不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/09/27

    5年ごとに修繕積立金が上がる計画そのものは、珍しいことではありません。

    ただ、今回の相談で大事なのは、「それが一般的かどうか」ではないと思います。

    今は月1万2,000円で、15年後には月2万8,000円になる予定とのことですから、
    購入するときは「今はいくら払うか」だけではなく、
    「将来いくら払うことになるのか」まで考えておく必要があります。

    国土交通省も、修繕積立金を将来値上げしていく計画について、予定どおり値上げできず、
    必要なお金が足りなくなるケースがあることを示しています。
    そのため、購入する側も、今の金額だけでなく将来の負担まで確認するよう案内しています。

    今回でいえば、今の1万2,000円と15年後の2万8,000円では、毎月1万6,000円も違います。

    年間で考えれば19万2,000円です。

    住宅ローンの返済に加えて、管理費、修繕積立金、固定資産税、駐車場代などを払いながら、
    それでも家族の生活に余裕が残るのか。

    ここを考える方が大切です。

    不動産会社から「計画的に上がるので悪いことではありません」と説明されたとのことですが、
    それだけで安心する必要はありません。

    計画的に上がること自体が悪いわけではありませんし、建物を長く維持するためには、
    修繕に必要なお金をきちんと準備しておく必要があります。

    ただ、その値上げを実際に自分たちの家計で払い続けられるかは別の話です。

    私なら契約前に、長期修繕計画を見ながら、
    「今後、本当にこの金額で足りるのか」
    「大きな修繕のときに、別途まとまったお金を払う予定はないか」
    「現在、修繕のためのお金がどのくらい貯まっているのか」
    「今後、大きな値上げがさらに予定されていないか」
    くらいは確認します。

    そして一番大事なのは、そのマンションの修繕積立金が世間的に高いか安いかではありません。

    たとえば、今の家賃と購入後の住宅ローン+管理費+修繕積立金が同じくらいだから大丈夫、
    という考え方だけでは少し危ないです。

    購入すると固定資産税もかかりますし、修繕積立金は将来上がる予定です。

    さらに10年、15年と暮らしていれば、子どもの教育費が増えたり、車を買い替えたり、
    収入が変わったりすることもあります。

    今は払えるけれど、10年後、15年後も無理なく払えるのか。

    そこまで考えて「この家なら買っても大丈夫」と思えるかどうかです。

    逆に、15年後に修繕積立金が2万8,000円になったとき、
    住宅ローンなどを合わせると家計がかなり苦しくなるのであれば、
    「このマンションでは少し無理がある」と考えて、別の物件を探すのも当然ありです。

    私は、修繕積立金が上がるマンションだから避けた方がいいとは思いません。

    むしろ、将来の負担がきちんと計画されていること自体は悪いことではありません。

    ただし、「計画されているから安心」ではなく、
    「その計画を含めても、自分たちの家族の生活が無理なく成り立つか」を見ることが大切です。

    マンションを買うときは、今月いくら払えるかではなく、
    10年後、15年後もその家に住みながら、家族が無理なく生活できるか。

    今回なら、そこを基準に判断するのが一番現実的だと思います。

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