不動産お悩み相談室

REAL ESTATE Q&A

  • 私が回答します

    金子徳公

    株式会社ハウジングサクセス

    • 50代
    • 東京都
    • 男性
    • 不動産会社
    投稿日
    2026/04/28

    結論から整理します。
    今回のご相談は「贈与になるかどうか」と「名義をどう整えるか」の2点です。

    ■ 贈与税の考え方(ここが一番重要)

    原則として、ご主人名義のローンを、奥様の資金で返済すると「贈与」とみなされる可能性があります。

    理由はシンプルで、“他人(たとえ配偶者でも)の債務を自分の資金で負担する行為”は、税務上は利益の移転と考えられるためです。

    今回のケースだと
    ・旧自宅は共有名義 → 売却代金のうち奥様の持分は奥様の財産
    ・それを使って夫単独名義のローンを返す
    → その分、夫に対する贈与と評価され得る
    という構造です。

    ■ 贈与を避ける・抑える考え方

    ここからが実務的に大事な部分です。

    ① 持分(共有名義)と負担を合わせる
    一番王道で、税務上も整合性が取りやすいのはこれです。
    実際に負担する金額に応じて、新居の持分を設定する

    例えば
    ・奥様が売却資金から1,000万円相当を負担するなら
    → 新居にもその割合で持分を持つ

    こうしておけば、「自分の持分のために支払っている」=贈与ではないという整理が可能になります。

    ② 夫婦間での「貸付」にする
    もう一つの方法として、奥様がご主人にお金を貸す(=金銭消費貸借)形にする

    この場合
    ・返済条件(利息・返済期限)を決める
    ・契約書を作る
    など、形式をしっかり整える必要があります。

    形式が曖昧だと、実質は贈与とみなされるリスクがあるので注意です。

    ③ 配偶者控除の活用(条件付き)
    婚姻期間20年以上などの条件を満たせば、居住用不動産の贈与で最大2,000万円まで非課税
    という特例もあります。

    ただし
    ・要件が細かい
    ・使いどころを間違えるともったいない
    ので、該当する場合は事前に税理士確認が安心です。

    ■ 名義変更はできるのか?

    結論としては、購入後に共有名義へ変更すること自体は可能です。

    ただし注意点があります。

    ・持分を無償で渡す → 贈与税の対象
    ・ローンがある → 銀行の承諾が必要(これがハードル高い)

    特に銀行は債務者以外に持分を移すことを嫌がるケースが多いです。

    ■ 金子としての実務的な考え

    今回のようなケースは、正直よくありますが、「後から調整」より「最初に設計」が圧倒的に大事です。

    ・負担する人
    ・持分
    ・ローン名義

    これがズレた状態で進むと、あとから
    ・贈与の問題
    ・名義変更の制約
    が必ず出てきます。

    ■ 現実的な落としどころ

    今の状況から考えると、
    ① まず銀行に「持分追加が可能か」確認
    ② 税務上は「負担と持分を合わせる」方向を検討
    ③ 難しければ「貸付扱い」で整理

    この順番で整理するのが現実的です。

    ■ 最後に

    今回のケースは、「お金を出す人」と「名義・ローンの人」がズレていることが論点です。

    ここをどう整えるかで、税金もリスクも大きく変わります。

    少し踏み込んだ話になりますが、「いくら負担予定か」「ローン残債や条件」まで分かれば、贈与にならない形の組み方はかなり具体的にシミュレーションできます。

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