不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

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    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/06/28

    このケースは、実際には契約書や付帯設備表の内容、
    そして給湯器がいつからどの程度不具合を起こしていたのかによって結論が変わります。

    ただ、ご相談内容だけを見る限り、直ちに30万円を負担しなければならない状況とは思えません。

    まず大前提として、売主には契約不適合責任という考え方がありますが、
    引渡しから半年経過していることは一つのポイントになります。

    また、付帯設備表に「経年劣化あり」「現況渡し」と記載されており、
    仲介会社もその内容で説明していたのであれば、
    買主側にとっても給湯器が新品同様ではないことは理解したうえで購入していると考えられます。

    一方で、買主が主張しているのは設備の故障そのものではなく、
    「問題ないと説明された」という点です。

    ここで重要なのは、売主が故障を知っていて隠したのか、それとも本当に知らなかったのかです。

    実務上、内覧時に「問題ありませんよ」と答えたとしても、
    その時点で実際に不具合を認識していなかったのであれば、
    それだけで告知義務違反になるとは限りません。

    むしろ中古住宅の売買では、「その時点で把握していた不具合を隠したかどうか」が重視されます。

    また、給湯器という設備自体、半年前には正常に使えていても、
    その後に故障することは珍しくありません。

    特に築年数が経過した設備であればなおさらです。

    そのため、買主側も「現在故障している」ことと、
    「引渡し時点で故障していた」ことを区別して説明する必要があります。

    実際の売買現場でも、引渡し後に給湯器やエアコン、
    換気扇などの設備トラブルが発生することはあります。

    そのたびに売主が費用負担していたら中古住宅の取引は成立しません。

    だからこそ、付帯設備表や契約書で設備の状態を整理し、責任範囲を決めています。

    現時点では慌てて費用負担を認める必要はなく、まずは仲介会社に「どのような不具合なのか」
    「修理業者の診断結果はあるのか」「引渡し時点から存在した不具合だという根拠はあるのか」
    を確認してもらうことが先だと思います。

    不動産会社が間に入っていても、最終的な責任が売主に及ぶケースはあります。

    ただし、それは売主に法的責任が認められる場合です。

    今回のように、売主自身が故障を認識しておらず、
    付帯設備表にも経年劣化や現況渡しの記載があるのであれば、
    買主の請求がそのまま認められるとは限りません。

    まずは冷静に事実関係を整理し、仲介会社を通じて具体的な根拠を確認する段階だと思います。現時点では「請求されたから支払う」という話ではなく、「本当に売主負担になる案件なのか」を見極めることが大切です。

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