不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

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    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/08/28

    はい、これは「同性パートナーだから住宅ローンが組めない」という話ではありません。
    現在は同性パートナーを対象にした住宅ローンを取り扱う金融機関もあります。
    ただし、金融機関によって条件や必要書類、ペアローン・収入合算の扱いが違うので、
    ここは銀行ごとに確認するのが大事です。
    実際、SBI新生銀行、三井住友銀行、auじぶん銀行、
    イオン銀行などは同性パートナーでのペアローン等を案内しています。

    今回のお二人の場合、年収が480万円と420万円ですから、
    4,600万円台の物件を購入すること自体は、最初から諦めるような数字ではありません。
    ただ、頭金300万円だけで考えるのではなく、
    諸費用や購入後の生活費まで含めて資金計画を組む必要があります。

    住宅ローンの組み方としては、主に次のような選択肢があります。

    ① お一人の単独ローン
    どちらか一方の名義で借りる方法です。
    当然、もう一方の収入を審査に入れないので、
    4,600万円台を希望する場合には借入額とのバランスを確認する必要があります。

    ② ペアローン
    お二人がそれぞれ住宅ローンを借りる方法です。
    同性パートナーでも取り扱う金融機関があります。
    例えば三井住友銀行は、
    同性パートナーについて自治体のパートナーシップ証明書などを提出することで
    ペアローンの申込みができると案内しています。
    ただし、ペアローンは「二人の収入を合わせれば簡単に借りられる」というものではありません。
    お二人それぞれが審査対象になり、それぞれが債務者になります。

    また、住宅の持分をどうするか、借入額をどう分けるかも重要です。
    単純に「年収が480万円だから55%、420万円だから45%」と決めるのではなく、
    自己資金や返済負担、持分との整合性まで考えて決める必要があります。

    ③ 収入合算
    一人を主債務者として、もう一人の収入を審査上合算する方法です。

    これも同性パートナーを対象としている金融機関があります。
    例えばSBI新生銀行は、同性パートナーを収入合算者や担保提供者に指定できると明記しています。

    ただし、収入合算の場合は、合算される側が連帯保証人になる形など、
    ペアローンとは仕組みが違います。
    住宅ローン控除や団信の扱いも同じではありません。

    ですから、今回のようなケースでは、
    「同性パートナーだからどうなのか」よりも、
    「どの銀行なら、お二人の希望する借り方ができるのか」を先に確認するのが実務的です。

    私も以前、同性パートナーのお客様の住宅購入をお手伝いしたことがありますが、
    こういうケースは最初から「この銀行なら大丈夫」と決めつけず、
    金融機関に条件を確認してから物件探しを進めた方が話がスムーズです。

    特に確認しておきたいのは、
    同性パートナーでペアローンが可能か
    収入合算が可能か
    パートナーシップ証明書で足りるのか、公正証書等が必要なのか
    お二人とも団信に加入できるのか
    住宅ローン控除がそれぞれどうなるのか
    物件の持分をどう設定する必要があるのか
    4,600万円台の物件に対して、お二人の収入でどの程度の借入が可能なのか
    このあたりです。

    金融機関によっては、
    同性パートナーを対象にしていても必要書類や契約形態がかなり違います。
    例えば武蔵野銀行では同性パートナーについてペアローン・収入合算を扱っていますが、
    公正証書の提出などの条件があります。

    ですので、
    今の段階では「借りられるかどうか」で悩み続けるより、
    希望物件4,600万円台、自己資金300万円、
    お二人の年収480万円・420万円という条件をそのまま銀行に伝えて、
    ペアローン・収入合算・単独ローンの3パターンを比較してもらうのが一番早いと思います。

    そしてもう一つ。
    お二人で購入する場合は、住宅ローンが組めるかだけでなく、
    将来どちらかが退職した場合、別々の生活になった場合、
    売却することになった場合にどうするかまで考えておいた方がいいです。

    法律上の夫婦ではないから特別に考えなければいけないというより、
    二人で住宅ローンを組む以上、将来の出口まで決めておくということです。

    4,600万円の物件を「今借りられるか」だけでなく、お二人が無理なく返していけるか、
    そして何かあったときにどう整理できるかまで含めて金融機関と相談するのが、
    私は一番安心だと思います。

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