう。

    このような事例のトラブルは非常に多いです。
    最初からきっぱり断ることを、強くおすすめします。

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