不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/09/05

    ◆ 売買契約後の値下げ交渉について
    不動産の売買契約とは、「この金額、この条件で引き渡す」という双方の法的な約束です。
    買主は売買契約書の記載内容に納得し、すでに署名捺印し契約が成立している以上、後から買主の個人都合による値下げ(価格変更)が通用する世界ではありません。
    お断りするにあたり理由すら不要であり、「当初の契約通りに支払ってください」の一言で終了する案件です。

    今回の買主様からのご要望は、例えるなら「ラーメン屋に入って食べたいラーメンを注文し、すべて完食した後の会計時に、手持ちのお金が足りないから安くしてほしいと値切る」のとまったく同じであり、極めて非常識な要求です。

    法的拘束力のある契約を終えたあとに「お金が厳しいから100万円下げて」などというのは、まさに『寝言は寝てから言え』というレベルの、呆れた戯言(たわごと)と言わざるを得ず、交渉のテーブルに載せる価値すらありません。


    ◆ 決済に応じない場合の契約解除について
    すでに売買契約を締結し、融資の本審査も通っているにもかかわらず、買主が「決済を行わない(お金を払わない)」のであれば、それは明確な「債務不履行(契約違反)」に該当します。
    契約書の定めの通り、「正当な理由なく契約を履行しない場合は、違約金を支払って契約を解除する」というルールに従っていただくこと以外にありません。(手付解除、ではありません)

    買主がこのまま理不尽な要求を通そうとされるのであれば、契約書に記載されたペナルティ(違約金)を支払うのは当然の義務です。

    また、このような無法な要求をいさめることもせず、そのまま売主側へ通してきた "買主側不動産会社" の品位、ならびにプロとしてのモラル・実務能力については、猛烈な不信感を抱かざるを得ません。

    以上により、今回の値下げ交渉は断り、当初の契約通りに期日通りの決済を履行されることを強くおすすめします。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/09/06

    ご相談を拝見しました。

    売買契約成立後の値下げ交渉は、不動産取引の実務においては異例なマナー違反です。相談者様の感じられた「よく話を通してきたな」という違和感は、極めて正常な感覚です。

    もし買主が「下げてくれないなら買えない(契約解除したい)」と言ってきた場合は自己都合による解除と見なされますから、契約条項によって異なるものの、契約の履行に直種したとみなされる場合には手付放棄ではなく、契約額の2割りを違約金として支払ってもらえる可能性があります。

    したがって、「契約締結済みの価格で進めます。値下げには一切応じられません」と仲介業者を通じて明確に回答して差し支えありません。

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/09/06

    この相談は、「そんな交渉はあり得ない」で終わらせず、
    契約後だからこそ何が問題なのかを説明した上で、
    売主として応じる義務があるわけではないことを明確にするのが自然です。
    金子さんの「自分なら、破談になる可能性があってもここでは値下げに応じない」という判断も、
    強く出しすぎず実務的な形で入れるのがよいと思います。

    契約後に買主から「やっぱり100万円下げてほしい」と言われることは、
    通常の売買の流れからすると、かなり異例です。

    今回の理由が「本審査は通ったものの、想定していたより金利が高く、毎月の返済が厳しい」
    ということであれば、なおさらです。

    売買契約を締結した時点で、原則として売主・買主双方に契約上の義務が発生しています。

    住宅ローンの金利が思っていたより高かったという事情は、買主側の資金計画の問題であって、
    それを理由に契約後になって売買代金を100万円下げなければならない、
    というものではありません。

    もちろん、売主が「それなら100万円下げましょう」と合意すること自体はできます。

    ただ、売主側に値下げに応じる義務があるわけではありません。

    私が売主側の立場なら、今回のケースでは基本的に値下げには応じません。

    少し厳しく聞こえるかもしれませんが、契約前であれば、
    買主が住宅ローンの条件を確認した上で、
    「この金利ならこの価格では難しい」と交渉することは普通です。

    しかし、契約をして、本審査も通った後になって、
    「金利が高かったので100万円下げてください」というのは話が違います。

    契約するということは、その時点で確認できる条件を踏まえて、
    その価格で購入すると双方が合意したということだからです。

    しかも、ここで一度100万円下げてしまうと、
    「契約後でも困ったら値下げしてもらえる」という前例にもなってしまいます。

    ただし、今回の買主さんが本当に資金的に厳しく、
    100万円下げてもらえなければ決済できないというところまで来ているのであれば、
    話は少し変わります。

    その場合は、単純に「値下げする・しない」だけではなく、
    「100万円下げれば本当に決済できるのか」
    「100万円以外に問題はないのか」
    「融資条件を変更できないのか」
    「金融機関に相談したのか」
    などを確認する必要があります。

    例えば、金融機関によっては借入期間や金利タイプなど、
    融資条件について相談できる場合もあります。

    それでも買主側がどうしても資金を用意できないのであれば、
    最悪の場合、決済できずに契約上の問題へ発展する可能性もあります。

    だからといって、売主がすぐ100万円値下げする必要はありません。

    私なら、まず買主側に「契約後の値下げには応じられない」という意思を伝えます。

    それでも買主が「100万円下げてもらえなければ決済できない」というのであれば、
    そこで初めて、契約をどうするのかという問題として整理します。

    契約の解除や違約金などについては、
    実際の売買契約書に記載された内容によって変わりますので、
    ここは契約書を確認する必要があります。

    また、
    仲介会社としても、契約前に買主の資金計画や融資条件を確認しておくことは非常に重要です。

    「本審査が通ったから大丈夫」ではなく、
    実際の借入額、金利、返済額、自己資金などを踏まえて、
    買主が決済まで進められるのかを確認しておくべきでした。

    今回、売主さんが「向こうの不動産会社もよくこちらまで話を通したな」と感じるのは、
    私も理解できます。

    ただ、仲介会社が話を持ってきたこと自体が悪いわけではありません。

    買主からそのような申し出があれば、仲介会社として売主に伝えて判断を仰ぐところまでは、
    仲介業務としてあり得ます。

    問題は、売主がそれを受け入れなければならないわけではないということです。

    私自身が売主の立場なら、たとえその結果として契約が破談になる可能性が出てきたとしても、
    今回の理由だけで100万円の値下げには応じないと思います。

    なぜなら、契約後の買主側の事情まで売主が負担することになれば、
    売買契約そのものの意味が薄れてしまうからです。

    もちろん、100万円を下げて無事に決済できるのであれば、
    結果として売主にとって得になるケースもあります。

    例えば、解除して再販売することで時間がかかり、
    価格を下げなければ売れない可能性まで考えれば、
    「100万円で早く終わらせる」という経済合理性が成立する場合もあります。

    ですから、絶対に値下げしてはいけないということではありません。

    ただ、それは「買主にお願いされたから応じる」のではなく、
    「契約を解除して再販売するリスクなども含めて、
    売主自身が100万円下げることにメリットがあると判断した場合」です。

    今回のように、契約後になって買主側の住宅ローン事情を理由に値下げを求められたのであれば、
    まずは毅然と「契約時に合意した条件で決済をお願いします」と伝えるのが基本だと思います。

    それでも買主側が決済できないということであれば、そこで初めて契約書に基づいて、
    解除や違約金などを含めた対応を検討する。

    契約は、
    「契約した後に事情が変わったら、もう一度価格を相談できる」というものではありません。

    売主さんとしても、買主さんの事情を理解することと、
    その事情を理由に自分が100万円負担することは分けて考えた方がいいと思います。

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