不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/09/03

    3か月売れないから、すぐに仲介会社を変えた方がいい、とは私は思いません。

    今回気になるのは「内見が6件あった」という数字そのものより、
    その6件がどこから来たお客様なのかです。

    もし6件のほとんどが、他社の不動産会社から紹介されたお客様であれば、
    現在の仲介会社がレインズへの登録や広告掲載など、
    きちんと販売活動をしている可能性があります。

    一方で、自社で抱えているお客様ばかりで、他社からの案内がほとんどないのであれば、
    広告の出し方や物件の見せ方、他社への情報提供などを含めて、
    販売活動を一度見直した方がいいと思います。

    ですから、媒介契約を更新するかどうかを決める前に、
    担当者に「この3か月間、どのような販売活動をして、
    6組のお客様はどこから問い合わせ・内見につながったのか」を聞いてみてください。

    その説明が具体的であれば、担当者がしっかり動いているかどうかも見えてきます。

    そして、もう一つ大事なのが「6件内見して、すべて検討しますで終わっている」という部分です。

    これは、内見数だけを見ると悪い数字とは言い切れません。

    私自身の経験則でいうと、マンション売却では、物件にもよりますが、
    10組以上に実際に見てもらって、
    その中から購入申込みが1件出てくるくらいを一つの目安として考えることがあります。

    もちろん、1組目で決まる物件もあれば、20組見ても決まらない物件もありますので、
    絶対的な数字ではありません。

    ただ、3か月で6組ということであれば、
    「問い合わせや内見が全くない」という状態ではありません。

    むしろ、
    「見に来る人はいるのに、決めてもらえていない」というところに原因がある可能性があります。

    ここで私なら、内見した6組の反応をもう一度分析します。

    例えば、
    「価格が高い」という反応が多かったのか
    「室内は気に入ったが他の物件と比較したい」という反応だったのか
    「立地や駅距離で迷っていた」のか
    「管理費・修繕積立金が気になった」のか
    「室内の状態やリフォーム費用が気になった」のか
    「同じマンションや近隣の別物件に流れている」のか
    こうした反応が6組分積み上がると、かなり原因が見えてきます。

    特に「近隣のマンションとあまり変わらない価格」という点は、
    一度冷静に見直した方がいいと思います。

    買う側からすると、比較対象は「近隣のマンション」だけではありません。

    同じ駅、同じ沿線、同じくらいの広さ、同じくらいの築年数、
    同じ予算帯の物件を横並びで比較します。

    その中で、75㎡・3LDKという条件が良くても、価格が少し高い、階数が低い、眺望が弱い、
    管理費等が高い、室内に手を入れる必要がある、といった要素が重なると、
    買主から見ると「この価格なら別の物件」という判断になることがあります。

    北区のマンションも、駅やエリアが少し違うだけで購入層や価格の感覚が変わりますので、
    「近所の成約価格と大きく違わないから適正」とは必ずしも言えません。

    むしろ6組も実際に見に来て、それでも申込みが入っていないのであれば、
    私は価格については一度疑ってみます。

    これは「高すぎる」と断定するという意味ではありません。

    売主さんからすると、近隣相場から見て妥当な価格で売り出しているつもりでも、
    実際に買主が比較した結果として申込みにつながらないのであれば、
    現在の市場では「買主から見て少し割高」と評価されている可能性があります。

    ここは非常に重要です。

    不動産は「売主が納得する価格」でも「査定価格」でもなく、
    最終的には今この物件を買いたい人が、
    比較したうえで「この価格なら買う」と思うところで売れます。

    そのため、媒介契約が切れるタイミングでは、単純に会社を変えるかどうかではなく、
    現在の担当者に一度、
    「6組内見してまだ申込みがない原因をどう分析していますか」
    「今の価格は市場から見てどう評価されていると思いますか」
    「もし価格を変えないのであれば、どんな販売方法を変えますか」
    「6組のお客様からは、それぞれどんな反応がありましたか」
    と聞いてみるといいと思います。

    ここに具体的な答えが返ってくるなら、担当者が悪いというより、
    物件と価格の組み合わせに原因がある可能性があります。

    逆に、「問い合わせはあるので大丈夫です」「もう少し待ちましょう」だけで、
    6組の反応や販売状況を具体的に説明できないのであれば、
    媒介会社を変えることを考えてもいいでしょう。

    そして、
    もし会社を変えるのであれば、「新しい会社なら売れる」という考え方だけで選ばないことです。

    新しい会社に依頼する前に、今の会社と別の会社の両方に、現在の販売状況を見てもらい、
    「この物件なら、今いくらで売り出すのが現実的だと思うか」
    「その価格で、どのような販売活動をするのか」
    「現在の6組の内見数をどう評価するか」
    を聞いてみると、会社を変えるべきなのか、価格を見直すべきなのかが分かりやすくなります。

    私なら、3か月という期間だけを理由に仲介会社を変えることはしません。

    「6組来ているのに、なぜ決まっていないのか」を分析して、
    その原因が販売力なのか、価格なのか、物件そのものなのかを切り分けます。

    その結果、販売活動は十分なのに内見後の反応が一貫して価格に向いているのであれば、
    会社を変えても同じことになる可能性があります。

    反対に、販売活動そのものに問題があるのであれば、
    媒介契約の終了を機会に会社を変える意味はあります。

    今の担当者が良い方なのであれば、なおさら感情だけで変更する必要はありません。

    まずは「この6組をどう分析していますか?」と聞いて、
    その答えを聞いてから判断しても遅くないと思います。

    そのうえで、もし価格について複数の会社から同じような指摘が出るのであれば、
    仲介会社の問題ではなく、現在の価格設定そのものを見直す時期なのかもしれません。

  • 私が回答します

    投稿日
    2026/09/04

    ご相談を拝見しました。

    一概には言えないものの、担当者の方が親身で人柄が良く努力されているのなら、依頼する会社を変えず反響が鈍い原因を共に探るなど、販売方法を見直した方が良いかもしれません。

    3か月で内見6件というのは、正直申し上げてあまり良い件数とは言えません。「ポータルサイト等での認知・関心はそこそこあるが、決定打に欠ける」または「最初のフィルター(写真・価格など)で弾かれている」などの理由も考えられますが、住宅ローンの金利が上昇傾向にあるため、「近隣と変わらない価格」が現実には高い可能性もあるでしょう。

    まずは他社の意見(販売戦略)を聞いて比較することから始めたうえで、変更するか否かを検討されてはいかがでしょうか。

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