不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/09/27

    今回のケースなら、私は6,200万円で出すこと自体を「強気すぎる」とは思いません。

    ただし、6,200万円で売り出すなら、「春に6,200万円と言われたから」という理由ではなく、
    今の市場で6,200万円で売れる根拠があるかを確認してから決めます。

    今回かなり重要なのは、
    同じマンションで、2階上・広さも同程度の部屋が5,980万円で売りに出ていることです。

    ただし、5,980万円はあくまで「売出価格」であって、まだ「成約価格」ではありません。

    ここは非常に大事です。

    例えば5,980万円で売り出していても、実際には5,800万円で売れるのか、
    5,980万円で売れるのか、あるいは売れずに価格を下げるのかで、
    今回の査定価格の考え方は変わります。

    国土交通省の「不動産情報ライブラリ」でも、
    実際の取引価格や成約価格を確認できるようになっています。
    売出価格と成約価格は分けて考える必要があります。

    また、同じマンションだからといって、
    2階上の部屋が5,980万円だから自分の部屋もそれ以下にしなければならない、
    ということでもありません。

    階数、眺望、日当たり、向き、室内の状態、リフォームの有無、管理状態、
    売却時期などによって価格は変わります。

    ですから、私なら「5,980万円より下げるか、6,200万円で出すか」という二択では考えません。

    まず、その5,980万円の部屋が実際にどのくらいの期間売りに出ているのかを確認します。

    そして、過去に同じマンションで実際にいくらで成約しているのかを調べます。

    そのうえで、
    「現在5,980万円で売りに出ている部屋がある」
    「その部屋は自分の部屋より2階上」
    「自分の部屋には○○という違いがある」
    「過去の成約価格は○○万円」
    という材料を並べて、自分の部屋をいくらなら買いたい人がいるのかを考えます。

    もし過去の成約価格などを見ると、6,000万円前後が実際の購入者の目線になっているのであれば、
    6,200万円で出しても問い合わせが弱くなる可能性があります。

    逆に、同じマンション内の成約価格が6,100万円、6,200万円程度にあり、
    今回の5,980万円の部屋より自分の部屋の条件が良いのであれば、
    6,200万円からスタートする考え方も十分あります。

    そして、売却では「いくらで出すか」と同じくらい、
    「その価格でどのくらいの反応があるか」を見ることが大切です。

    私なら、最初から「6,200万円で売れなかったら失敗」とは考えません。

    6,200万円で市場に出して、問い合わせがどの程度あるのか、
    内見につながるのか、内見した人がどういう反応をするのかを見る。

    その結果、問い合わせも内見もほとんどないのであれば、
    価格が市場から離れている可能性があります。

    反対に、問い合わせが入り、内見も続くのであれば、
    すぐに5,980万円以下まで下げる必要はありません。

    売却価格は査定額をそのまま採用するものでも、
    同じマンションの売出価格に合わせるものでもありません。

    「この価格なら、売主として納得できる」
    「この価格なら、購入する人が現実的に検討できる」
    この二つが重なるところを探すものだと思います。

    今回であれば、私は春の6,200万円という数字だけを理由に6,200万円にすることも、
    5,980万円の部屋が出たからといってすぐに5,900万円などに下げることもしません。

    まず現在の成約事例と5,980万円の部屋の販売状況を確認します。

    その結果を見て、「6,200万円で一度出して市場の反応を見る」という判断もできますし、
    「最初から6,000万円前後で早めに売る」という判断もできます。

    住み替えの場合は、売却価格だけでなく、いつまでに売る必要があるのかも重要です。

    多少時間をかけても高く売りたいのか、住み替え先が決まっていて、
    ある程度の時期までに売却したいのかによって、最初に設定する価格も変わってきます。

    私なら今回、「春は6,200万円だったから」という過去の査定額ではなく、
    今の成約事例と競合物件を見て、
    今この部屋を買う人がいくらなら動くのかを基準に売出価格を決めます。

    5,980万円より下げることが正解でも、6,200万円が間違いでもありません。

    大切なのは、売出価格そのものより、
    その価格で市場に出したあとにどんな反応が出ているかを見ながら、
    必要なら価格を修正していくことだと思います。

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